国内外ともに観光客が増加している昨今、ホテル業界は転職市場も活性化しています。

ホテル業界へ転職を希望する人は転職の大きなチャンスですから、このチャンスを逃さないようにしたいものです。

ご自身の適性やスキルの棚卸をした上で、積極的に転職活動を行っていきましょう。

今回は、ホテル業界への転職希望者向けに応募書類や面接でアピールしたいポイントについてご紹介していきます。

志望動機ではホテルの特色を明確に述べて

応募書類でも面接でも志望動機は必ず述べることになります。

ホテル業界経験者の場合は、なぜホテルを変えることになったのかを伝えなければなりません。

前のホテルの給与や待遇が良くなかったなど不満を述べるのは避け、転職先ホテルの特色や魅力をまとめて、自分の適性やスキルを活かせると感じたなど、前向きな志望動機になるようにしましょう。

未経験者が志望動機を伝える際には「前からホテル業界に憧れていた」などは稚拙な印象を与えてしまいますし、「人と接することが好き」というのもありがちな印象です。

それらは前提にあるとしても、「ではなぜそのホテルを選んだのか」というさらに突っ込んだ志望動機が必要になります。

企業研究として、ホテルのサービスの特色や他のホテルに比べて力を入れている点、顧客の評判が良いポイントなどを、応募ホテルだけでなく他のホテルとの比較も述べられるようにしておきましょう。

お客様から伝えられた言葉をエピソードとして加えよう

ホテル業界やその他業界での接客経験者は、前職での経験を具体的にアピールしていきたいところです。

しかし、特にホテルでの接客などの場合は、個人の売り上げ件数など数字として視覚化するのは難しい面があります。

数字として実績をアピールしにくい職種経験者の場合は、お客様への接客経験が具体的な実績の根拠になります。

どんなお客様に対して、どんな工夫をしたのかエピソードを交えて伝えるようにしましょう。

そして、お客様から得た評価も大切なポイントです。

応募書類では「お客様からのお褒めの言葉」などとして、どんな風に喜ばれたのかを一つの項目として作るのも手です。

面接でも必ず他者評価としてお客様から言われた言葉などを挙げるようにすると、面接官が応募者の接客レベルをイメージしやすくなります。

アンテナを広く持ち社会の動向に詳しいことをアピール

ホテルのスタッフとして働くと、お客様から色々なことを聞かれる機会があり、それはどのセクションのスタッフであっても同じです。

例えばその土地の名産や交通手段など定番の質問はもちろん、外国人観光客であれば日本でのおすすめスポットなどを聞かれることもあります。

また、最近はSNSの普及もあり、突然スポットライトを浴びるような場所も増えてきましたから、有名な場所さえ知っていればよいというものでもありません。

ホテルで働いてからその周辺のことを知ろうとする姿勢ではなく、常にアンテナを広く持って、流行や社会の動向などにも詳しい人であることが求められます。

お客様から聞かれたときに多くの引き出しを持っているスタッフはやはり魅力的で、それがホテルの魅力にもつながります。

応募書類や面接でも、普段から色々なことに興味を持っていて、それを転職後の接客につなげたいということをアピールできると良いでしょう。

未経験者は入社後のキャリアプランをしっかり伝えて

ホテル業界は他業界からの転職組も多く、未経験者にもチャンスがある業界です。

航空会社やウエディング業界、その他のサービス業などからの転職組が多く活躍しています。

とはいえ、ホテル業界未経験者であれば最初のうちは大変に感じることも多い仕事です。

覚えることも多いですし、休みは少なく不規則な勤務形態でギャップを感じて辞めてしまう人がいるのも事実です。

面接官も、未経験者はここがまず気になるポイントです。

単に憧れだけでホテル業界に入りたいと思っていないのか、最初は大変でも長い目で見てキャリアアップしていきたいと思う姿勢があるのか、しっかりと見られています。

応募書類や面接でアピールしたいのは、仕事の大変さを理解した上で将来的にどうなっていたいのかビジョンが見えているのかということです。

3年、5年、10年と、中長期的な視点でのビジョンを語れるようにしておきましょう。

経歴で伝えたいのは仕事へ取り組むスタンス

これまでの経歴の中で伝えたいのは、どんなことを意識して仕事へ取り組んできたのかというスタンスです。

特にホテルには多くのスタッフがいて、各セクション内だけでなく他セクションとの協力体制が必須です。

つまり、チームワークが大切な仕事であるということ。

いくら仕事ができる人であっても、周囲と協力できない一匹オオカミタイプの人はホテル業界ではNGです。

仕事へのスタンスとしてチームワークを大切にしてきたこと、どんな工夫をすることでチームで残した結果など具体的な実績を伝えられると好印象です。

語学力は必須。英語以外の語学にもチャレンジしたい

ホテル業界で働くのに必要なスキルの一つに語学力があります。

語学力があれば有利というよりは、必須のスキルと言えるでしょう。

特に転職組は新卒よりもすでに高い語学レベルを持っている方が好ましく、ホテルによってはTOEIC何点以上と応募条件を設けている場合もあります。

英語力に強みがあるという方は応募条件としては問題ありませんが、英語が話せる人はごろごろいる世界です。

内定を勝ち取るためには他にも何か強みが必要なのは言うまでもありません。

語学を強みにするのであれば、英語以外の語学にも長けているなどプラスアルファのポイントが必要でしょう。

TOEICのように客観視できる語学力がなくても、勉強中であることを伝えるだけでも、向上心があることのアピールになります。

応募書類の添削や面接対策をしよう

ホテル業界への転職希望者は、応募書類や面接で「接客が好き」「憧れがある」など、多くの希望者が言ってしまいがちな言葉があります。

これらは必要な要素ではあるのですが、面接官としても聞き飽きています。

知りたいのは具体的に何ができる人なのか、どんな経験を積んできた人なのかということ。企業側の視点に立って求められていることを伝えられるようにしたいものです。

それには対策がやはり必須で、応募書類にしろ面接対策にしろ、客観的なアドバイスをくれる第三者の目を入れておきたいところです。

おすすめなのは転職エージェントというプロを利用した転職活動で、応募書類の添削をしてくれたり面接時の対策を一緒に考えてくれます。

今回ご紹介したようなアピールしたいポイントを盛り込んだ応募書類を書く、面接で上手に伝えられるようにするようにして転職成功を引き寄せましょう。