「君にこの仕事は向いていない」は、立場が上の人からしてみればそれほど大きな意味もなく口にしてしまう言葉かもしれません。
しかし、言われた本人は非常に傷つきますし、特に真面目で頑張り屋の人にとってはかなりショックが大きい言葉です。
自分は一生懸命に仕事に取り組んできたのに、何気なく言われたこの言葉が、張りつめた糸を切るきっかけになり、うつ状態になってしまった人を知っています。
そうならないために、向いていないと言われたときの適切な思考や行動について知っておきましょう。
目次
気にしないことも大切
向いていないという言葉はひどい言葉ですが、悪気なく言っていたり、部下や後輩を叱咤する意図があって敢えて言っているという場合もあります。
もちろん、言葉はときに凶器になりますから、言う方はそれに気づかなければいけません。
ただ、言われた側としては、言葉の重さに気づけない浅はかな人が世の中にはたくさんいるのだと認識し、そのような人の言った言葉は気にしないようにしましょう。
真面目で人の話をよく聞くタイプの人は何でも言われたことを真に受けてしまいますが、それでは心がいくつあっても足りません。
聞き流すということもビジネスにおいては必要なスキルです。
何をもって向いていないと言っているのかを分析しよう
気にしないことができるのであれば、向いていないと言った人が本当に言いたいことを考えてみても良いでしょう。
例えば、ミスを連発したことを取って「向いていない」と言っているのであれば、もっと慎重に見直しをしたり、ミスを起こさない工夫をすることで「向いていない」を払拭することは可能です。
この場合の「向いていない」は、ミスが多いから改めて欲しいということを意味しているのです。
このように冷静に分析することで、「向いていない」という言葉に深い意味はなく、他の意図が見えてくることがあります。
単に叱咤するための定型句として使っているだけだと気づけば、「向いていない」に過剰反応し傷つくこともなくなります。
人から言われたことより自分はどう思うかが大切
相手がいくら向いていないと言ってきても、それは相手の価値観に過ぎず、必要以上に受け止める必要はありません。
それよりも、自分が今の仕事に対してどんな思いを持っているかの方が大切なのです。
今の仕事にやりがいを感じ、自分なりに努力していると思うのであれば、誰がなんと言おうとその仕事を頑張るべきです。
自分がする仕事を人の価値観だけに任せたいわけではないはずです。
自分の仕事は自分の価値観を一番大切に、それこそが長い目で見て本当に向いている仕事に出会えるための秘訣です。
向いていない仕事でもしっかり結果を残している人もいる
相手に向いていないと言われることで、「自分でも向いていないと思うかも…。」と弱気になってしまうことがあります。
その気持ちを払拭できないのであればこう考えてみてはいかがですか?
「向いていなくてけっこう、それでも最後までやり抜くのが仕事。」という風に。
こう考えることができると、向いている向いていないは大した問題ではなく、仕事を最後までやり抜いて結果を出すことに注力することができます。
気持ちも楽になるでしょう。
仕事で結果を残している人たちの中には「本当は自分に向いている仕事ではない。」と思いながらも続けてきて、誰よりも高い成果を挙げていることがあります。
つまり、向いていない仕事だと自分が思っても、仕事で結果を出せるかどうかは別問題だということです。
パワハラがあるなら異動を申告しよう
そもそも、会社で部下や後輩に向かって「君にこの仕事は向いていない」ということ自体が、パワハラ的な発言と捉えることもできます。
具体的に改善すべきことを指導したのであれば分かりますが、単に向いていないという言葉には退職勧告とも取れることもあります。
あなたが何か重大な違法行為を犯したなどの正当な理由がない限りは解雇は無効ですし、相手はむやみに退職をにおわせるようなことを言ってもいけません。
「向いていない」という言葉だけに傷ついたのか、元々毎日のパワハラに悩まされていたのか振り返ってみましょう。
パワハラを受けて我慢している人は、自分がされて傷ついていることに気づいていないということもあります。
よく考えてみたら毎日暴言を浴びせられていた、今日に始まったことではなかったと分かったらそれは完全なパワハラです。
しかるべき場所に相談する、異動を申告するなどして対処していきましょう。
パワハラが辛いなら転職を
上記のようなパワハラがある場合、相談や異動の申告で解決できれば良いですが、そううまくいかない場合もあります。
また、「向いていない」という言葉をきっかけにしてパワハラに気づいたということは、かなりメンタルが麻痺している状態とも言えます。
その最後の一言がなかったら、自分では気づかないうちにうつ状態などに陥っていた可能性もあるのです。
パワハラを認識したのであれば、適切な対策を講じるとともに転職についても考えていきましょう。
パワハラが横行する会社が、果たして長く働く価値のある会社かどうかを見つめることも必要だからです。
現職にとどまりながら転職活動するなら転職エージェントを
「向いていない」という言葉をきっかけにして転職について考えるようになるのは何も悪いことではありません。
心は傷ついたかもしれませんが、そんな会社にいるべきではないと気づくことができたことはラッキーだったとも言えるのです。
ただ、感情的になって勢いで退職してはキャリアダウンの可能性もでてきてしまいます。
やはり現職にとどまりながら、転職活動をしていくべきでしょう。
その場合には転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントであれば平日の夜や土日に利用することもできますし、応募者に代わって面接の日程調整や給与交渉などを行ってくれます。
今の仕事と同時進行で転職活動をすすめていくには転職エージェントは大きな手助けになるでしょう。
最初から最後まで無料で利用できますから活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、会社で向いていないと言われたときにどうすべきかについてご紹介してきました。
かなりひどい言葉ですが、相手に悪意がないのであれば気にしないことも必要です。
また、パワハラなどが同時に起こっている場合には適切な対処と転職で、早めにその会社に見切りをつけるべきです。
ぜひ参考にしてみてください。