多くの求人媒体で第二新卒特集が組まれているほど、第二新卒は企業からのニーズが高いゾーンです。

まだ20代ということで「単純にまだ若いからでは?」と思うかもしれませんが、若さで言ったら新卒の方が圧倒的有利。

新卒とはまた違う魅力が第二新卒にはあるのです。

では、第二新卒ならではの、企業に求められる理由とは一体どんな点なのでしょうか。

そもそも第二新卒とは?

「第二新卒」という言葉に明確な定義はありませんが、一般的には、新卒で入社した会社を数年で辞めた人を指します。

具体的には、1~3年程度で辞めた人を指すケースが多く、年齢は20代半ばまでが1つの目安となります。

もちろん、目安から外れたらダメということはありません。

「社会人経験4年あればもう第二新卒ではないから転職が難しい。」「院卒だから年齢が少し上」だから一気に不利になるということでもないのです。

「それなりの社会人経験があるがまだまだ若くて意欲的」ということを満たしていれば、第二新卒同様に、評価の対象になると覚えておきましょう。

第二新卒が企業に求められている理由

第二新卒は企業にとってさまざまなメリットがある人材と言えます。

企業は第二新卒のどんな点を評価しているのでしょうか。

注意点とあわせてご紹介していきます。

ビジネスの基礎が身についている

社会人経験を数年積むと、ビジネスマナーや職場でのコミュニケーション、仕事への意識など、ビジネスの基礎が身についています。

こうした基礎は重要な点でありながら、自社で教えるには手間がかかります。

学生気分が抜けない新卒には、研修などを通じて時間をかけて基礎を教える必要があるでしょう。

その点、第二新卒は基本的なことへの理解がありますから、あとは自社の仕事を身につけてもらうことができます。

面倒な教育を省くことができるのは、企業にとって大きなメリットでしょう。

<ここでのポイント!>

ここで注意点が1つ。

「基本ができている」ことが第二新卒に対しての前提なので、反対にいくら社会人経験があっても、ビジネスマナーがなっていない、受け答えがしっかりできないようでは第二新卒としてのメリットがありません。

新卒と同じく完全なポテンシャル採用になってしまううえに、「この数年何をしていたのか。」と、吸収力のなさがネックになるでしょう。

これをふまえ、第二新卒枠での内定を勝ち取るために、基礎を身につけるという意識をもちましょう。

意欲がある

企業は第二新卒に対しては、中堅からベテランのように即戦力までは求めません。

新卒で入社した会社を3年程度で辞めたということは、やっと一通りの仕事を経験したに過ぎず、どこに行っても通用するスキルや知識を身につけたとは言えないからです。

基本スキルは身につけている必要がありますが、それでも第二新卒を「育てよう」という気持ちには変わりがないでしょう。

その代わり、仕事への意欲の度合いはかなり重視します。

なぜなら、意欲的な人であれば教育や指導もしやすく成長性にも期待ができるから。

意欲はどの企業でも大きく評価する点ですから、応募時には積極的にアピールしていきましょう。

<ここでのポイント!>

意欲をアピールするときは、素直で謙虚なことが必要です。

ときどきいるのが、社会人経験が少ないのに自信満々に即戦力を公言したり、自分は仕事ができると信じきっている「上から目線」の人。

企業としては第二新卒にそこを求めているわけではないですし、自分を等身大にとらえられない印象です。

経験豊富な面接官からすれば、第二新卒などまだまだひよっこなので、その態度はすぐに見破られてしまうでしょう。

20代半ばまでは素直で謙虚でないと「育てにくい」とレッテルを貼られてしまうため、過剰なアピールには注意しましょう。

あくまでも、自分なりの目標を持ち、先輩たちの姿を見て学んでいきたいという謙虚な姿勢が求められます。

素直で謙虚かどうかは、面接での受け答えでしっかりとチェックされています。

面接官の厳しい指摘に対して否定から入らない、あからさまなにむっとした表情をしないなどは、基本的なことですが重要です。

キャリアの方向性や目標が定まっている

仕事は、大体3年目くらいから方向性や目標が定まってくるものです。

入社1年目は仕事を覚えることに精一杯で、具体的な目標を考える余裕などありません。

2年目になるとようやく、仕事の流れを把握したうえで取り組むことができるようになり、3年目にかけて徐々に人に教える仕事などもでてきます。

このくらいから、自分がどんなキャリアを築いていきたいのかが見えてくるため、育てる方としてもやりやすくなります。

自分が一体何をしたいのかがよくわからない人よりも、具体的な目標をもって仕事に取り組む人の方が導きやすいというもの。

第二新卒はちょうど自身の方向性が定まってくる時期なので、企業としても育てやすく、成長スピードも加速しやすいのです。

<ここでのポイント!>

3年後、5年後のキャリアプランや仕事の目標は転職面接でもよく聞かれる質問です。

数年後に活躍する姿が面接官にイメージしてもらえうよう練っておきましょう。

たとえば、応募先が展開する事業を指し「御社でこんな仕事がしたい。」と述べる、仕事に必要な技術習得のため「〇〇資格を目指しています。」と言うなど。

仕事内容に絡め、具体性をもたせることが重要です。

さらに、転職理由についても重要視されるのが第二新卒です。

自身の目標と合致した前向きな転職理由でなければ、入社数年で辞めた事実を「忍耐力がない」と、マイナスにとらえられてしまう可能性も。

あくまでもステップアップのための積極的な転職である、ということをアピールしましょう。

第二新卒の転職活動はエージェントを活用しよう

第二新卒枠で転職活動するということは、転職自体が初めてというケースがほとんどのはず。

転職活動は、応募書類の書き方から面接対策まで、学生時代の就職活動とは異なる点が多くあります。

具体的に何から始めていいかわからない人も多いでしょうから、転職エージェントの利用をおすすめします。

転職支援のプロとして、キャリアの方向性を一緒に考えてくれたり、書類添削や面接対策などをおこなってくれます。