同じ職場に、訳もなくイライラしたり、当たり散らす人はいませんか?

それは更年期障害の影響かもしれません。

更年期障害は中高年の女性だけでなく男性や若い女性にも起こりうることです。

気持ちの浮き沈みが激しかったり、汗をかいたり動悸がしたりと身体的に表れやすい症状でもあります。

職場にこれらの症状で悩む人がいる場合には、周囲としても適切な対処をすることでいらぬトラブルを避け、本人を支えてあげることにもなります。

自分や自分の家族にもいつかは起こる可能性があることですから、他人事だと思わずにしっかりとその対処方法を身につけるようにしましょう。

今回は、職場にいる更年期障害の人への対処方法についてご紹介していきます。

突然のイライラには近づかないことが一番


更年期障害の場合には、感情の起伏が激しかったり周囲からは何がきっかけなのか分からないようなことで急に怒り出すことがあります。

これは本人にも止められない感情で、以前は非常に穏やかで優しかった人であってもそうなってしまうことがあるのです。

日によって機嫌が大きく違うことは周囲にとっては気を遣うことではありますが、まずは「そういうもの」と認識を持って、イライラしているなと感じたら近づかないことが大切です。

機嫌が悪いときには、なるべく淡々と、業務上必要な最低限のことだけを話すようにしましょう。

また、他の人と楽しそうに話している様子を見てイライラを増幅させてしまうこともありますから、とにかく大人しく目の前の仕事だけに集中する必要があります。

「暑いんですか?」とからかい気味に聞かないこと

仲が良い上司や先輩などに対して「暑いんですか?」は禁物です。

更年期に悩む人は女性が多いですが、特に女性は元々汗を気にするので傷つけてしまいます。

汗をかいていることを指摘されると、余計に汗をかいてしまうというスパイラルにはまってしまい、それで心底悩むという人も多いのです。

汗をかいて暑そうにしていたら、そっと冷暖房の温度を調整しておくとか、「この部屋暑いですよね。ちょっと冷房つけてきます。」などと言って自分も暑いということを強調してあげましょう。

ミスを責めてはいけない

更年期になると集中力が散漫になったり、忘れっぽくなったりして些細なミスが多くなってくることがあります。

大きなミスであれば、なぜそのようになってしまったのかを振り返る必要はありますが、ミスを責めるだけではいけません。

そもそも、ミスは誰にでも起こりうるものなので、それを防ぐために1人だけで仕事を終わらせないようにチェック体制を整えるなどの対策が必要です。

まずはチェック体制を整えて大きなミスにつながらないような対策を立てることで、様子を見ることが必要です。

何もできない自分を責める必要はない


更年期で悩む人は、元々の性格とのギャップに苦しんだり、誰にも言えずに辛い思いをしている人が多くいます。

周囲から見ても辛そうで何とかしてあげたいと思うかもしれません。

しかし、医師ではない以上、なかなか処方箋を見つけてあげることは難しいでしょう。

そんなときに、自分のことのように悩み、何もできない自分を責める必要はありません。

特に女性や自分の家族が同じように悩んでいた経験がある人の場合には、相手の辛さへの理解があるばかりに、自分までもが苦しむことになってしまいます。

更年期はいつか症状が軽くなるものなのだと気楽に捉えることも大切です。

自分自身が悩み過ぎてしまうと、精神的に負担が大きくなり、うつ病気などを引き起こすこともあります。

今は苦しいけれど無理をするときではないとそっと見守ることも大切です。

仕事への影響があまりに大きい場合には相談を

更年期の対象者が、上司や重大な決定を行う人の場合には、仕事そのものへ大きな影響が出てしまうことも考えられます。

その場合には、自覚症状を無視せずきちんと受診することも社会人としての重要なことになってくるのですが、本人が認めたくないという理由で対策を講じないことがあります。

残念ながらそれでは仕事が成立しなくなってしまいますし、周囲が放っておいて済む話ではなくなってきます。

まずはその上の上司に相談し、仕事を分散させてもらったり、会社として更年期で悩む人向けのセミナーを開くなどの対策を立ててもらうようにしましょう。

場合によっては診断書を提出してもらって、休職を促してもらうことなども必要になってきます。

その際、相談したことが更年期の対象者の耳に入らないように細心の注意を払ってもらうことも大切です。

逆上してしまって相談者自身が辛い思いをしてしまうことも考えられるからです。

更年期がひどくてイジメに合う場合には


更年期の対象者にイジメを受けてしまうという場合には、更年期の症状が相当悪化していることが考えられます。

あなたが噛み付いたところで状態は改善されませんから、すぐに誰かに相談して対策を講じる必要があります。

まずは受診をしてもらって自身の症状を認識してもらう必要があることと、イジメなどの被害がある場合には退職をしてもらうことも考えられることです。

どちらにせよ、イジメなどに発展してしまった場合には、あなた一人でどうにかできる問題ではありませんから、会社に判断をゆだねるようにしましょう。

会社として女性管理職を辞めさせることに抵抗があることも

近年は女性の社会進出が進み、女性管理職の割合が高いほど時代に合った良い会社であるという風潮があります。

もちろん優秀な女性が多い中で女性管理職が増えていくことは好ましいことなのですが、世間体だけを気にして女性管理職を増やそうとしている会社があることは事実です。

そのため、更年期になりイジメや嫌がらせなどをしてしまった女性管理職であっても、会社としては辞めさせることに抵抗があることも考えられます。

更年期は仕方のないこととはいえ、実際にイジメ被害にあった本人よりも更年期の対象者が優遇されたり守られてしまうようでは、社員を本当に大切にしている会社とは言えません。

そのような目に合った場合には、その会社はそのレベルの会社なのだと冷静に判断することも必要になってきます。

早めに見切りをつけて転職を考えてみることも必要ではないでしょうか?

転職は転職エージェントを活用して

世間体だけを気にして自分を守ってくれなかった会社を辞めて転職をするのであれば、転職エージェントを利用しましょう。

非公開求人を含む多数の優良な求人が掲載されており、希望の条件に合った求人が見つけやすいです。

また、転職支援のプロであるキャリアコンサルタントから、応募書類の添削や面接時のアドバイスなどを受けることができます。

一人での転職活動よりも内定の確率がぐっと上がりますからぜひ活用してみてください。

更年期障害の方とは接し方で変わる

いかがでしたか?今回は、職場にいる更年期障害の人への対処方法についてご紹介してきました。

女性の社会進出が進む現代では、避けて通ることはできない問題です。自分の身を守るためにも対処方法を知っておきましょう。