離婚などによってシングルマザーという道を歩むことになった場合、自分一人の収入で子供と生活をしていくためには正社員として働くことが必須になります。

今シングルマザーとして転職を考えている場合にも、今後シングルマザーになる予定がある人も、シングルマザーが転職活動をするための心得について知っておきましょう。

先に生活かかるお金を試算すること

転職先を探すときに給料は当然見るべきポイントですが、何となく多いとか少ないで判断するのではなく、実際に手取りがどれぐらいになるのか想定しておきましょう。

これまで夫の扶養に入ってパートとして働いていたという場合には、社会保険料を自分で払っていませんが、これからは年金も健康保険も自分で払う必要があります。

雇用保険料や所得税、住民税もしっかりとかかることになりますから、求人票に記載されている収入よりもかなり減ることを覚悟しましょう。

大体の金額を自分で計算することもできますが、最近は手軽にできる計算ツールなどを公開しているサイトなどもありますので、上手に利用してシュミレーションしておきましょう。

また求人票などには、「〇〇万円以上可能」などのように、職場で収入が良い人の給与を目立つように書いてある場合もありますが、実際に自分がその給料をもらえるかどうかは別問題です。

また、固定残業制のように、残業をすることが前提の給料が記載されている場合もありますから、給料については詳細まで確認するようにしましょう。

あくまでも知るべきなのは「自分が実際に、どれぐらいの時間働いたらもらえる金額なのか」です。

見ための求人内容に騙されて、転職してから手取りが少なくて生活ができないなんてことのないように気をつけましょう。

条件は大事。でも譲れないポイントに絞ること

シングルマザーとして子供を養いながら生きていくには、給与や待遇などの条件はとても大切です。

しかし、あれもこれもと条件をつけて結局応募できる企業がないということにもなりかねません。

ここだけは譲れないというポイントに絞るようにしましょう。

それは、親からの協力を得られるのか、元夫からの養育費や生命保険などが宛てにできるかどうかなどの環境の他、子供との時間をどれぐらい取りたいのかなど自分の考え方によっても異なります。

何を一番大切にしたいのかをしっかりと考えておくようにしましょう。

あとは、本当に続けることができる仕事なのかということも大切です。

シングルマザーとして気を張り過ぎるあまり、激務を覚悟で転職した結果、仕事がきつすぎて続けられないということもあります。

そうなってしまうと一時的に収入が途絶える危険性もありますし、退職金や今後のキャリアのことを考えてもマイナスに働きます。

シングルマザーとして生きていく強い覚悟は必要ですが、現実的に働くということについて冷静に検討するようにしましょう。

育児に対する理解がある職場を選ぼう

いくら給料や条件が良くても、育児に対する理解が薄い会社では、子供の病気や行事などで帰るときに肩身が狭くなったり、辛い思いをすることがあるでしょう。

そうなってしまうと仕事を続けることが難しいと感じることがありますから、育児に対する理解度については転職前に確認しておく必要があります。

確認方法としては、モデルケースとなるような女性が現在どれぐらいいるか、時短や短時間正社員などの制度は整っているのかなどです。

実際には、時短制度を使うこと前提で転職するのは難しい面もありますが、会社として育児をする女性に対する心構えがどれぐらいできているのかの目安になります。

また、男性が多すぎる職場や、極端に年齢が上の人が多い、逆に20代で子育て経験のない世代が多いのでは理解が得られにくいこともあります。

職員の男女比や年齢分布も確認すると良いでしょう。

自分の仕事はしっかりと果たす覚悟を

シングルマザーが珍しい時代ではありません。

むしろ、どこの職場にもいて当たり前ぐらいなので、職場の人たちもシングルマザーに対しての理解がある人は多いです。

しかし、「シングルマザーだから仕方がない」と、シングルマザーであることを理由に、急に帰ることで仕事をお願いした同僚にしっかりとお礼を言えなかったり、連絡もなしに遅刻をしてくるような非常識はいけません。

職場の人はシングルマザーへの理解を示すのは当然ですが、シングルマザー側も、自分の役割や社会人としての常識は貫く、相互理解が必要なのです。

企業側としても、自分の義務をしっかり果たしてくれる人かどうかを見ますから、面接でも、自分のやれる仕事を積極的にやりたいという意志を伝えましょう。

大黒柱としてどこに行ってもやっていける強みを

自分が一家の大黒柱ですから、能力やスキルを上げるための努力は将来的なことを考えても必要です。

仮に会社が倒産したとしても、どこに行ってもやっていける強みやスキルを身につける努力を続けていきましょう。

例えば資格がすべてではありませんが、勉強するメリットはあります。

資格が必須の仕事であれば転職もしやすいですし、そうでなくても仕事の幅が広がります。

さらにシングルマザーとして仕事と育児を両立させながら、努力している姿が評価されることもあります。

質問は積極的にして大丈夫。でも聞きにくいことはエージェントを頼ろう

シングルマザーの転職活動は、他の立場の人以上に事前にしっかりと確認しておきたいことが多くなります。

しかし、あれもこれもと面接で聞いては内定に影響しないか、こんなことを聞いてしまっても良いのだろうかという不安もあるでしょう。

しかし、事前確認はとても重要ですし、企業側としても、採用後にミスマッチが起こって辞められてしまうより、しっかりと納得した上で転職してきてほしいと思うことでしょう。

面接で積極的に質問をすることは悪いことではありませんので、不安に感じすぎる必要はありません。

ただ、給料など聞きにくいこともあるでしょうから、転職エージェントを利用して不安を解消しておきましょう。

転職エージェントは転職支援のプロで、応募者の転職をサポートしてくれます。

企業の採用担当と連絡を密に取り合う中で、シングルマザーのモデルケースの確認や独自制度の有無など知りたいことを事前に確認してくれます。

また、実際の応募段階でも、面接の日程調整や給与交渉などを代わりに行ってくれるなど、全面的に転職をバックアップしてくれます。

シングルマザーにとって転職活動の強い味方になりますので、ぜひ活用してください。

最後に

いかがでしたか?今回は、シングルマザーが転職活動を成功させるための心得についてご紹介しました。

シングルマザーの転職には悩みや不安がつきものですが、転職エージェントのサポートを受けながら強い意志で臨めば難しくありません。

子供との生活を守るためにも、ぜひ転職を成功させてください。