[転職の体験談]東京都 男性 38歳 川田さん
転職をする上で何が大切なのか。それはどういう理由で転職するのかです。
転職をする理由は人それぞれです。自分がもし転職することになったら…ということを漠然とでも良いので考えてみると、転職者の気持がわかると思います。
私の場合は、フリーターから正社員へ。また自分のキャリアをあげるため、他には自分が日頃から興味のある職に就きたいというよくある考えであったり、安直な理由であったりしました。
私は祖父の介護の経験から「介護の仕事がしたい」と考えるようになりました。
その気持ちがあるものの、若い時はついつい遊んでしまい、「就職するよりも取りあえず遊ぼう!!」とフリーター生活をしていました。
ですが、20代も後半にさしかかる頃「このままで良いのかな…」という漠然とした不安が出てきました。それからすぐにホームヘルパー2級の資格を取り、介護老人保健施設に入職しました。
ですが、お年寄りとお話ししながら信頼関係を気づいて…と思っていたのが、それはあまりにも現実とかけ離れていて、時間に追われ、食事介助、それが終わったらトイレ介助、身体の向きを変える「体位変換」、見守りをしながら休憩時間には職員の詰所でみんな死んだような目で休息したり、というのが介護施設の現状です。
介護施設を辞める職員達は、仕事が嫌で辞める人もいますが、多くは低賃金と腰を壊したりして身体の故障で辞めていく人達が多いです。私もこの例に入りますが、腰を壊しました。
その後は精神障がい者の小規模作業所で働いていましたが、結婚するためにより良い収入を求めて別業界に転職を決意。
その後結婚と妻の妊娠。出産後私も職場の男性初の育児休暇を取り1年間子どもの世話をしました。
育児休暇から復帰して約3か月後に睡眠がとれなくなり、右まぶたの痙攣、憂鬱の気分が続き、仕事もミスを連発。一番ひどい時には相手の話している内容が全く理解できなくなり、書類に書いてある文章もわからなくなりました。
それから休職後、仕事を辞めざるをえなくなり、今に至ります。
退職後に分かった事ですが、通院していた精神科の主治医に言われたのは、「躁うつ病ですね。無理をしないでゆっくり休んでください」と言われました。人生でいうところの病気リスクです。
それから療養しながら今こうしてライティングの仕事をさせてもらっています。
今までの転職の経験は5回。明確な目的を持って転職しても、その後何があるのか分かりません。私のように急に体調を崩してしまい辞めざるをえなくなるというリスクもあります。
転職をしてキャリアを積むこと、新たなことに挑戦してステップアップすることも大事なことです。ですが、上記でも書いたように転職によるリスクもあるので、よくよく考えてみる事が大切です。
これから転職を考えられているみなさんに、ぜひキャリアを積んで、楽しい生きがいのある人生を送っていただきたいと思います。ですが、無理はせずにまずはゆっくりと自分の人生プランを考えて何度も検討をされるのが、経験者から言えることです。