販売職での仕事は、勤務時間も不規則で、土日休みも基本ありません。接客やノルマなどに追われ、きついと感じていませんか?
今の仕事を辞めて、販売職とは別の仕事についてみたいと思ったとき、時間も規則的で、土日が休み、ノルマもないし将来的にも長く続けられそうと思い、事務職を希望する人が多いです。
販売職など事務員とは関わりが少ない職種の人ほど、事務=楽そう、誰にでもできそう、という安易な理由で事務職への転職希望者は驚くほど多いのです。
販売の仕事が大変だから楽そうな事務職へ、その考え方で転職した結果、結局販売職へ戻る人も少なくありません。
事務職への転職を安易に考える前に、事務という仕事と販売の仕事の違いを知り、自分の特性に合っているのかじっくりと見極めていくことが転職成功へのカギです。
この記事を読んで、事務職の仕事が自分に合っているのかをしっかり考えて、転職に踏み出してみましょう!
目次
事務職の仕事とは
事務職といっても、業務内容によって様々な種類があります。
資格のいるものから、資格なしでもできる事務もあります。ここでは、資格がなくても比較的入りやすい代表的な事務職を紹介します。
一般事務
資格も未経験でも転職しやすいのが一般事務でしょう。仕事内容は、簡単なPC作業で、資料の作成やデータ入力、メールや電話の対応、資料のコピーなど、多岐にわたります。
他の社員などをサポートする事が主な業務になっています。
営業事務
営業事務はその名の通り、営業担当のサポートをする事務職です。
営業担当の指示の下、見積書や契約書、請求書などを作成していきます。また取引先との電話対応などもあり、一般事務より業務内容が多く、やりがいの感じられる職種です。
医療事務
医療事務は病院内での受付や会計、レセプト業務、カルテの整理電話対応など、院内での様々な業務を任されます。
医療事務の資格は多いですが、民間資格なので、資格がなくても転職は可能ですが、比較的取りやすい資格が多いため、資格をとって、転職する人も多いです。
その他の事務職
その他にも経理事務や総務事務、法務事務など事務職は多岐に渡ります。
事務職と一括りに言っても、このように沢山の業務があることを覚えておきましょう。選択肢はたくさんあるので自分に合った事務職が見つかるでしょう。
販売から事務へ転職したい時ネガティブな理由はNGです
販売職を辞めて事務の仕事に就きたいと考える人の多くは、大抵がネガティブな理由です。
例えば、休みの少なさや不定期なこと、立ち仕事で体力的にきついこと、売り上げノルマなどによる精神的なプレッシャーを挙げる人は多いです。
もちろんこれらの理由はまっとうな辞めたい理由ですが、「だからとりあえず事務へ」は違います。
事務のこんな風な仕事に魅力を感じるとか、自分の強みは事務のこんなところへ活かされるとか、ポジティブな理由も追加で必要なのだと覚えておきましょう。
そうでなければ相手企業からは「事務の仕事を安易に考えているのか?」と思われてしまうことになります。
事務職に合っているのか適正を見極めよう
上記で事務職には沢山の種類があると説明しましたが、基本はどの事務職も同じです。
販売職から事務職へ転職するため、自分に合っているのか見極めていきましょう。
1日中座っていることに耐えられる?
事務職は基本的にデスクワークがメインになりますから、机の前で作業することが多くなります。
確かに立ち仕事が辛い販売職の人にとっては魅力的なポイントです。
そして実際に、販売職から事務職に移って体力的に楽になったという人は多いです。
しかし、販売職歴が長かった人ほど、テキパキと動き回っている方が性に合っているという人は必ずいます。
楽だと思っていたデスクワークが苦痛、集中力が持たずにミスを連発してしまう、そんな経験から、やっぱり自分は事務は向いていない、となってしまう人は意外と多いのです。
想像してみてください。1日中座って集中して仕事をすることに耐えられますか?
誰とも話をせず黙々と作業することができる?
社内の雰囲気にもよりますが、事務の仕事は集中力が必要ですし、データ入力などミス出来ない業務が多いため、皆黙々と仕事に没頭しています。
コミュニケーションも取りますが必要最低限のことで、販売職のようにお客様がいないときに店員同士で世間話をすることもありません。
まとまった仕事があるときなどは、昼休憩まで誰とも口を聞かなかったなんてこともあります。
販売職に就いていた人は、人が好き、人と話すのが好き、という人が多いです。
もちろん事務でもある程度の接遇スキルは求められますが、販売職のように多種多様な人とたくさん会話できる仕事ではありません。
販売職で感じていた「人の笑顔を見る喜び」を感じる機会はそうはないと覚えておきましょう。
事務職はパソコンができれば何とかなる?
事務職でパソコンが全くできないというのはやはり話になりませんから、ある程度のパソコンスキルは必要です。
しかし、パソコンさえできれば何とかなるわけではありません。
エクセル、ワードは完璧!と思って入社しても、いざ文書を作成するときに、挨拶文一つ満足に書けない、そもそもメールで社外の人に依頼するときってどんな敬語の使い方をすれば良いの?と、基本的なビジネススキルのなさに立ち止まってしまう人はよくいます。
「あんなことで給料がもらえていいな。」と思っていたお茶出し一つとっても、お茶っ葉の分量すらわからない、お茶を出す順番が全然違う、なんてこともあります。
そんな小さなこと?と思うかもしれませんが、事務の仕事って小さなことの集合体です。
一つ一つを丁寧に覚えていこうと思える人でなければ続けるのは難しいかもしれません。
できて当たり前。できなければ評価が下がる
販売にも営業にもない事務職の特性、それは「できて当たり前、できなければ評価が下がる。」ということです。
つまり、一番よくてゼロ、ミスをしたらマイナスになっていく仕事です。
事務職は仕事へのプレッシャーがないと言われることがありますが、事務員たちはミスが許されないので常にそのプレッシャーと戦っています。
さらに、頑張ってミスしなくても誰からも褒められない、なぜならそれが当たり前だからです。
給与計算や社会保険の書類一つとっても、完璧に仕上がっているのが大前提で、ミスをしようものなら大目玉です。
販売や営業のよう目に見える業績がないため、評価されることも少ないです。
言い方を変えると、モチベーションを保ちにくいとも言えます。
頑張った分売り上げや客からの評価につながってきた販売職の人が、頑張ってもゼロの状態に耐えられますか?
事務は定時で帰れる?
サービス残業が多かったり、早番・遅番などシフトが不定期で体調も崩しやすい、そんな販売職の人にとって規則的な働き方ができる事務の仕事をうらやましく感じるでしょう。
確かに土日休みで毎日同じ時間に出勤するのが基本、体調管理もしやすくプライベートも充実させることができるのは事務の魅力です。
ただ、一般的に「事務は定時で帰れる。」という誤解をしている人が多いです。
もちろん、そういう働き方を事務に求めている会社もありますが、事務でも残業が非常に多い会社もたくさんあります。
毎日4~5時間の残業を当たり前にやっている事務員もたくさんいて、長時間労働で体がボロボロ、なんて人もいるのです。
光熱費を効率よく使うことを考えた工場勤務の方が、一斉に同じ時間に帰れます。
事務だから定時で帰れるのではなく、あくまでも会社によって仕事量が違うというだけ、残業がなく定時で帰れるとかんがえていると痛い目にあいますよ。
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適正を見極め前向きな転職を考えよう
ここまでご紹介した内容のことも自分の特性と合っている、頑張れると思うのであれば事務はメリットも多い仕事ですから転職を考えていきましょう。
逃げの事務ではなく、前向きな事務への転職なら、販売職で培った感じの良さやコミュニケーション能力の高さなどが評価されて転職も成功するでしょう。
ただ、倍率が高く人気の事務は、事務員から事務員への経験者転職組も多くハードルは高めです。
やみくもに応募するよりも、転職エージェントを利用するなどして戦略的な転職活動を行って行くのが、もっとも転職への近道です。
転職エージェントで相談することで、あなたの適正を見極め、よりあなたに合った事務職につけるでしょう。
転職エージェントが持つ様々な転職ノウハウを利用して、効率的な転職活動を行っていきましょう。
どんな仕事も大変な面がありますが、それに自分の特性が適しているのかが大切です。
何となくのイメージではなく、具体的にやっていけるのかをしっかりと考えておくようにしましょう。