外国語を一生懸命勉強し、ある程度の語学力を身につけた人ならば、誰もがその能力を活かせる仕事をしたいと思うことでしょう。

もちろん、スペインや中南米に行く覚悟があれば、スペイン語を使う仕事の機会は圧倒的に多くなります。

でも実際には、外国に住むのはためらわれる、あるいは様々な事情から移住はできない、という人も多いのではないでしょうか。

ここでは主に、日本国内に居ながらスペイン語を使った仕事をするには、どんな選択肢があるのか、また、それらの職に就くにはどのような方法がいいのかを考えていきましょう。

就職して働く

まずは会社などの組織に入って働く方法を見ていきましょう。

スペイン圏の国と関係のある日本企業に就職

スペインや中南米と関わりのある日本企業は、貿易商社、自動車メーカー、エネルギー産業、重工業など様々な業界に及びます。

スペイン語圏だけでなく世界各国に支店・子会社を置く多国籍企業から1つの国と特定の商品だけを取引をしている小さな会社まで、規模も様々です。

これらの企業に社員として採用されれば、将来的には海外に派遣される可能性だってあるでしょう。

今は海外赴任はちょっと…、という場合でもスペイン語を使って仕事をしているうちに取引先の国について興味も湧いてくるでしょうし、語学力を現地で試したいと思うようになるかもしれませんよね。

また、ホテル、観光なども語学力・海外経験が重視される業界です。

年々外国人観光客が増加する中、スペイン語圏の国からも多くの人が日本を訪れています。

英語+スペイン語ができる人材は特に重宝されるでしょう。

逆に日本人を海外に送り出すアウトバウンドの旅行社や留学エージェントも、常に語学力のある人材を必要としています。

ターゲット(行き先)をスペイン語圏に特化していない会社でも、英語以外の言語ができれば採用の可能性は高くなります。

語学力だけでなく、自身の海外経験を発揮する機会の多い業界です。

スペイン・中南米料理のレストランや、スペインのアパレルブランドの店舗などでも求人があります。

雇用形態にこだわらないのであれば、アルバイトとして働くのもいい経験になるでしょう。

こういった職場では必ずしも高い語学力が求められるとは限りませんが、スペイン語に触れる機会は少なからずあるはずです。

どんな業種であっても、企業に勤める場合、語学力+αで「何ができるか」が重要になってきます。

企業は、通訳・翻訳だけに従事する社員を雇うことはあまりありません。

通訳・翻訳だけが必要であれば、その都度アウトソーシングで雇ったほうが効率的・経済的だからです。

したがって、スペイン語以外にも法務や経理、営業など知識・経験があると就職の際には有利でしょう。

その+αの部分は企業や職種によって異なりますので、応募の前に、求人情報の詳細をよく確認してください。

日本に進出しているスペインや中南米の企業、在日本の外国公館に就職

日本にはスペインまたは中南米の企業が数多く存在します。

スペイン語能力をかわれて採用されれば、社内通訳・翻訳や本社/本国とのやりとり、外国人来訪客のアテンドなど、様々な業務が任されるでしょう。

また、意外に知られていませんが、スペイン語圏の国の在日大使館なども不定期に公募を実施しています。

インターネットで日本語で「スペイン語、仕事、求人、採用」などで検索すると、スペイン語に関するの求人情報サイトがいくつもでてきます。

また、通訳・翻訳専門の学校や会社の掲示板、インスティトゥート・セルバンテス東京(※)のサイトなどにも求人広告がありますので、チェックしてみてください。

※別名セルバンテス文化センター。

1991年にスペイン政府によって設立され、スペイン語教育やスペイン語圏の文化の普及を目的とする機関。

世界40か国に展開していて、日本では東京都千代田区にあります。

教育関係(大学、語学学校)スペイン語教師、日本語教師

大学や語学学校でのスペイン語教師は、まさにスペイン語の専門職ですね。

自分の学生時代の先生に憧れてスペイン語を極めることを決めた、という人もいるのではないでしょうか。

ただ、実力があるというだけでは就職が難しいのがこの業界です。

特に日本の教育機関は肩書・経歴を重視する傾向にあります。

大学・大学院はスペイン語学科卒、しかも留学経験あり、という人材がたくさんいる今日、バイリンガルなみにスペイン語で読み書き・会話ができても、採用されるとは限りません。

スペインの多くの大学(院)では「外国語としてのスペイン語教授法」というコースを設置していて、知識を身につけた後は自国に戻ってスペイン語教師になりたいという外国人や、外国でネイティブスピーカーの教師としてスペイン語の授業をしたいというスペイン人が多く学んでいます。

留学を考えている人は、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

また、来日する留学生や労働者向けの日本語教師という選択肢もあります。

ただ、生徒全員が中南米(スペイン語圏)出身でもない限り、授業は直接法で行う(日本語で日本語を教える)ので、スペイン語は必ずしも必要ではありません。

それでも、一部の生徒の母国語の知識があるだけでも、授業を進めるうえでの手がかりにはなりますよね。

フリーランスとして働く

次に、組織には所属せず、フリーランスとして働く可能性について考えてみたいと思います。

語学力を武器に仕事をしている人には、通訳・翻訳、観光ガイドなど、フリーランスで活躍している場合が比較的多いように思えます。

スケジュールや仕事量を自分で調整しやすいため、日本と海外を行き来するような生活が可能だというのもその理由のひとつでしょう。

当然のことですが、フリーランス業は勤め人にくらべて自由になる面が多い分、収入が安定しないというデメリットもあります。

ある程度の仕事量と収入が見込めなければ、生計を立てるのは難しいでしょう。

受注量を増やすためには、最初は仕事を選ばず、とにかく経験を積むことが大切だと思います。

通訳・翻訳

語学力を活かす仕事と言えば、多くの人がまず考えるのは通訳・翻訳者でしょう。

日本語⇔スペイン語の通訳・翻訳者の需要はビジネス、教育、観光など様々な分野で高まっています。

需要は英語の通訳者ほどではありませんが、供給も英語よりずっと少ないのがメリットです。

ただ、当然ながら高度な語学力と経験がものを言う仕事ですので、経験が長くすでに名の知れているベテラン通訳者・翻訳者に仕事が集中しやすく、新規参入が難しい業界です。

仕事獲得のためには人脈も重要になってくるため、日本の大学や通訳・翻訳学校、または留学時代の先生や先輩・後輩など、縦や横の人脈を頼ってみるのもひとつの手でしょう。

大切なのは常にアンテナを張り巡らせて、仕事を得る機会を失わないことです。

クラウドソーシングなどを通じて自分でクライアントを探すこともできますが、実績が少ないうちはなかなか受注できない可能性が高く、あまり効率的とは言えません。

並行して通訳・翻訳会社に登録することをおすすめします。

自分の得意分野や勤務可能時間を登録しておけば、条件にあった案件が現れた場合に翻訳コーディネーターが紹介してくれます。

なお、現状日本ではプロの通訳者や翻訳者になるための明確な資格制度は存在しません。

極端な話ですが、自分が通訳者・翻訳者だと名乗ってしまえば誰でもいつでも通訳・翻訳の仕事を引き受けることができるのです。

資格を持っていなくても通訳者・翻訳者として活動することは可能ですが、プロとして引き受ける以上、当然ある程度の語学力は必要ですし、それを証明する何かを求められることもあります。

客観的に能力を証明できるものを保有していれば、クライアントの信用が得られ、仕事を受注する可能性も高くなります。

通訳に関しては、後述の国家資格「通訳案内士」や特定非営利活動法人・通訳技能向上センターの主催するビジネス通訳検定に基づく資格、さらに各通訳団体が実施している通訳検定があります。

これらを持っていることで仕事の依頼が増えることは確かです。

翻訳に関しては 日本翻訳協会が運営するJTA「翻訳技能認定試験」、日本翻訳連盟のJTF「ほんやく検定」など、日本国内で受験できるものだけでも6つの検定試験があります。

それぞれの等級システムや試験項目を比較したうえで、自分の目的にあったものを受験してみるといいでしょう。

通訳ガイド

訪日外国人観光客の数が2018年には2000万人を突破、オリンピック・パラリンピックの開催される2020年には4000万人にものぼると言われます。

スペイン語圏からも数多くの旅行者が訪れるため、スペイン語通訳ガイドの需要が増え続けると予測されます。

「通訳案内士」の資格についてはご存知でしょうか。

取得するには外国語をはじめ、日本の経済・歴史・地理など幅広い分野の知識が求められる難易度の高い試験に合格しなければなりません。

スペイン語に関する唯一の国家資格ですので、観光ガイド以外にも、通訳者や翻訳者を目指す人が受験しています。

通訳案内士法の規定によると、外国人のために外国語を用いて旅行案内を生業とする場合は、通訳案内士試験に合格し、そのうえ都道府県知事の登録を受ける必要あります。

つまり公認観光ガイドになりたければ必須の資格なのです。

この試験で求められるスペイン語のレベルは決して高すぎるものではありません。

ただ、内容は他のスペイン語検定とは異なり、通訳ガイドとしての仕事を想定したものとなっています。

読解や翻訳の他に課される作文でも、テーマは日本の文化に関するものが多いです。

また、試験科目はスペイン語だけでなく、「日本地理」、「日本歴史」、「産業・経済・政治・文化に関する一般常識」と幅広いため、かなりの勉強が必要になると思います。

しかも一年に一回しかない試験なので、万全の準備をして挑みましょう。

資格取得後は旅行会社や日本観光通訳協会などに登録し、仕事を紹介してもらいながらフリーランスとして働く人がほとんどです。

ボランティアで外国人のガイドをかってでる人も増えている中、プロの観光ガイドとしての立場や収入を確保するのは容易ではありません。

こういった資格を保持していれば心強いですね。

海外で働く

最後に、海外、特にスペイン語圏の国で働いてみたいという人にはどんな選択肢があるのかを考えたいと思います。

国によって労働法や外国人法は異なるので、スペインに的を当ててみてみましょう。

日本国内で働くのと同じように、選択肢を大きく分類すると、①組織に就職して働く、②フリーランスとして働く、の二つに分かれます。

そして、日本人がスペインで合法的に働くためには、それぞれのケースに合った居住・労働許可が必要となり、①の場合は就労ビザ、②の場合は自営業ビザというものを持って入国することになります。

①はさらに以下二つに分かれます。

  • 日本の企業に就職して、在スペインの支社や支店に駐在員という立場で派遣される。
  • 日系を含む在スペインの企業に現地採用社員として就職する。

前者の場合、雇用システム・条件などは日本企業のそれに準ずるため、経済的には比較的安定すると言えるでしょう。

反面、一般的に駐在員の任期は決まっているので、数年で日本に帰国、あるいは他国に赴任となる可能性があります。

後者の場合、一般的に給与額や雇用の安定性は駐在員のそれより低くなる一方、勤務時間が比較的短い、有給休暇がとり易い、などのメリットもあります。

ただ、長年経済が低迷を続けているスペインでは、雇用状況は決してよくありません。

ここ数年の間、失業率は労働人口全体の15~20%、20代・30代の若者に至っては、40~50%を推移しています。

スペイン人でさえ簡単に職が見つからないのですから、外国人、特にEU圏外出身の日本人にとって、スペインでの就職はそう簡単なものではありません。

とはいえ、スペインで仕事をしている日本人がたくさんいるのも事実です。

日本人であることがメリットとなる業種・職種であれば、可能性がないこともないのです。

②のフリーランスの仕事の職種については、日本国内での状況とよく似ています。

違いと言えば、スペインでは観光ガイドだけでなく、通訳者・翻訳者にも国家資格があることです。

決して簡単ではない試験に通って公認通訳者・翻訳者となれば、仕事量も収入も格段に増えるでしょう。

①と②の他にも、ワーキングビザで入国・滞在する、外務省の在外公館派遣員や専門調査員として働く、などの選択肢があります。

どちらも年齢制限など一定の要件がありますので、関心がある場合はよく調べてみてください。

※参照:

まとめ

どんな仕事をする場合にも共通して言えることは、語学力を磨くだけでは十分ではないということです。

実社会のビジネスでは言語以外のスキルも求められますし、相手の考え方や文化を理解していることが成功のカギとなります。

また、観光ガイドとして日本の文化、歴史、生活習慣などを海外からのお客様に説明するためには、各テーマを深いところまで勉強しておかなければなりませんし、通訳・翻訳をする際には両国の文化や社会的背景を理解していなければ正しい訳は難しいでしょう。

ひと時代昔に比べると、スペインや中南米の国に関心を寄せる日本人・企業は格段に増えています。

反対に、スペイン・中南米の人々が日本に寄せる関心度も驚くほど高くなっています。

日本国内外で、スペイン語力を活かして働く機会は増え続けているのです。

ここで取り上げた以外にもボランティアやインターンシップなどを含めると、スペイン語を使う職種の範囲はさらに広がります。

スペイン語学習を単なる知識の蓄積として終わらせないためにも、ぜひ仕事でスペイン語を実践する機会をみつけてください。

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