責任感が強く、今の会社に迷惑をかけられない、部下や後輩が露頭に迷ってしまう気がするなど、周囲への気遣いが転職の足かせになっている人がいます。

「本当は転職したいのだけれど…。」という想いがあるのであれば、その責任感を違う面から考えてみてください。

今回は、責任感から転職をためらっている人が一歩踏み出すために考えてみてほしいことをご紹介していきます。

一人が辞めて立ち行かなくなる組織はいずれなくなる運命

どれだけ重要な役割を担っていた人であっても、どれだけ優秀な人であっても、誰か一人が辞めたから会社が倒産したり、業績が大幅にダウンするということはありません。

それが会社組織というものであり、もし一人の退職が原因で経営が立ち行かなくなるのであれば、その会社はいずれなくなる運命にあるほど組織として成立していないのです。

必ず誰かが代わりになって同じ仕事をしますし、その仕事ができなければ別の方法で経営に貢献します。

責任感があるのは良いことですが、逆に言えば残された人たちを信頼していないとも言えます。

例え今は頼りなく見える部下や後輩であっても、試行錯誤しながらもしっかりとやり遂げてくれると信じましょう。

転職したいのに責任感から嫌々仕事を続ける方が無責任という考えも

責任感を持ってまっすぐに今の仕事に取り組んでいるのであれば申し分ないのですが、本当は転職したいという気持ちがあるのであれば、仕事に身が入らなくなります。

仕事中はいくら真面目にやっているとは言っても、気持ちが向いていないのですから本来の力を発揮することができません。

会社に貢献できないまま独りよがりの責任感で今の仕事を続けるのであれば、その方が無責任だという考え方もあります。

今の仕事に集中するか、転職を決心して具体的に動き出すか、どちらかを選択できる人こそ本当に責任感があると言えるのかもしれません。

引き継ぐ人がいないからは理由にならない

自分の仕事を引き継いでくれる人がいないのは、転職しない理由にはなりません。

それは会社の問題であって、今いる人材で引き継げないのであれば、他部署からの異動を要請する、新しく人を雇い入れるなどして対応できることです。

転職するかどうかは自分自身の問題で、自分がどうしたいのか、どんな職業人生を送りたいのか、ということなのです。

転職という人生の大切な決断を会社のせいにされては、会社としてもたまったものではありません。

もしかすると、引き継ぐ人がいないのではなく、転職できない理由が他にあるのかもしれません。

一度引き継ぐ人がどうこうは取り払って考えてみることが必要です。

誰かがいなくなれば誰かが育つ

部下や後輩が育っていないからまだ転職できないという理由は、本当にそうでしょうか?

部下や後輩が育たないのは、頼りにできる、やってくれる上司や先輩がいるからということは大いにあることです。

部下や後輩の中でもどこかで甘えがあるから成長できないのです。

上がいなくなることで下はどんどん伸びていきます。

誰かがいなくなることで誰かが育つ、組織はそういうものだと思いましょう。

自分が道を譲れば部下や後輩が成長する、自分は責任感の強さを活かして別の道でステップアップする、双方にとって良い方法ではないでしょうか?

世間体よりも大切にすべきは自分

責任感があるというと聞こえは良いですが、中には世間体を気にして転職できないという人もいます。

本当はやりたい仕事ではないけれど有名企業に勤めている、友人たちからは羨ましがられる、家族も周囲に自慢しているなど…。

65歳の定年まで勤めあげるとして、世間体を気にせずに生きていく人生は一体残り何年あるのでしょう。

人生の中で最も多くを費やす仕事を世間体基準で選ぶのは切ない選択のような気もします。

世間と自分、大切にしたいのは一体どちらなのかをじっくりと考えてみることも必要です。

陰口を言われるのが怖い?人の噂も七十五日

今の仕事が忙しい職場である場合など、自分が転職することによって仕事量が増えたり、大変になることが予想される同僚たちからの、陰口や悪評が気になるという人もいるでしょう。

もちろん陰口は言われて良い気がするはずもありませんが、人の噂も七十五日と言いますし、そのうち飽きて言わなくなります。

人の陰口を言うぐらいであれば自分も転職すれば良いのですから、退職のその日まで堂々としていればよいのです。

転職してしまえばその噂も聞こえなくなりますから、さらに関係なくなります。

転職は逃げでも甘えでもなく選択肢の一つに過ぎない

昔は一つの会社で定年まで勤めることが唯一の選択肢と言っていいぐらい、転職に対して世間は否定的でした。

しかし今は、転職することでステップアップを続けている人も大勢いますし、終身雇用制が崩れた今は転職しないことのリスクも考えられます。

責任感が強い人は真面目で古風な考え方を持っている人が多いですから、転職を逃げや甘えだと思う人もいます。

しかし、転職は逃げでも甘えでもなく、職業人生を過ごす上での選択肢の一つに過ぎません。

自分にとっての適切な道だと判断したからその道に進んで歩き出す、ただそれだけのことなのです。

転職エージェントに相談すれば責任感から転職をためらう気持ちが消える

転職エージェントは転職支援のプロで、これまで多くの転職成功者を見てきました。

こんなことを転職先で成し遂げたい、転職して本当に良かったなど、熱い気持ちや喜びの声を聞いているからこそ、転職を前向きに応援してくれるのです。

転職成功事例などを聞いてみれば、「自分が辞めることで会社に迷惑がかかるのでは?」「転職したいけど逃げることになるのかも…。」という考えこそが転職に踏み切れない自分からの逃げであったり、取り越し苦労であることも分かります。

本当は転職したいけれど責任を感じて転職できないという方は、転職エージェントを通じて転職活動を始めてみることをおすすめします。

もっと前向きで希望ある選択肢の一つとして転職に踏み切れるはずです。

最後に

いかがでしたか?今回は、責任感から転職をためらっている人が一歩踏み出すために考えてみてほしいことをご紹介しました。

責任感があることは素晴らしいことですが、その責任感を持つ方向性が違っていることもあります。

転職先で強い責任感を活かして、活躍できるよう今一度じっくり考えてみてください。