求人が豊富にあって転職市場も活性化しているのが観光業界の仕事です。

ホテルや旅館、飲食店等の接客業から旅行代理店での企画提案やツアーコンダクター、バス添乗員など様々な職種から募集の動きが活発にあります。

東京オリンピックや北陸新幹線開通を控えた今、観光業界は転職先として注目すべき業界の一つです。

将来性が高い業界や勢いのある業界への転職を考えているという人は、選択肢の一つとして観光業界で働くということを視野に入れてみるのは良いでしょう。

では、観光業界ではどんな人材が求められていて、どんな人に適性があるのでしょうか?

一歩先行く接客ができる人

観光業界では様々な接客業がありますが、単なるお会計係、案内係というのではなく高い接客レベルが求められます。

観光業界でもIT化が進んでいて、「機械にもできることであれば人がやるより安定したサービスを提供できる」という考え方もあります。

一部ホテルなどではフロントスタッフを置かず、ロボットが対応することで利用料金を低価格に抑えるという試みがされています。

しかし日本人はおもてなしの心に長けていると言われており、外国人観光客が感動するのは日本人の高いレベルの接客態度なのだそうです。

これこそが日本の観光業界の魅力です。

ロボットにはできない接客を目指すには、客のニーズの一歩先を察知してサービスを提供することが必要です。

単なる接客経験者だけでなく、どんなことを意識して接客をしてきたのか、接客を通じて伝えたいことは何なのかを常に考えている人が求められています。

旅行好きというだけではやっていけない

観光業界で働きたいという人の中には旅行が好きという人が多くいます。

特に旅行代理店やガイドの仕事などでは、趣味が旅行でいろいろなところを訪れているから、それが仕事にも活かせそうだと考える人は少なくありません。

しかし、これらの仕事は旅行が好きというだけでは続けていくのは難しいかもしれません。

旅行代理店の場合は、自分が好きな場所や興味がある観光地を紹介するのではなく、基本的に「客の希望に沿った旅行を提案する」という仕事です。

旅行が好きという人に限って自分の好みを押し付けてしまったり、客が何を求めているのかニーズを察知できなかったりします。

また、現実問題として旅行代理店は激務なので休みが取りにくい、長期連休もないなどで好きな旅行に行けなくなるということもあります。

ガイドの場合も全国各地を周れて楽しそうというイメージがあるかもしれませんが、自分が楽しむというよりは観光客が安全で思い出深い旅を楽しむためのサポーター的役割なので、接客や安全面での配慮がとても大変な仕事です。

観光業界で働くということは、自分が旅行好きで楽しみたいという視点ではなく、いかに相手に「楽しんでもらう」という視点が大切です。

相手のニーズを聞きだし、希望に合ったサービスを提供できるという人が向いています。

スケジュール管理など細かい仕事ができて真面目な人

バスの添乗員にしろ旅行代理店やツアーコンダクターにしろ、観光業界でサービスを提供するには、限られた時間の中でスケジュール調整をしていくという仕事があります。

接客業の基本として明るく人当たりが良いという点は大前提としてありますが、細かい仕事もできて真面目な人でなくては勤まらないということがあります。

スケジュール管理ができなければ他の客に迷惑をかけたり、交通の遅れ等が発生してしまうことがあって大変です。

旅行代理店の予約ミス一つで、せっかくの楽しい旅が台無しになってしまうということもあります。

また、自由気ままに行動する観光客たちをまとめたり、ときには角が立たないように指導するなども必要です。

単に明るいというだけでなく、真面目で真摯な姿勢で仕事に取り組むことができるという人が求められるのです。

体力、精神力がある人

観光業界の仕事は、どの職種をとっても体力面、精神面ともにハードになります。

立ちっぱなしの仕事、歩き回る仕事は当たり前ですしサービス業なので勤務時間も不規則になりがちです。

どんなに語学力があって経験やスキルもあるという人でも、体力がない人には難しい仕事になります。

また、客の要望は様々ですし、客層も幅広いため、思いもよらぬクレームなどを受けるということもあります。

さらに観光客の安全を守るという任務もあるためかなり気を遣う場面も多くなります。

心身ともにタフでなければこの業界で働き続けていくことは難しいでしょう。

グローバルな仕事をしたいと希望する人にも向いている

「今後はグローバルな仕事をしたい」という人はいますが、グローバルな仕事って具体的にはどんなことを言うのでしょうか?

グローバル志向にある人に話を聞くと、多くが「海外で働く」「外資系企業で働く」などをグローバルな働き方と定義しています。

しかし、何も他の国へ行ったり外資系の企業で働くことだけが「グローバルな働き方」というわけではありません。

日本という国にいながら外国の人に日本の魅力を知ってもらう、世界との架け橋になるということだってグローバルな仕事の一つです。

グローバルな仕事をしたいと常々感じている人は、特にインバウンド向けの観光関連の仕事に転職を考える良い機会かもしれません。

語学力があるけれど活かしきれていないという人も、需要が増えているこのチャンスに転職を考えてみましょう。

観光業界の求人はどこで探すべき?

観光業界に転職を考えている人の転職活動の方法としては、求人誌やハローワークで地元を中心に探す、もしくは自治体などの観光課でのスタッフ募集などに焦点を絞って探してみるなどの方法があります。

しかしこれらの方法ですと、せっかく求人が豊富な観光業界なのに多くの求人を比較検討するということができません。

その点で言うと転職エージェントを使った転職活動がおすすめです。

転職エージェントは圧倒的な求人件数が魅力で、非公開求人と呼ばれる求人の中にはかなり条件の良いものも含まれています。

また、希望の条件やスキル等を登録しておくことで、自分では思ってもみなかったような案件を紹介される場合があります。

視野を広く持つことができ、様々な求人に出会えるというメリットがありますのでぜひ利用してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、観光業界で求められる人材や適性についてご紹介しました。

転職先として注目の高い観光業界ですから、自身の適性を見極めた上でぜひチャレンジしてみてください。