美容師として別の店に転職を考える場合は、店選びがやはり重要です。

美容室は飽和状態にあり多くの美容室があるからこそ、その中で自分に適した店を選べるかどうかが転職成功の鍵となるでしょう。

では、美容師が転職先の店を選ぶ際に意識したいのはどんなところなのでしょうか?

今回は、美容師が転職先として店を選ぶ際のポイントをご紹介していきます。

オーナーや店長の考え方に共感できるか

まずは何といっても大切なのは、その店のオーナーや店長などトップの考え方に共感できるかどうかです。

美容性の個性はそのオーナーや店長の影響を大きく受けたものになっていますので、その店でやっていけるかどうか=トップに共感できるかと言っても過言ではありません。

チェーン展開している大きな美容室であれば企業HPなどで確認することもできますが、基本的には面接でその考え方を聞いてみるようにしましょう。

面接全体を通して感じたことを必ず振り返る、質問タイムなどを利用して積極的に聞いてみることをおすすめします。

客の年齢層を調査しておくべき

美容室は何も若い人だけのものではないですから、それぞれ得意としている年齢層があります。

自分がどんな人を相手にどんな接客をしていきたいのか、接客業である美容師であれば気にしたいポイントです。

店の外観からある程度「落ち着いた雰囲気」「若者向けのお洒落な感じ」など年齢層が予測できます。

住宅地にあれば、地元密着で主婦の方などが落ち着いて訪れることができる店かもしれません。

また、HPなどを持っている店であれば、サロンコンセプトやスタイリング例などから年齢層を判断することもできます。

自分の得意分野が活かせる店か

美容室には得意としている分野がありますから、それが自分の得意分野と一致している、あるいは今後技術を極めたい分野であるかを確認しておく必要があります。

これは非常に重要なポイントで、面接で必ず聞かれる志望動機や前職の退職理由などを伝えるときにも役に立ちます。

「〇〇という得意なスキルが活かせる店だと思ったから。」「前職では自分の得意な〇〇を求めてくる客が少なく活かすことができなかったため。」など、お店側に納得してもらえる志望動機や退職理由につなげることができます。

駅近、駐車しやすいなど立地も将来性の判断材料に

世の中にはカリスマ美容師と呼ばれる一部の美容師がいますが、そういう名物美容師がいない美容室は山ほどあります。

その場合に美容室の将来性を判断する材料として立地が考えられます。

駅近であれば仕事帰りのサラリーマンやOLが寄りやすく安定して客を得ることができますし、郊外の場合は駐車スペースがしっかりあって駐車しやすいなども、運転な苦手な人が多い女性にとっては店選びの基準になります。

もちろん、立地が良ければ安泰ということではなく、地代が高すぎて逆にやっていけなくなる美容室もあるでしょう。

立地が絶対条件とは一概に言えることではありません。

立地プラス美容師の質など、補足要素として考えておくと良いでしょう。

大型店舗か小型店舗か

大型店舗か小型店舗かは、どちらが良いということではなく自分との相性問題になります。

大型店舗の場合は店の経営という点では小型店舗に比べれば安定性がありますが、場合によっては店舗間異動や転勤なども可能性としては出てきます。

また、働く美容師も多いため人間関係が希薄になりやすいとも言えます。

個人経営の小さなお店であれば給与や待遇などには恵まれていないかもしれませんが、人間関係がうまくいけばアットホームで仕事がやりやすいとも言えます。

どちらもメリット・デメリットがありますので、どんな働き方をしていきたいのか、自己分析をした上で方向性を決めると良いでしょう。

プライベート重視派なら低価格カットもアリ

美容師であれば技術を磨いて将来的には自分の店を持って…という夢を抱いている人も多いでしょう。

その場合は技術習得がしやすい教育熱心な店を選ぶことで夢に近づくことができます。

ただし、閉店後に練習が何時間もあったりして残業が多いという悩みを持っている美容師も少なくありません。

練習時間は給与が発生しませんからモチベーションを保つというのも大変です。

プライベートを重視して、効率良く働きたいという人もいるでしょう。

プライベート重視派は近年増えている低価格カットで勤務するというのもアリです。

これらの店では閉店後に練習というのもなく、残業なしで帰れるというケースが多いです。

また、チェーン展開している成長企業も多く、給与や待遇に比較的恵まれています。

他には、美容師一人当たりが担当するカット人数が相当多いため、カット技術を鍛えたいという人にもおすすめです。

気になるお店は客として行ってみよう

ある程度転職先の店の方向性が定まったら、自身が客としてお店に行ってみると良いでしょう。

HPや雑誌紹介などだけでは見えてこなかった雰囲気が分かりますし、スタッフ同士の仲の良さなども知ることができます。

担当美容師にその店の売りや得意分野なども客として聞いてみても、不審に思われることはありません。

面接の際に、行ってみた感想なども志望動機として付け加えると店への意欲があると思われて好印象です。

給与や実際の勤務状況など気になる点は事前に確認すべき

転職先を決める際に重要なポイントでもある給与や待遇ですが、美容師の給与や待遇は各店によっても、スタイリストのレベルによっても異なります。

求人広告の内容だけですべて判断することが難しいため、転職前に確認するようにしましょう。

求人広告の内容を鵜呑みにして、働き始めたら想像以上に給与が少なかったなどの思わぬギャップは避けたいところです。

また、残業時間がどれぐらい、休みは取りやすいのかなど勤務状況について気になるということも多いでしょう。

これらは面接では聞きにくいという人も多いので、その場合は転職エージェントを利用して聞いてもらうとスムーズです。

美容業界出身のキャリアコンサルタントがいる美容系に特化した転職エージェントや、優良求人が集まる総合型の転職エージェントなど、自身に合った方を選ぶようにしてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、美容師が転職先の店を選ぶ際に意識したいポイントをご紹介しました。

美容室という限られた空間で働く美容師にとっては、店選びは非常に重要です。

自分がどんな店でどんな風に働きたいのかをしっかり考えておき、それに適した店選びをしていきましょう。