働き盛りの30代男性は、職場の中心的な人材として、一家の大黒柱として、仕事とキャリアに真剣に向き合っていることでしょう。

転職市場は全体的に活性化しており、中でもバリバリ働ける30代男性は企業からの人気が高いゾーンです。

しかし、30代で転職に失敗してしまう男性も多く、40代以降のキャリアに悪影響を与えてしまうケースも見られます。

30代男性の転職失敗パターンから学び、30代での転職成功を引き寄せましょう。

今回は、転職を失敗する30代男性の特徴を紹介します。

30代男性が転職したい理由

まずは30代男性の転職理由を探っていきます。

自身の転職理由から、転職が失敗するかどうかが見えてくるはずです。

30代男性の転職理由の本音はどこにあるのでしょうか。

待遇や環境に不満がある

現状への不満は転職理由の中でも上位を占めます。

たとえば下記のような不満をきっかけに転職する30代男性は多いです。

  • 給与が低い
  • 長時間労働や休日出勤がある
  • 上司や同僚との人間関係
  • 正当な評価が受けられない

30代人材の人気に乗りたい

正社員の有効求人倍率は1.01倍と、平成16年11月の集計開始から初めて1倍を上回っています。※

転職を考えている方にとっては、売り手市場である現在は転職成功の可能性が高い時期だと言えるでしょう。

特に30代、40代のミドル層に注目する企業は多く、ライフイベントによって変化が起きにくい男性については、安定した働きが期待できます。

30代男性は今大人気ですから、特に現状に不満がない場合でも波に乗りたいと考える人も増えてきています。

※参照:厚生労働省「一般職業紹介状況(平成29年6月分)」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000172226.html

結婚前に転職したい

交際中の相手がいる30代男性は、結婚前に安定した職業に就きたいと考える人も多く、30代は1つの節目年齢として転職意欲が沸きやすくなります。

特に現在の仕事で家族を養える収入がない場合、非正規雇用で不安定な働き方をしているといったケースでは、人生の中でも転職ともっとも真剣に向き合う時期でしょう。

男性が仕事を辞めたい理由として今の会社の将来性を不安視する声もあり、結婚だけでなく、将来を見据えた転職は全体的に多いと言えます。

30代は未経験分野への最後のチャンスだから

新しい分野の仕事に挑戦するのは30代までだと言われます。

確かに教育する側の企業にしてみれば、年齢とともに弱まってくる吸収力や柔軟性、一人前になって本当に貢献してくれる期間を考えれば、30代を限界とするのも無理はありません。

30代男性は未経験分野への最後のチャンスと感じ、憧れの仕事や夢を実現させようと動く年代でもあります。

仕事が落ち着いてきたから何となく

20代のうちは目の前の仕事にがむしゃらに取り組み、とにかく一人前になることだけを考えてきました。

30代にもなれば、仕事では後輩を指導する立場にもなります。

大きなミスも減り、精神的にも安定してくるでしょう。

この頃になると漠然と「本当にこのままでいいのだろうか。」などと考え始めます。

同期や友人が転職を成功させた話などを聞くと、特に現状に不満もないのに、転職の2文字がムクムクと湧き出てくるものです。

転職を失敗する30代男性の特徴

30代男性は企業からの指名率も高く転職を成功させる人も多くいます。

一方で、転職を失敗する30代男性も少なくありません。

30代男性で転職を失敗してしまう人には共通点がありますから、失敗を回避するためにも知っておきましょう。

30代は年収が上がって当然と考えている

30代男性は家族を養う必要性や持ち家購入を検討する時期でもあるため、年収へのこだわりは高いです。

転職でも年収アップを当然のこととばかりに期待しますが、大幅アップが期待できるのは20代か初めての転職がメイン。

30代男性の場合は年収キープでも、その他の項目で納得できれば転職は成功したと言えるでしょう。

年収は上がって当然だと考えてしまった結果、いつになっても転職先が見つからない、ハードワークの職場に転職して体を壊し、結局は年収がダウンした失敗も散見します。

自分の価値を高く見積もり過ぎている

転職を失敗する30代男性のほとんどは、自分を客観視できていない人たちです。

前述の年収アップへの期待もそうですが、「30代だからこれくらい評価されるはず。」「今の職場で成績がいいから他社へ行っても成功できる。」なと、あまり根拠のない自信を持つ人も多いです。

たとえ今の職場で評価を得ていても、それがどこへ行っても通用するものかは別問題。

当然ながら30代だから評価されるわけでもありません。

男性は女性に比べて自己評価が高い傾向にありますが、それは客観的に見たものであるのかは確かめなくてはならないでしょう。

条件にこだわり過ぎる

30代男性は仕事へのこだわりが強く、「自分はこの仕事でやっていく!」という意識が強い人もいます。

しかし、30代男性の転職は20代に比べると求められるレベルが高いため、こだわりを持ちすぎると転職はできません。

これまでの経験やスキルが活かせることは大前提ではありますが、視野を広く持ち、捨てられるこだわりは潔く捨てていくことも必要になります。

現職への不満から転職する

30代にもなれば現職にさまざまな不満を抱えていることでしょう。

不満もモチベーションに変えることができれば転職成功につながりますが、単に不満のみで転職する人は失敗します。

このタイプの多くは、不満を口にする割に、「今自分にできることは何か。」「不満を解決する方法はないのか。」といった打開策をもっていないのです。

不満をもつこと自体はいいのですが、その先を見据えた考えが必要になります。

やみくもに転職活動をおこなう

30代男性は自分の経験やスキルにある程度自信がある人も多いため、転職活動も自分で何とかしようとします。

社会人経験があるとはいえ、転職に関しては素人のはず。

転職市場の状況を理解し、転職ノウハウをしっかり身についている人は少数です。

転職のプロである転職エージェントのサポートを受けて転職活動をするのは必須と言えるでしょう。