「モチベーションが高い方が、低い人よりいい」
これは、誰もがよく分かっていることです。
どんなに優れた技能を持ち、頭の回転が速い人でも、モチベーションが低ければ成果を出すことはできないでしょう。
しかし、モチベーションは、高く上げることよりも、一定の水準で保つ方が実は難しいもの。
瞬間的にやる気スイッチを入れることはできても、どんなときも腐らずあり続けることの方がよほど大変なのです。
では、どんなことを意識すればモチベーションを維持することができるのでしょうか。
モチベーションを維持している人の特徴から探ってみましょう。
目次
モチベーション維持は難しい
入社当初はモチベーションが非常に高く、周囲からの期待によく応えていた人も、1度の挫折によってモチベーションが下がってしまい、そのまま「使えない人」になることがあります。
もとの高いモチベーションに戻すことができず、退職に至るケースも実はよくあります。
それだけ、モチベーションを高いまま維持することは難しく、反対に、維持できれば成果を挙げることができる重要要素なのです。
モチベーションを維持できる人の特徴
結果を出し続ける人は、モチベーションがずば抜けて高いというより、一時的な感情に左右されない強さをもっています。
その強さの秘訣は何なのでしょうか。
モチベーションが維持できる人の特徴を見ていきます。
悩んでも無駄なことは考えない
仕事のミスを帰宅してから思い返したり、寝る直前まで仕事のことを考えてしまったことはないでしょうか。
自宅でじっくり考えることで答えがでて、今すぐ対処できることなら意味があるでしょう。
しかし大抵は、次の日会社に行かないことには解決しない、会社のパソコンを開いてみないと確認できないことが多いはず。
その場合、自宅で仕事のことを考える時間は、無駄以外のなにものでもありません。
モチベーションを維持できる人は、悩んでも無駄なことを考えません。
どうなるか分からない、解決しないことに時間を費やして気分を下げるのは、モチベーションに悪い影響を与えるからです。
「自分」を持っているが素直で謙虚
モチベーションを保てる人は、周りに流されず「自分」を持っています。
周囲からの影響を受けやすい人は、その都度モチベーションが上下するため保つことが非常に困難。
モチベーションが高い人は他人の価値観で生きることはしないのです。
一方で、人のアドバイスにも耳を傾け、感謝できる謙虚さも持ち合わせています。
言い換えると、一本芯が通っていて、向上心がある人とも言えます。
核となる部分は自分の基準があるけれど、人の意見や協力を拒まず受け入れる「余白」があるのです。
メンターがいる
仕事で失敗したり、上司や先輩から厳しい指摘を受けたりと、仕事では毎日のようにモチベーションが下がるきっかけが転がっています。
こういうとき、モチベーションを維持できる人は、頼れるメンターに会いにいきます。
何かを解決するというより、その人の話を聞くことで納得できたり、自分も頑張ろうと思えるような、精神的な支えとも言える存在。
メンターなんていないという方も、身近に見つけることは可能です。
たとえば、同じようなことを言っていても、なぜか心に響かない人と「この人の言うことは説得力があってつい真似したくなる。」と感じる人がいます。
メンターになり得るのは後者。
心の底から尊敬の念を抱いているため、話を聞くだけでも精神的に安心できるのです。
同世代の友人と仕事の話をする機会がある
多くの人は、同世代の友人と自分を比べた経験があるはず。
年齢による違いが言い訳にならない同世代との比較は、自分の実力を認識するための有効な手段だからです。
自分より優れた同世代の話を聞き、やきもちを焼いたり、「自分だって」と思うことがあるでしょう。
モチベーションを維持できる人は、この感情を上手に利用します。
定期的に同世代の友人と仕事の話をし、「自分も頑張らなくては!」と自身を鼓舞するのです。
友人の選び方にもポイントがあります。
いつ会っても仕事の愚痴ばかり言ったり、自分を卑下するタイプの友人とは距離を置きます。
そういう友人はモチベーションの維持どころか、マイナスの感情に引き込まれやすく、自分にまで悪い影響を及ぼしかねないからです。
常に何かを勉強している
モチベーションを維持している人は、いつも何かを勉強しています。
モチベーションを高めるために躍起になって学ぶのではなく、ごく自然に楽しみながら学んでいます。
学び続けることで視野を広く持つことができ、心に余裕が生まれるため、周囲の言動にいちいち左右されない安定したメンタルを養うことができるのです。
勉強というと大きなことに感じるかもしれませんが、何も、社会人学校に通ったり、大金を払ってセミナーに参加したりしなくてもいいのです。
読書や興味がある場所に訪れてみることだって立派な学び。
肩の力を抜きつつ楽しんで学べる人が、モチベーションを楽に維持できるのです。
守りたい人や大切にしたい人がいる
モチベーションが下がりやすい人の特徴としては、いつも損得勘定で考えてしまうことがあります。
すべては自分のためなので、自分に不利なことが発生したとき、モチベーションを保つことができないのです。
モチベーションを維持できる人は、家族や恋人、友人など守りたい人や大切にしたい人がいます。
仕事上辛いことや嫌なことがあっても、その存在があれば踏ん張れるでしょう。
いつも自分のことしか見えていない人は、身近な存在に感謝することから始めるべきです。
立ち止まって愛情を確認することで、その人たちのために自分が今どうした方がいいのかが見えてくるはずです。
モチベーションはバランスよく保つことが大切
モチベーションは高いに越したことがないと思われがちですが、モチベーションが高すぎることで周りが見えなくなったり、自分の体の状態を考えず頑張り過ぎてしまうこともあります。
仕事へのモチベーションは、上げ続けることでリスクも潜んでいるのです。
それよりも、張り詰めた糸を少しだけ緩めるつもりで、「適度な高さの水準」を保つことが大切。
「モチベーションを上げよう!」と気合を入れるより、もっとラフに考えてみてはいかがでしょうか。
自分が楽しく働ける場所に身をおこう
職場の雰囲気がピリピリしていたり、ノルマや上司からの叱咤で「やらされている感」が強い場合、モチベーションを適度な水準で維持するのは難しくなります。
どうしても雰囲気に飲まれてしまうため、環境を変えてみるのも手。
モチベーションマックスで張り詰めるより、自分が楽しく働きやすい職場に転職を検討してみましょう。
転職エージェントを利用すれば在籍中の活動もスムーズですから上手に使ってみてください。