子供ができたけど今の会社に理解がなく、とても育児と仕事を両立できる環境にない、夫の転勤についていくことになり転職を余儀なくされたなど、様々な理由で転職活動を行っているワーキングマザーがいます。

周囲の環境や考え方によって働き方に影響がでてしまうのがワーキングマザーの辛いところで、悩みや不安はつきないという人も多いでしょう。

しかし、転職することによって育児に理解がある職場で働けるようになった、自分が転職して頑張る姿を見て夫が協力的になったなど、転職して良かったと感じるワーキングマザーも多いものです。

その環境を手に入れるために、転職活動での心構えやアピールポイント、気を付ける点などを知っておきましょう。

子供がいるから不採用になるというケースばかりではない

ワーキングマザーの転職の悩みを聞くと、子供の年齢や人数などを伝えることで不採用になると言う人がいます。

それを不採用理由として公にすることは企業側としてもできませんが、実際にはこのような不採用理由も存在しています。

特に子供が小さい場合は仕事への影響を懸念されることはあるでしょう。

しかし、子供が小さくても良い企業に転職できる人は大勢いて、私が知っているケースでも、3歳の子と生後6か月の赤ちゃんがいる30代女性で、高い倍率の事務職に転職した人もいます。

その会社は特に女性社員の働き方改革に積極的というわけではありませんでしたが、明るくハキハキした性格と英語力があるという強みを上手にアピールできたのがポイントだったようです。

また、ワーキングマザーの転職は子供がいない女性に比べると不利だと思うかもしれませんが、子供がいない女性は「近いうちに子供を産んで辞めるのではないか?」と思われることもあり、それぞれの年齢や立場によって指摘されやすい部分はあるのです。

小さい子供がいるから絶対に転職できないということではなく、相性の問題や面接での対応など、自分の中に不採用理由があるケースも多いのです。

大事なのは、企業側が感じる不安要素をどう解消して自分を提案していくのかということです。

スキルや実績を整理して自分のアピール方法に工夫を加えていく、応募書類や面接対策に客観的視点を組み込んでいくなどして諦めずに続けていきましょう。

自分が不安に思っていると相手も不安に思う

仕事中に子供が熱を出したらどうしよう、育児や家事をしながら正社員として頑張れるのか、などワーキングマザーの転職活動には不安がつきものです。

しかし、自分が不安に思っていることは必ず相手に伝わります。

転職先はワーキングマザーの不安を「解消してくれる」場所ではありません。

冷たい言い方のように感じるかもしれませんが、会社が人を雇うのはボランティアではなくお金がかかりますから、会社にとってメリットがある、貢献してくれる人を雇いたいと思うのは当然のことなのです。

こうなったらどうしようと思うのであれば、そうなったときにどうするのか具体的に解決策を見つけておくことです。

子供が熱を出したら自分だけでなく夫にも迎えに行ってもらうようにする、近くの両親などに助けをお願いできるか頼んでおく、複数の対策方法を用意しておきましょう。

それが難しいようであれば、子育てに理解がある職場に絞って探していくなど転職の方向性を修正していく必要もあります。

また、頑張れるのかどうかの不安は、大丈夫、頑張れると言い聞かせて前向きに転職活動を行っていくべきです。

頑張れるかどうかわからないと感じている人を雇いたいと思う企業などないからです。

ワーキングマザーであることの強みとは?

自分はワーキングマザーだから働かせてもらえればどこでもいいという気持ちでは、何とか採用してもらおうと嘘をついてしまったり、自信のなさが面接に表れてしまって魅力を伝えることができません。

そういった消極的な姿勢ではなく、ワーキングマザーであることの強みを積極的にアピールしていいましょう。

元々女性は同時に複数のことをやったりすることが得意で、家庭と仕事の両立という点では男性より長けています。

時間が限られているワーキングマザーだからこそ、効率を考えて仕事ができ、生産性がアップする取り組み方を工夫していけるという強みがあります。

企業側にとって、ワーキングマザーを採用することでメリットとなるのは、他の職員たちの意識改革、業務改善や効率化を進めることによって職場全体として仕事の質が向上していくことにあります。

また、未婚女性が感じている将来の不安に対してモデルケースになることができるなど、職場の女性たちの励みにもなる存在です。

このように、ワーキングマザーだからこそ貢献できることがあるということをアピールしていきましょう。

そのような積極的な姿勢を持つワーキングマザーであれば、企業としてもぜひ採用したいと思ってくれます。

企業研究は内情まで調べていくのがポイント

ワーキングマザーに限らず、企業研究は転職活動の基本となるものです。

会社の業績や事業内容だけでなく、どんな社員が働いているのか、具体的な育児支援制度が使われているのかなど、詳細を調べていく必要があります。

ここでワーキングマザーが気を付けたいのは、「育児支援に積極的です。」など世間的に好印象を持たれやすい文言をうたっている企業です。

単に企業イメージを上げるために言っているだけのケースと、本当に積極的に制度利用を推進したり、独自制度を設立するなどして実際に利用しているワーキングマザーがいるケースとあります。

もちろん転職先として選ぶべきは後者の企業になります。

企業HPに載せられた文言だけを鵜呑みにするのではなく、転職口コミサイトを探す、面接で取り組みについて聞いてみるなどして、複数の方法で調べておくようにしましょう。

また、ママ友達など知り合いに聞いてみるなどすると、「知り合いの夫がその会社で働いている」など意外と近いところで会社の内情を聞けるチャンスがあることもあります。

ワーキングマザーの転職は転職エージェントが頼りになる

ワーキングマザーは、他の立場の人に比べて絶対に譲れない条件が多くあります。

面接では聞ききれないし、正直面接官の心象を悪くするのではという不安で聞けないこともあるでしょう。

そんなときに頼りになるのが転職エージェントです。

転職エージェントは企業とパイプを持ち、採用担当と連絡を取り合う中で企業内情を知ることができます。

育児支援制度の有無や利用状況、希望部署の育児に対する理解など、聞きたいけど聞けない情報を持っている、あるいは採用担当に聞いてくれるでしょう。

上手に利用して育児に理解がある職場を探していきましょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、ワーキングマザーの転職活動の心構えとアピールポイント、注意点などをご紹介しました。

家庭も仕事も手放さないことができる時代です。

ワーキングマザーとしての経験や強みを活かし、内定を勝ち取るための工夫をしていきましょう。