教師を目指す理由やきっかけは人それぞれですが、自分が学生時代にお世話になった先生に憧れたという人はやはり多いです。
昔は今のように生徒に少しでもきつく言えば叩かれる時代ではなかったですが、熱く情熱を持った素晴らしい先生たちがたくさんいました。
また、学校教育に興味を持ち、子供たちの成長に携わりたいという想いを持って教師を目指す人も多いです。
このように熱い想いを抱えて目指すことが多い教師ですが、離職率は非常に高いと言われています。一体なぜなのでしょうか?
そこで今回は、教師を辞めたくなる瞬間と、一般企業へ転職する前に思い出してほしいことをご紹介していきます。
目次
教師を辞めたくなる瞬間とは?
学校教育の現場は非常に厳しいと言われますが、教師たちはどんな瞬間に辞めたいと思ってしまうのでしょうか?
SNSイジメなど次々と起こる新しいトラブルに対処できないとき
学校では昔からあるイジメもありますし、近年ではSNSによる攻撃や無視など、新しいイジメ問題も発生してきています。
また、支払い能力があるのに給食費を払わないなどといった、親たちのモラルの低下などから起きるトラブルもあります。
学校教育を取り巻く環境や家庭環境も昔と比べると大きく変わっているため、経験豊富な教師たちでさえも、次々と起こる新しいトラブルに到底対処しきれなくなっています。
新しいトラブルが起きる度に教師を辞めたい、そう感じてしまう教師は多いです。
モンスターペアレントへの対応に限界を感じたとき
モンスターペアレントという言葉が定着して久しいですが、やはり教師にとって親への対応やコミュニケーションは非常に難しく感じるようです。
特に近年は少子化が進んだこともあり、過保護になっている親も多く、親自体に常識がない場合も多いため一律の対応というわけにはいきません。
一人一人違う子供たちですから個別対応は必須とは言え、あり得ない要求をしてくる親たちにも上手に対応をしていくのは、現場の力だけでは限界があります。
子供は可愛く、人に教えるという仕事は楽しいけれど、親たちへの対応が苦痛で教師を辞めたいと感じるのは不思議ではありません。
部活顧問がサービス残業だと感じるとき
部活動の顧問を担当することになると、残業代と呼ばれるものはほぼ出ず、一般企業でいうところのサービス残業です。
そもそもサービス残業だと呼ぶことを嫌い、子供の部活顧問になれるなんて名誉なことだと感じる教師もいます。
しかし、実際問題としては、平日の授業後に時間を取られ、部活が終わってから事務作業に取り掛かるため毎日遅くまで残って仕事をすることになります。
また、運動部などは大抵土日も活動する場合が多いため、土日返上で顧問も学校に来ることになります。
若干の休日手当がでる場合もありますが、暗黙のルールで申請されない場合も多く、休日手当をもらったとしても勤務時間の割には合いません。
教師である以上、自分も一人の人間ですし、養う家族もいる場合には、サービス残業になってしまう部活顧問の活動に疑問を抱くことがあります。
時間がいくらあっても足りないと思ったとき
教師の仕事は当然授業だけではありません。
授業のための準備もありますし、それ以外の事務作業や行事準備、トラブル対応など本当に多くの仕事があります。
やらなくてはいけないことは山積みで時間はいくらあっても足りません。
毎日深夜まで働いて、プライベートがほとんどないという教師も多いです。
しかも、子供の教育という特殊な仕事に関わっている以上、利益至上主義の一般企業のように「ブラック企業だ」「労働基準法に違反している」などとたやすく主張できない実態もあります。
生徒や親に強く言えず身の危険を感じたとき
昔は教師と言ったら立場的にも強く、生徒も親も先生に対して尊敬の念を抱いていましたし、逆に言えば逆らえないという恐れに似た気持ちもありました。
しかし現在はそのように思われる教師は少なくなり、生徒や親たちの立場が強いと言われています。
ある学校では、生徒に注意をしただけで生徒に殴られ、それを見かけた別の教師も、生徒が怖くて止めることができず、教師が大けがを負ってしまったそうです。
これは極端な例のように感じるかもしれませんが、実際にある話です。
何かあったとしても誰も守ってくれない、ケガをしても校長から被害届を出さないように懇願される、そんなときにはこんな業界で働くことに何の意味があるのだろうと感じてしまうようです。
教師を辞めて一般企業に転職しよう。そう思ったら思い出してほしいこと
一般企業に転職を考え始めたら思い出してほしいことをご紹介していきます。
教師を目指したころの気持ちを一度思い返してみよう
教師を辞めたい理由は、今回ご紹介した内容以外のことであるかもしれません。
しかし、どんな理由にしても、まずは教師を目指したころの気持ちを一度思い返してみましょう。
初心を思い返すことによって、多少の苦労は乗り越えることができる場合があります。
それでも今の状況が辛いと感じたら、我慢も限界にきているはずです。
放置すると体調不良やうつ病などになってしまうこともありますから、早急に転職を考えましょう。
学校以外でも子供たちと関わることができる仕事はある
教師という仕事をしている人にとって子供たちの存在はかけがえのないものであり、どうしても子供と関わる仕事を捨てきれないという場合もあるでしょう。
その場合には、学校教育以外でも子供と関わる仕事が多くありますから、それらに目を向けてみても良いでしょう。
せっかく取得した教員免許を使わないのは勿体ないと思うかもしれませんが、我慢して病気になって限りある人生を棒に振ることのほうが勿体ないことです。
また、子供と関わる仕事であれば、教師としての経験を活かすことが可能です。
ぜひその教育ノウハウを他の仕事で活かしてみてください。
仕事として割り切れるものを選ぶことも大切
教師はやりがいや社会貢献度も高い仕事ですから、教師として働いていた人は仕事にやりがいを求める人が多いことでしょう。
しかし、生きていくために仕事は仕事として稼ぐ手段として割り切って考えてみることも必要なときがあります。
仕事にやりがいを求めるあまり、精神的に負担がかかってしまうのであれば、仕事として割り切ってできるものを選ぶのも決して悪いことではありません。
転職は転職エージェントを利用しよう
教師を辞めて転職を考えるのであれば転職エージェントを利用すべきです。
教師は特殊な職業であり、一般企業で求められるスキルや資質とは全く別ものだからです。
一人でやみくもに転職活動を行っても、企業が求める資質との差が大きすぎて、思うように内定をもらうことが難しいことがあります。
それよりも、転職支援のプロの力を借りて、転職を成功させるためのノウハウを取り入れる必要があるでしょう。
転職エージェントは無料で利用できますから、ぜひ活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、教師の仕事を辞めたい理由と、一般企業に転職する前に思い出してほしいことをご紹介しました。
教師は素晴らしい職業ですが、現場は厳しすぎるという現状があります。
自分自身の身を守れるのは自分しかいませんから、一般企業に転職を考えてみることも必要ではないでしょうか?
ぜひ参考にしてみてください。