転職活動を始めると、まず履歴書や職務経歴書をとりあえず書き始めるという人がいます。
しかし、これらの書類は非常に大切なもので、何となく書いてしまっては書類選考すら通らないということにもなります。
まずは「自分がどんな人間なのか。」自己分析をじっくりしてみましょう。
自己分析がしっかりできるかどうかで、今後の転職活動が成功するかどうかがかかっていると言っても過言ではありません。
今回は、基本の自己分析の方法についてお話していきます。
目次
嬉しかったこと、辛かったことを元にモチベーションの基準を分析
自分はどんなときに嬉しいと感じ、逆にどんなときに辛くて落ち込んだりする傾向があるでしょうか?
仕事だけでなく学生時代も含めて自分が嬉しかったこと、辛かったことなどを書き出していきましょう。
そこから、意外とわかっていなかった、自分のモチベーションの上がり下がりがどこを基準にしているのかが見えてきます。
例えば、テストの順位が友達より上だと嬉しくてさらにやる気がでる、団体競技より個人競技のスポーツをやることに楽しさを感じるという場合は、競争社会で結果を出すことを求められるとモチベーションが上がりやすいタイプかもしれません。
また、彼女と別れたら部活に身が入らなくなった、家で嫌なことがあると学校や職場でもイライラしてしまうという人は、プライベートがモチベーションに大きく影響してしまうタイプと言え、プライベートを重視できる職場環境が向いているのかもしれません。
仕事を続けていく上でモチベーションを保つのは非常に大切なことですから、できるだけモチベーションを保ちやすい環境に転職するとうまくいきやすいです。
得意なこと・不得意なことを分析
次に自分の得意分野と不得意分野を書き出していきましょう。
昔から細かいものを作るのが得意だった、作文コンクールで賞を取ったことが何度があるなど、どんな小さなことでも良いのです。
反対に不得意なことについても、じっと座っているのが苦手で落ち着きがないと言われる、初対面の人とほとんど会話をすることができないなど、日ごろから感じていることを書き出していきましょう。
社会人になってからのことであれば、上司や先輩から褒められた経験はないか、いつもうまくできる仕事はどんなところか具体的に書き出していきます。
細かいミスが多いなどよく注意を受ける点、できればやりたくないと日ごろから感じている仕事はどんなことかなども挙げられます。
これを元に、自分の強み・弱みを分析し、強みが活かせる業界や職種はどんなものなのかにつなげていきましょう。
数年先の未来をイメージする
3年、5年、10年という風に、自分がどんな風になっているのかをイメージします。
例えば以下のようなことです。
- 3年後…どんな仕事もテキパキとこなし周囲から頼られる存在になっている
- 5年後…チーフなどリーダークラスに昇格している
- 10年後…管理職になって職場をまとめている
という風に、具体的にイメージすると良いです。
数年単位の着地点を決めることで、そこにたどり着くためにどうすれば良いのかを考える癖がつき、転職の方向性が明確になっていきます。
そして、イメージした自分はなりたい自分でもありますから、自分が仕事に対してどんなことを求めているのかが見えてきます。
自分が大切にしたいポイントは何か?
これは非常に大切な要素で、ここだけは譲れないというポイントを決めておかないと転職がうまくいきません。
とにかく高い給与を得てやりたい夢を実現させたいのか、家庭やプライベートを優先させたいから残業が少ない職場を選びたいのかなど、自分が大切にしたいポイントを考えておきましょう。
もちろん、一つに絞るのは難しいでしょうから、大切な要素がいくつもあるというケースは多いです。
その場合は、優先順位をつけていき、できるだけそれが叶えやすい職場を選んでいくことが大切になります。
転職ですべての条件を満たす仕事はそうはありません。
トータルで考えていくためにも、優先順位をつけることは必要なのです。
自己分析プラス客観要素も加える
ここまでの自己分析は非常に大切なことですが、あくまでも自己分析なので、自分では気づいていない強みや弱みなどがあります。
これに客観的な要素が加わることで分析の精度が増しますし、周囲の評価と自己評価とのギャップに気づきます。
なぜそのギャップが生まれているのか、自分の言動を振り返っていき、もう一度強みや弱みを整理して考えることができます。
客観的な要素は信頼できる職場の先輩や友人などの他、転職支援のプロであるキャリアコンサルタントなど、しっかり意見を言ってくれる人を選ぶことが大切です。
そしてここでは、「私はそんなことない。」と、人の意見を頑なに拒むようなことはせず、「他人からはそう見える。」という事実として冷静に受け止めるようにしましょう。
自己分析を元に適切な転職先を決めることができる
自己分析がしっかりできれば、転職の方向性が明確になりますから、次に気になるのは「どこに転職するか」ということになります。
自分の強みや方向性が明確になっても、それに適した職場に転職できなければ宝の持ち腐れになってしまいます。
このときは、業界の特性や企業内情に詳しい転職エージェントを利用すると、適切な転職先が見つかりやすいです。
カウンセリングを通して自己分析結果を伝え、具体的にどんな業界や職種で活かすことができるのかを相談していきましょう。
応募書類の添削は必須
自己分析ができ、希望企業が決まったらいよいよ応募書類を書いて応募になります。
履歴書や応募書類は転職エージェントで添削してもらえますから、アドバイスを受けるのがおすすめです。
たまに職務経歴書などもとにかくびっちりと細かく書いてある人を見かけますが、あまりに見にくい内容であったり、要点が絞られていないようだと、どれだけ立派な職歴があっても見てもらえないことがあります。
プロに見てもらって、しっかりと「評価される」応募書類の作成を目指しましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、転職活動で外せない基本の自己分析の方法をご紹介しました。
どんな業界や職種に転職するにしても、基本的な自己分析の方法は共通しています。
自分の特性や能力を書き出して視覚化することで、自分という人間がきちんと整理され、相手の心にささるアピールができるようになります。
自己分析の重要性をしっかり理解した上で転職活動に励んでいきましょう。