「転職前に企業について調べておくことが大切。」と言いますが、具体的に何を調べればいいのか分からないという人も多いでしょう。
企業情報は、職場の雰囲気や社風など、一見データでは読み取れないと感じるものでも、数値を分析することで見えてくることがあります。
今回は、企業情報について、データが示す働きやすさの度合いと、どのようにデータを収集するのかを紹介します。
社員の平均年齢
まずは応募先で働く社員の平均年齢。
平均年齢から読み取れるのは社風や定着率などが考えられます。
平均年齢が低い場合、アグレッシブな企業風土で将来性豊かと言えますが、中堅層以降の定着率の低さが予想されます。
創業間もない会社など会社自体が若ければいいのですが、老舗なのに平均年齢が低いとなると、経営者が交代してベテランが不満を感じやすくなったなど、何かしら原因があるかもしれません。
自身がまだ若いなら、若い人が多い職場は働きやすいですが、年齢が上になるほどギャップを感じやすくなります。
また、平均年齢とともに大切なのは年齢分布。
どの世代にどれくらいの人がいるのかも確かめておきましょう。
例えば、20代と50代に社員が集中している場合は、中堅である30代、40代が不足しています。
年齢層に空洞ができているのは、若手からすると頼れる身近な先輩がいないことになるため、あまりいいことではありません。
平均勤続年数
社員の勤続年数が平均してどれくらいかを示すのが平均勤続年齢です。
平均勤続年数が長いほど、社員が定着しやすい働きやすい職場と言えるでしょう。
ただ、あくまでも全体平均なので、どの層で勤続年数が長いかを知る必要があります。
ベテランが勤続年数を押し上げていても、若手の勤続年数が短ければ、若い人にとっては働きにくい環境かもしれません。
そこで、平均勤続年齢は、さきほどの平均年齢や年齢分布ととあわせて考えることをおすすめします。
たとえば、平均年齢が高いのに平均勤続年数が短い場合。
若手が育ちにくく、年齢関係なく中途採用者を雇っている可能性も考えられます。
この場合は、内定をもらえるチャンスが大きいかもしれませんが、若手が育たないほど厳しい環境かもしれません。
自分がどんな環境で働きたいかによって良し悪しの判断をおこないましょう。
有休取得率
有休が取りやすい環境かどうかは、社員の満足度に大きくかかわってきます。
多少残業が多くても、自由に休みが取れる環境ならば家族や友人との時間を増やしたり、体を十分に休めることができるでしょう。
育児中の方にとっても重要なポイント。
子供の病気や用事で休むことがあっても、職場全体で有休が取りやすい環境であれば、周りに気を使わずに済みます。
年間休日も大事ですが、有休の実態はぜひ知っておきたいですね。
男女の割合
社員の男女比がどれくらいかが事前に分かると、職場の雰囲気がイメージしやすいです。
たとえば女性が圧倒的に多い職場では、女性はとても強く厳しい傾向にあります。
女性特有の人間関係が発生することもあり、人によっては「煩わしい」と感じることも。
反対に、男性が多い職場の場合、荒い口調で言葉が飛び交っていたり、「体育会系」な社風である可能性があります。
男性職場に女性が入社する場合は、うまくいけばとても優しくされますが、厳し過ぎて耐えられないこともあります。
理想は男女比が偏りすぎていないこと。
やはり、男女共にいる職場の方が職場内のバランスを保ちやすくなります。
年齢ごとの平均給与
なかなか知ることが難しいデータですが、年齢ごとの平均給与がわかれば、昇給が継続的におこなわれるか、昇進のチャンスがあるかなどが読み取れます。
たとえば、25歳と35歳で比べてみた場合に平均給与に違いがなければ、そもそも定期昇給がない、30代では役職登用されるチャンスがないのかもしれません。
さらに45歳、50歳などと比べていくことで、将来的な年収アップの可能性がどのくらいあるのかを知ることができます。
面接で聞いても平均給与に関しては教えてもらえない可能性が高いですが、「目標として知っておきたいので。」と前置きすれば、目安程度なら教えてもらえることはあります。
中途採用者の割合
中途採用者がどれくらいいるのかによって、転職成功確率や入社したあとの大変さが見えてきます。
中途採用者が多ければ、中途採用を積極的におこなっている証拠ですから、転職成功確率は高いでしょう。
自分と同じ立場の中途採用者がいることで、入社後のキャリアプランや悩みごとなど相談する相手もいます。
ただし、新卒の離職率が高い可能性もあります。
若い人が辞めていくから中途採用をおこなわざるを得ない、そんな状況も見え隠れします。
中途採用者が少ない場合、倍率が高まる可能性はありますが、比較的若手が定着しやすい優良企業であるケースも珍しくありません。
新卒3年以内の離職率などとあわせて考えてみることで、どんな状況なのかが予想できるでしょう。
残業時間平均や残業が多い月
残業の有無は多くの人にとって気になる点。
残業ゼロという会社は稀ですが、何十時間も残業があれば働きやすいとは言えませんよね。
残業時間の平均は募集要項などに掲載されているケースも多くあります。
ただ、会社全体の平均では部署ごとに差があるため、あまり意味がありません。
応募部署の平均を確認しておきましょう。
また、残業が多い月とその月の残業時間の目安を聞いておくことで、慢性的に残業が多い職場なのか、季節的な要因の残業が発生する職場なのかがわかります。
平均残業と残業が多い月の残業時間に差がない場合は、慢性的に残業がある可能性があります。
ある月だけずば抜けて残業が多い場合は、その時期を乗り越えられるかどうかを自分自身に問いかけておきましょう。
役に立つデータを収集する方法
今回ご紹介したデータは、募集要項に載っておらず調べ方がわからないということも多いでしょう。
比較的規模が大きい会社であれば、会社四季報などで情報を得られる可能性があります。
また、いずれも面接で聞くこと自体は可能ですが、企業によっては教えてくれない、「そんなデータは取っていない。」と言われることも。
データを取っていないと言われた場合は、労務管理や人材配置の観点から疑問をもつことも必要です。
取っていないのではなく、マイナスな情報だから教えたくないという可能性を考えましょう。
面接で聞きづらいと感じるデータについては、転職エージェントを利用すると効果的です。
企業の人事担当者にうまく聞きだしてくれたり、エージェント独自の分析ツールをもっている場合もあります。
すべてではありませんが、情報収集の点でかなり有利に運ぶことができるため、エージェント利用はおすすめです。