営業経験はないけれど営業として転職したいという人は多いですが、未経験という点で不利になることが予想されます。

では、未経験をカバーして営業職としての適正があると面接官に思ってもらうには、どのように面接に向かっていけば良いのでしょうか?

今回は、未経験から営業職に転職したい人に伝えたい、面接でアピールしたいポイントをご紹介していきます。

営業職に使える経験は数字を使って具体的に

営業職としての経験がない人の場合は、これまでの経歴の中で営業職に使えるスキルや経験を探してアピールしていく必要があります。

その中で大切なのはスキルや経験に具体性を持たせるということで、数字や賞など客観視できるものが必要になります。

例えば前職が接客・販売であれば売り上げ額や社内順位を伝える、スキルレベルを競う社内大会で賞をもらったなどがあればアピールになります。

前職が人事担当であれば採用者数が前年比アップにつながった実績を数値化する、経理担当であればコスト削減のために行った工夫で改善率がアップしたことを伝えても良いでしょう。

営業職は常に目に見える結果が求められる仕事ですから、結果重視の姿勢や実際に行ってきた取り組みがあるのかが大切なのです。

面接官の話には熱心に耳を傾けて

ある企業に応募してきた女性の話ですが、面接官の話に熱心に耳を傾けて相手の顔をしっかり見て受け答えをしていました。

その面接は実は事務員の募集だったのですが、面接官が女性の聞く態度に感心し「君は営業にも向いていそうだね。」と言いました。

女性は話をするのが苦手だという認識があり、まさか営業向きだとは思っていなかったので驚きましたが、結局元々の希望だった事務職として転職を果たします。

しかし数年後、職種変更で営業になり活躍することになったそうです。

ここから言えるのは、話が上手いかどうかよりも相手の話を聞く力がある方が営業として資質があるということです。

営業面接で重要なのは、面接官の話をしっかりと聞き相手が言いたいことを理解するよう努めることです。

相手のニーズに合ったものを提供するのは営業の仕事の一つですから、面接官が聞きたい内容を的確に答えられるよう耳を傾けていきましょう。

これは当たり前のことのようですが、意外と営業経験者にもできない人が多いです。

「聞く」ということは、営業未経験の人でも今からでも極めることができるスキルだと言えます。

信頼性をアピールするには常に「なぜ?」を付け加える

営業職は人物像が契約を左右するぐらい「信頼できる人柄かどうか」が重要なポイントで、面接官もその視点で応募者を見ています。

口先ばかりでどことなく信頼できなさそうな人から商品やサービスを購入したいとは誰も思わないからです。

しかし応募者は初めて会う人なのですから、何をもって信頼できる人だと言えるのでしょうか?

それは面接での真摯な態度や謙虚な姿勢などはもちろん、答える内容に根拠が付け加えられているということです。

質問に対する答えは単に事実を伝えるだけでなく常に「なぜそうしたのか」「なぜそう思ったのか」と根拠となる理由を述べていきましょう。

「なぜ?」の部分を省いてしまうと答えに信憑性が生まれませんし、深く考えずに答えているだけのようにも見えてしまいます。

しっかりと自分の頭で考えて行動しているということが伝われば、それは信頼できる人という印象につながりやすいのです。

営業経験があってもやっつけ仕事をしてきた人はすぐに分かります。

クライアントの反応を分析したり、自社商品のアピール方法を考えるなど深く考えて仕事をしてこなかったため、クライアントの信頼を得ることができずに前職でも結果を出せなかったのでしょう。

信頼性は必ずしも営業経験があるかどうかではなく、面接を通して分かる点も大きいので、未経験者が勝負できるポイントになります。

熱心な企業研究がやる気のアピールにつながる

どの職種でも企業へのやる気や熱意を伝えることは応募で大切なことですが、未経験から営業に転職する場合は特に重要です。

転職組は即戦力が基本ですが、実は「やる気採用」もかなり多いのが営業職。

営業経験がなくてもやる気が伝われば採用される可能性を秘めた職種なのです。

ではやる気をどう表現するのかというと、単に「頑張ります。」だけではもちろんだめで、熱心な企業研究で表すことができます。

面接で必ず聞かれる志望動機や自己PRでの場面で、誰もが知っているような企業の特徴を挙げるような人は「口先だけで具体的な行動が伴っていない人」と思われがちです。

企業HPをさっと見るぐらいの労力で内定を勝ち取ろうとしている人と、熱心な企業研究を行い企業への熱い想いを伝えてくる人では、後者の方がやる気に信憑性があり口先だけではない熱意が感じられます。

営業未経験の人が今から営業経験を積むことはできませんが、企業研究であれば営業経験者と同じ土俵で戦えます。

ここで圧倒的な差をつけてこそ採用につながりやすくなるのです。

未経験であることをカバーする努力を伝えよう

未経験でも転職できる可能性がある営業職ではありますが、やはり未経験という点は企業側にとって不安要素となりやすいことです。

企業側の不安を解消するためには現在行っている努力を伝えていくことがコツです。

未経験であることをカバーすべく営業職についての本を読む、セミナーに行くなど、実際に行っていることを伝えましょう。

業界内での豊富な知識も自社商品をアピールするのに使えますから、業界特性や商品知識を得るために研究を行っているということでも良いでしょう。

経験もなく、今現在何もしていない、というのであれば「本当に営業になりたいのかな?」と思われてしまいます。

何も今から難しい資格を取るということではないのですから、今すぐできる未経験をカバーする努力を始めてみましょう。

営業未経験者が内定を勝ち取るためにしたいこと

未経験でも希望の企業に営業として転職するためには、転職活動をやみくもに行わずプロの力を借りて戦略的に行っていくことをおすすめします。

転職支援のプロである転職エージェントであれば、これまで支援した転職成功者のデータから「どんな人が採用されやすいか」という点を把握しています。

また、企業の採用担当者とパイプがあり話をする機会が多いため、各企業で求められている人材像を知ることができます。

自分の特性と照らし合わせて応募していくことでマッチングが成立しやすくなると言えます。

最後に

いかがでしたか?今回は、未経験から営業職に転職したい人が面接でどうアピールしていくのかについてご紹介しました。

未経験でもチャンスがある営業への道は、しっかりと対策を行うことで勝率がアップします。

ぜひ参考にしてみてください。