事務職の中でも人気がある経理の仕事ですが、知られざる苦労も多い大変な仕事でもあります。
経理の仕事に興味がある、転職先として考えているという方はその大変さについてはしっかりと理解した上で転職活動を行いましょう。
そこで今回は、経理の仕事の苦労や求められる資質についてご紹介していきます。
目次
経理の仕事はどんな苦労があるの?
経理の仕事は経験した人にしかわからない苦労や大変さがあります。
具体的にはどのようなことなのでしょうか?
どこも厳しいから…わかっているけどやるしかない経費削減
今は大企業であっても倒産する可能性がある時代ですから「どこも厳しい」が現状です。
会社としては、できる限りの支出を抑え、お金をかけずに利益を出したいところなので、やるしかないのが経費削減です。
従業員が使う備品の管理や申請基準が以前に比べて厳しくなったという会社も多いのではないでしょうか?
経理課の仕事の一つに、従業員が申請してきた備品などの購入や利用について「本当に必要なものか?」と判断することがあります。
経理課としても、従業員に意地悪をしたいわけではないのですが、上からきつく経費については言われているため、判断基準を厳しくせざるを得ません。
そのため、他の部署からしてみたら「経理課がうるさい。」などと疎まれる存在になってしまいます。
仕事としてやっているのに、そのように言われるのは経理担当の辛いところです。
凡ミスが命取りに。集中力が求められる仕事
経理では伝票や請求書など、外部に出す書類の作成なども主な仕事としてあります。
業界によっては商品数が大量にあって、何百枚という伝票を1日で入力することもあります。
非常に集中力が求められますし、数字の桁を1桁間違うだけで大変なことになり、クライアントから大クレームになることもあります。
しかし、経理課は社内で経費の申請に来る人なども多く、人が多く訪れる部署でもあって、一つの仕事にだけ集中しているというわけにはいかない場合もあります。
また、中小規模の会社であれば、経理と総務などを兼ねていることが多く、来客や電話対応を行ったりと、集中力が途切れやすい環境にあるのです。
言い訳はできないとは言え、誰からも話しかけられない環境下で仕事をできるわけではないのに、仕事の精度を求められるのは大変なことです。
「生み出す」仕事ではないから給料にはさほど恵まれない
経理の仕事は、基本的には営業のように仕事を取ってきたり、制作のように何かを作りだす仕事ではありません。
他の部署あっての経理課の仕事なので、どうしても会社側から見れば評価の対象になりにくい仕事でもあります。
実際にいないと困るけれど、何かを生み出してくれるわけではないから給料も上がりにくいというわけです。
経理の仕事をしている人たちは十分それを分かっていますが、他の部署の人件費や予算が見えてしまうのも経理課の辛いところです。
自分たちの仕事と他の部署の人たちとのあまりの人件費の違いに、真面目に仕事をすることが馬鹿らしく思えてしまうこともあります。
そこをしっかりと割り切ってやれるかどうかが重要です。
会社の経営状態などが分かってしまうこと
経理課の辛いことにやはり「知りすぎてしまう」ということがあります。
本当は知りたくもない「役員のやけに高い給料」や「会社のまずい経営状態」などが見えてしまうのです。
正当な評価を行っている会社であれば問題ないのですが、会社や組織は残念ながらそのような会社ばかりではありません。
周囲からの信頼も厚く評価の高い人が低い給料で、無能で上司に媚びを売っているばかりの人の方が給料が高い、そんな理不尽な社会を実感してしまう辛さがあります。
また、経営状態が悪化してくると、資金繰りなどを担当する経理課としては自身の精神状態にも影響を与えます。
不安に感じたり、上から厳しく当たられることもあります。
世の中、知らない方が良いこともたくさんあるのです。
経理の仕事に就きたいならどうすべき?求められる資質とは
ここまでご紹介したように、経理の仕事は知られざる苦労も多いです。
しかし、会社のお金の流れが見えてくるとやりがいも感じられて面白い仕事でもあります。
コツコツと仕事に取り組むことが得意な人や、会社のお金の流れなどについて興味のある人はチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
では、経理の仕事に就くためにどんな資質が必要なのでしょうか?
口が堅いことは必須条件
前述したように、会社の経営状態や他人の給料など、見たくないものも知る立場にある経理の仕事に就くには口が堅いことは必須条件です。
なぜならそのようなトップシークレットは他の部署の人からみれば興味の対象でもあり、経理課の人間に聞いてくる人も多いからです。
聞かれたことをベラベラとしゃべってしまうような口の軽い人では、信頼性に欠けますし、新しい仕事を任せてもらえることもありません。
何を見ても自分の心の中にだけとどめておく、その決意が必要です。
集中力があって目の前の仕事に忍耐強く取り組める人
一つの仕事に忍耐強く取り組めることができることは一つの能力です。
伝票や請求書起こし一つをとっても、時間的に縛りもありますし、一気に集中力を高めて仕事を完成させることも求められます。
注意力が散漫であったり、確認を怠るような人では経理の仕事は務まりません。
簿記も良いけど人間関係のバランス感は重要かも
経理の仕事に就くために簿記などの資格を勉強しようと考える人は多いでしょう。
実際に仕訳けと言って、勘定科目と呼ばれるものを入力していく作業もありますから、簿記の知識はあって越したことはありません。
ただ、基本的な仕訳け作業は未経験者であってもやっていくうちに覚えていくことは可能ですし、働きながら勉強するのでも遅いわけではありません。
簿記も必要なのですが、それと同時に他部署の人たちとも距離を保ちながら上手にやっていけるということも大事な要素になります。
それは、他部署の不満が爆発しない程度に仲良くできることと、重要機密を口にしない程度に他部署の人と距離感を保つことができるという、バランスが求められる難しいことです。
立場をしっかりとわきまえた常識のある人と言いかえることもできます。
経理の仕事は転職エージェントで探そう
いかがでしたか?
ここまでご紹介した内容をご自身の適正に当てはめて、経理の仕事をやってみたい、転職先も経理の仕事を探していきたいと考えた方は、きっと経理の仕事にやりがいを感じることができる人です。
積極的に経理の仕事を探してみましょう。
転職エージェントを利用すれば、経理の仕事は多数掲載があります。
ハローワークや求人誌などに比べて圧倒的に求人数が多いですから、希望の条件にあった経理の求人が見つかることでしょう。
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