20代女性は、よりよいキャリアを構築するために資格取得を考えることがあるでしょう。
さまざまな選択肢がある20代女性はどんな資格を取得すべきか迷いますよね。
そこで今回は、20代女性におすすめの資格を、20代女性の希望別にまとめて紹介します。
巷で人気の資格についても、仕事や転職に本当に役に立つのか実態も踏まえて解説します。
むやみな資格取得で資格マニアにならないよう、自身のキャリアに本当に使える資格を厳選しましょう。
目次
将来性ある業界で長く働きたい20代女性におすすめの資格
20代女性は今後、結婚や出産などでブランク期間ができる、配偶者の転勤などによって住居地の変更を余儀なくされるといった可能性があります。
ライフイベントの影響を受けやすい女性が、どこに行っても年齢関係なく働き続けたいと考えるなら、将来性の高い業界で活かせる資格取得がおすすめです。
医療福祉関連の事務系資格
日本経済の先行きは不透明とはいえ、ほぼ確実に需要が増え続けるとされているのが医療福祉業界です。
高齢化の影響で利用者増大が見込め、景気の影響を受けにくい業界特性から、安定的に働くことができます。
まだ学生のうちなら医師や看護師になる道もありますが、すでに社会人になってから専門職になるのは至難の業。
そこで、専門職ではなく、事務系職種がおすすめです。
たとえば、医療事務、介護事務、調剤事務などのほか、受付やアシスタント業務をおこなう歯科助手などもあります。
医療福祉関連の事務系資格は仕事や転職に本当に役立つの?
医療福祉業界の事務系資格には複数の民間資格があるため、何を取得したら転職に有利といったことはありません。
業務をするうえでの必須資格ではないため、資格そのもののパワーは弱いと考えておいていいでしょう。
特に総合病院など、異動を伴う事務課に転職希望だと、資格取得が意味をなさないことも多々あります。
とはいえ、個人クリニックや小規模施設に転職するには、知識レベルの判断材料にされることも。
資格取得によってその職種への意欲のアピールにつなげることは可能です。
医療福祉業界で事務経験がある方なら、実務プラス資格があれば強いため、取得しておいて損はないでしょう。
IT系資格
IT業界も将来性に期待できる業界の1つ。
ITスキルは業界問わず求められるため、IT系資格があれば柔軟に転職先を変えていくこともできます。
結婚で転居したり、出産で休職したりする際にも、ITスキルや知識を活かして在宅での仕事に就ける可能性も広がるため、女性が20代のうちから備えておくと有利な資格です。
ITパスポートや基本情報技術者、MOSなど広範囲で利用できる資格のほか、情報処理技術者、Salesforce 認定資格、ネットワークスペシャリストなどは、IT業界での転職を考えている20代女性にもおすすめです。
IT系資格は仕事や転職に本当に役立つの?
IT業界の転職ではスキルレベルがどの程度かが重視されるため、資格があるとわかりやすい証明になります。
ただし、資格があればいいわけではなく、経験や技術力が大切です。
資格取得の勉強を通じて、「仕事に役立つスキルを身につけていく」という点は忘れないでおきたいところ。
IT業界は変化が激しい世界でもあるため、1つの資格に限らず幅広く取得していきましょう。
仕事にも私生活にも活かしたい20代女性におすすめの資格
続いては、仕事に役立てることができ、私生活や家族のために知識スキルを活かせるという点で優れている資格を紹介します。
20代女性は仕事もプライベートも両方譲れないでしょうから、「一石二鳥な資格」という視点で考えてみてください。
法律系資格
法律はしっかり学んでこそ正しい知識が身につくというもの。
法律を知っていれば仕事で役立つ場面は必ずありますし、私生活に必要な知識としても自分や家族を守る武器となります。
法律系資格といっても、司法試験や公認会計士といった超難関資格の学習は仕事と並行しにくいためおすすめできませんが、社労士やファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士などは努力次第で働きながらでも取得可能です。
社労士やファイナンシャルプランナーは金融業界のほか、総務系事務職種に就くなら業界問わず仕事に活用できるでしょう。
公的制度や社会保険、税法などが学べるため、近い将来結婚したい20代女性にもおすすめです。
結婚後に妻として夫を支えるなら、お金の知識があるといいからです。
宅地建物取引士は銀行や不動産など使える業界が限られるものの、その業界への転職を決めている20代女性なら取得すべきと言えるでしょう。
不動産の知識は結婚してからも役立つためあって損はありません。
法律系資格は仕事や転職に本当に役立つの?
法律系資格を仕事や転職に本当の意味で役立てるなら、業種を厳選する必要があります。
社労士なら社労士事務所や一般企業の人事総務部で労務や社会保険を担当するのが基本。
合格率1桁台、合格までに2~3年はかかる難関試験の割に、直接的に資格が役立つ場面は限られています。
社労士事務所や人事総務への転職希望者以外は安易に飛びつく資格とは言えませんので、転職先で使えるかどうかよく考えてから資格取得を目指しましょう。
ファイナンシャルプランナーは比較的取得しやすく人気の資格ですが、転職に直接役立つことはあまりありません。
あくまでも教養の1つと捉え、ビジネスパーソンとしての一般常識レベルの底上げになる基礎知識と思っておきましょう。
宅地建物取引士は不動産業界への転職なら持っていると有利で評価されやすい傾向にあります。
資格の有無で業務範囲が変わるため、転職には活かしやすい資格と言えるでしょう。
介護資格
介護業界への転職を希望する20代女性がぜひ取得しておきたいのが、介護職員初任者研修と実務者研修です。
介護の仕事は資格がなくても転職自体は可能ですが、仕事の幅が広がり信頼性を得やすいのはやはり有資格者。
特にこの2つの資格は介護資格の基礎となるものなので、20代女性は早いうちに取得しておくべきです。
どちらも受験資格がないため取得ハードルは低いです。
資格手当がつきやすいほか、実務者研修は介護福祉士の受験資格にもなるため、介護業界でキャリアアップするなら必須となります。
座学だけの資格と違い、介護資格は実践的なものが多いため、自分の家族や配偶者の家族の介護にも役立てることができるでしょう。
介護資格は仕事や転職に本当に役立つの?
介護業界では介護職員の専門性を上げるため、資格取得を軸としたキャリアパスを推奨されています。
低賃金が問題視されている介護職員ですが、国家資格である介護福祉士やケアマネージャーにまでなれば年収アップも可能。
介護業界でのキャリアを積むには資格取得がもっとも王道の方法と言えるでしょう。
資格があると転職先の選択肢が増え、他のスタッフや利用者から信頼を受けやすくなるため、仕事や転職で役立つ資格と言えます。
ただし、資格取得しても手当等が一切でない事業所もあるため、しっかり評価してもらえる優良事業所を選んで転職することが必須です。
女性としての魅力をアップしたい20代女性におすすめの資格
20代女性にとって、女性としての魅力を上げる「自分磨き」も気になるところ。
ここでは、仕事力もアップさせ、さらに女性らしさも磨けるおすすめ資格を紹介します。
秘書検定
ビジネスマナー、ビジネスでの立ち居振る舞いや上司をどうサポートするのか等、秘書に限らず、すべてのビジネスパーソンに必要な基礎スキルが学べる検定試験です。
「でしゃばらず賢く上司をサポートする」という点で、女性が備えておくと評価を受けやすいと言えるでしょう。
秘書検定では品や知性が求められます。
20代女性は早いうちに学習しておくと、大人の女性としての品や知性が身につき、女性としての魅力がアップします。
実用ボールペン字
パソコンを使って仕事をするのが一般的とはいえ、ビジネスの場では手書きの文字を披露する場面もあります。
特に女性は弔事や祝い事の表書きを代筆依頼されることも多く、字が美しい人は重宝されます。
字は練習次第で上達でき、一度習得すれば一生使える技能と言えるため、20代女性におすすめです。
ネイル検定
ネイルにまで気を使うのが身だしなみの「当たり前」になった今、ネイル関係のスキルは女性としての魅力をアップさせる技能の1つと言えるでしょう。
ネイルにはさまざまな技能検定試験があり、初心者からプロフェッショナルに求められる技能まで幅広くあります。
ネイリストになるなら技術力が必須なのでチャレンジすべき。
ネイルサロンや美容サロンで働くほか、結婚出産を経て自宅開業も可能なのがメリットです。
ネイリストにならない場合でも、意外な場所で活用できるので好きな人はトライしてもいいでしょう。
たとえば、病院勤務の事務職がネイルの技能を買われ、患者さんのネイルケアを任された例もあります。
女性としての魅力がアップする資格、仕事や転職に本当に役立つの?
秘書検定は2級以上あるとビジネスパーソンとしての常識レベルが確認でき、人事担当者の安心材料とはなります。
ボールペン字も履歴書の文字が美しいと好印象なので、間接的には転職をサポートすると言えます。
ネイル検定は美容系への転職では評価される可能性が高いため、若い女性に人気の美容業界への転職には役立つでしょう。
とはいえ、女性としての魅力がアップする資格は仕事や転職に直接的に役立つというより、なりたい自分になって生き生きと働くために必要なものだと捉えておくのがいいでしょう。
人気の事務職に転職したい20代女性におすすめの資格
女性に大人気の職種と言えば事務職。
特別な知識や技能が不要と言われていますが、倍率が高いため人より優れた点がないと内定を勝ち取るのが難しいのが現状です。
ただし、20代女性は若さをアピールできるため、基本的な資格を取得しておくだけで断然有利になります。
ここからは、人気の事務職に転職したい20代女性におすすめの資格を紹介します。
簿記
事務職は専門性がなく、今後10年以内に人工知能に取って代わられる仕事とも言われています。
しかし、専門性が高い事務職なら生き残ることが可能です。
たとえば経理や財務。
経理事務や財務事務を担当するなら簿記は必須なので、20代女性は早いうちに取得しておきましょう。
最低でも3級、2級以上あると転職で評価されやすくなります。
2級までなら独学で取得できる人が多いため、仕事をしながらでも十分に取り組めますよ。
マイクロソフトオフィススペシャリスト
事務職が転職活動で必ず確認されるのがパソコンスキルのレベルです。
エクセルやワード、パワーポイントなど、マイクロソフトオフィス製品の利用スキルを学べるマイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)は取得しておくといいでしょう。
最近は若い方がパソコンを使えなくなってきているため、20代女性が取得しておくとライバルたちに差をつけることもできます。
事務職におすすめの資格、仕事や転職で本当に役立つの?
簿記やMOSは持っているとスキルレベルの証明になるため、プラスの評価を受ける可能性はあります。
しかし、事務職はほかにも他職種とのやり取りや接遇なども発生するため、ビジネススキルの基礎がしっかりしており、協調性がある人物でないと難しい側面があります。
単にパソコン作業だけをする仕事ではないため、資格さえあれば採用されるわけではないという点は覚えておきましょう。
その他、持っておいて損はない20代女性におすすめの資格
ここまで紹介した資格以外にも、汎用性が高く持っておくといい資格があります。
それは、TOEICと運転免許。
TOEICは英語力の証明としていまだに価値がある試験で、どの業界でもグローバル化が進む中で英語力がある人材の需要は高まるばかりです。
運転免許は持っていると有利というより、持っていないと業務が限定されやすく困ることがあります。
都会で働く方でも、全国支社がある会社なら地方で車を使って仕事をする機会ができる可能性があるため、早めに取得しておくことをおすすめします。
最後に
いかがでしたか?
今回は、20代女性の希望別におすすめの資格を紹介しました。
20代女性はビジネスパーソンとしての基礎作りの途中なので、マニアックな資格取得をするよりも、基礎資格を中心に、どんな仕事にも対応しやすい汎用性の高さを目安にされるといいでしょう。
資格取得を通じてビジネス基礎力をアップさせ、今後どんなキャリアを築いていくのかをじっくり考えてみましょう。