「そろそろ転職しようかな。」

そう考えていたタイミングで恋人からのプロポーズ。

嬉しい気持ちはもちろんあるものの、転職はどうしようと不安がよぎります。

プロポーズは受けるとしても、今転職すべきか、転職はしばらく思いとどまるべきか悩むでしょう。

女性の転職は周辺環境によって適切なタイミングが変わってくるため難しいですが、結婚予定ができた場合、転職は慎重になるべきです。

この記事では、結婚予定の女性が転職を思いとどまるべき理由と、結婚か転職かで迷ったときの考え方を紹介します。

結婚予定の女性が転職を思いとどまるべき理由


結婚が決まったタイミングで転職する女性は多いですが、状況によっては転職しない方がいいことがあります。

ここでは、結婚予定の女性が転職を思いとどまるべき理由を解説します。

結婚の先にある出産を気にされるから

結婚が決まっている女性を採用する際、企業側が気になるのはその先の出産です。

転職してすぐに結婚となれば、近いうちに妊娠出産の可能性もでてきます。

中途採用者とはいえ、業務に慣れるまでにある程度時間がかかります。

仕事に慣れるか慣れないかのうちに産休育休に入ってしまうと、教育の労力やコストが無駄になると考える人事担当者もいるでしょう。

結婚予定の今は採用ハードルが上がっていくため、内定獲得が難しいということです。

たとえ企業の人事担当者が気にせず採用してくれたとしても、転職後に結婚し、すぐに妊娠、産休育休を取得するのは、なかなか勇気のいることです。

周囲の目が気になりますし、何より自分自身が転職後の貢献期間が短いうちに休職に入る
ことに、後ろめたさを感じることがあるでしょう。

転職を思いとどまり、すでに貢献期間がある今の会社に所属しながら結婚し、産休育休を取得する方が精神的にも楽です。

結婚準備は想像以上に大変だから

いわゆる「地味婚」ではなく、一生に一度のことだから思い出に残る結婚式を挙げたいと考える女性も多いでしょう。

結婚式や披露宴をしっかり行いたい希望がある場合、その準備は想像以上に大変です。

大抵の女性は「男性側の協力が少なくて自分が大変だった。」と言います。

結婚予定のタイミングで転職するとなると

「結婚準備」「転職活動」「今の仕事」の3つを同時進行でおこなうことになるでしょう。

結婚が決まるとしばらくはバタバタするということ。

その状況で転職活動をすると、心身の負担が大きく、転職先を見誤るリスクも発生します。

結婚後の変化と職場環境の変化が起きるから

結婚生活は実際に始めてみなくてはわかりません。

恋人の間は気にならなかったことも目につくようになり、精神的にストレスを感じやすいものです。

転職してすぐに結婚となると、職場環境による変化と、結婚後の変化を同時に抱えることになります。

どちらも人生の中でかなり大きな部類に入る変化です。

よほど柔軟に対応できる素質がないと、大きな変化を2つ抱えることは負担があると言えるでしょう。

それよりも、いつもの慣れた環境で働きながら、結婚後の変化のみを受け入れた方が負担が少ないです。

結婚関連の福利厚生を利用できるから

結婚予定のタイミングでの転職を思いとどまることで、金銭的メリットもあります。

たとえば結婚お祝い金。

就業規則で決まっているお祝い金は、「結婚の事実」が必要なため、結婚日を過ぎている必要があります。

結婚予定で退職しても受け取ることができません。

ハネムーン休暇も同様です。

1週間程度の特別休暇を「有給」で取得できる制度も少なくないでしょう。

給与換算すると数万円にもなるため、利用メリットが大きい制度です。

婚前旅行が対象になるケースもありますが、退職日が決まっていると除外される場合もあります。

結婚にまつわる福利厚生が利用できるのも、これまで企業貢献してきた人材だからこそ。

転職してきたばかりの人は対象外であることが多いため、今の会社に残った方が「得」と言えます。

まずは今の会社で働き続ける道を探る


結婚の予定が発生した場合、真っ先に考えるべきは

「今の会社で働き続ける道」です。

結婚後にどうなるかは現時点で見えにくいため、むやみに動くのはリスクが伴います。

今の会社では残業や休日出勤が多く、結婚生活が難しいと思えるのなら、まずは上司に相談を。

上司次第では業務量を減らしてくれたり、このタイミングで職場全体の効率化を図ってくれるケースもあります。

上司の理解がない、業務の性質上難しいという場合は異動を検討しましょう。

同じ会社でも部署が変わるだけで、残業時間や働き方が全く異なります。

今独身の方が採用されやすいのでは?との疑問について

転職することが前提にある場合、結婚前のタイミングで転職活動する方が

「今後も独身でバリバリ働いてくれる人材と思われて採用されやすいのでは?」

と疑問を持つことがあるでしょう。

応募先企業を騙すつもりはないけれど、面接で結婚予定を聞くことは禁止されている現在、結婚予定を伝えなくて済む場合もあります。

質問されたとしても、現時点で結婚していない以上、未定だと答えることもできます。

確かに新婚女性の場合、近いうちの出産が予想されるため、独身女性に比べると採用リスクが上がるケースもあります。

しかし、独身だからとの理由で採用された会社で、結婚後も働きやすいかどうかは疑問が残ります。

残業は当たり前、休みも取得しにくく、仕事中心の生活になる可能性も。

新婚女性であっても採用したいと思ってくれる企業の方が、近い将来の出産等にも理解があり、長く働きやすいと言えます。

転職活動が長期化してもいいから長く勤めやすい企業を探すのか、とにかく早く内定をもらうことを優先させるのかは考え方次第です。

結婚予定の女性で転職しなくてはならないケース

結婚が決まったタイミングでの転職は思いとどまるべきですが、人によってはこのタイミングでしか転職できない場合もあります。

自身が当てはまるかどうかをよく考えてみましょう。

配偶者の勤務地が遠方にある

もともと遠距離恋愛などをしていたり、恋人の転勤辞令がでたタイミングでのプロポーズだったりする場合は、ある程度仕方がありません。

しばらくは配偶者を頼ることができるため、一旦退職して生活が安定してから転居先での再就職活動を始めることもできます。

ただ、正社員での再就職を目指すなら、できるだけ早く生活を安定させ、ブランク期間が短い状態で就職活動をしましょう。

転居が伴う結婚という理由があったとしても、ブランク期間が長い人材を雇うにはリスクが伴うため、採用ハードルはぐんぐん上がっていきます。

今の仕事をどうしても続けられない事情がある

結婚云々というより、今の仕事をどうしても続けられない事情がある場合も転職すべきです。

たとえば、結婚してすぐに相手の親の介護があるが、今の会社では難しい場合、そもそも仕事自体が苦痛で続けられない場合などです。

今の仕事を続けることを選択肢に含めることができない状況であれば、転職を優先させましょう。

頑張りすぎ、我慢しすぎは心身の負担が大きいです。

真面目な人ほど耐えてしまうので少し緩く考えてみてもいいでしょう。

結婚を考えていても具体的に決まっていないなら今の方がいい

結婚を考えている相手はいるけれど、具体的に何も決まっておらず「予定」とまでは言えない人は、「今」転職しましょう。

結婚が1年先か2年先か分からない状態で、さらに転職意欲があるなら、できるだけ早い方がいいです。

ここまでご紹介したように、結婚準備や結婚後の生活による変化は心身ともに負担が大きいからです。

転職を早めにしておき、仕事が安定したタイミングで結婚できればベスト。

その頃には数年経って企業への貢献期間もあり、産休育休も取得しやすくなっているでしょう。

現状や転職意欲に応じて臨機応変に

転職か結婚かで迷ったときは、現状や転職意欲に応じて考え方を変えていかなくてはなりません。

ここまでの内容をまとめると、

  • 結婚予定があるなら転職は慎重に
  • どうしても今転職しないといけない事情がある場合は転職する
  • 「いずれは転職したい」程度であればまずは今の会社で働く方法を考える
  • 交際相手はいるが具体的に決まっていない人は早めに転職しておく

となります。

状況整理と自己分析をじっくりおこないましょう。

転職すべきか迷ったらプロに相談を

女性が転職するタイミングは非常に難しく、結婚が絡むとより悩みやすくなります。

どうしても答えがでない、適切なタイミングが分からないという方は、転職支援のプロに相談するのが1つです。

転職エージェントならプロのキャリアコンサルタントが在籍しており、キャリアの方向性やタイミングについて相談に乗ってくれます。

転職を決意すればそのまま転職サポートが受けられるため、その後の転職活動もスムーズです。

転職エージェントの利用は無料ですから、迷っているならまずは相談だけでもしてみるといいでしょう。

転職エージェントに相談して適切なタイミングを

今回は、結婚予定の女性が転職を思いとどまるべき理由と、結婚か転職かで迷ったときの考え方を紹介しました。

結婚が決まったら転職にはより慎重になるべきです。

人によっては早い方がいい場合もあるため、自身の状況と転職意欲をよく分析し、最適なタイミングを見極めましょう。