転職回数が多いと内定をもらいにくいと言われることがありますが、本当にそうなのでしょうか?

転職回数が多いことを気にする面接官はいますが、実際にはその理由だけで落とされるということはさほど多くありません。

転職回数そのものよりも、転職理由の伝え方や面接での対応に問題があることがほとんどですから、正しい対処法を覚えておくことでカバーできるものです。

転職回数が多いことで面接官が何を気にするのかを理解した上で、適切な対処を行っていきましょう。

35歳以上なら2回の転職経験はさほど気にされない

転職回数は何回までならOKという明確な決まりはありません。

ただ、あまりに多い転職回数はやはり気になる要素にはなることがあります。

回数の目安としては、35歳以上であれば転職回数が2回、つまり3社での勤務経験がある程度であれば選考に影響を与えることが少ないようです。

一方35歳未満の若手であれば、3社での勤務経験は少し多いと見る面接官もいます。

ただこれも、転職回数が気になるかどうかの目安なので、気になったとしてもそれを払拭できるアピールができれば良いということになります。

気にしたところで転職をした過去は消すことができませんから、これまでの経験から得たことをどのように伝えるのかに力を注ぐようにしていきましょう。

業界や職種によっても転職回数の影響は異なる

転職回数の多さが選考に影響を与えるかどうかは、業界や業種によっても違います。

例えばクリエイティブ職や外資系企業などではむしろ転職は重ねるのが当たり前で、その中でキャリアを積んでいくという考え方があります。

職種で言うと事務系や営業などの比較的専門性が低いとされる職種については、転職を重ねてキャリアアップしていくというイメージを持ちにくく転職回数を気にされることがあります。

ただ、これらの職種でも派遣社員から契約社員、さらに正社員という風に雇用形態が変わってきた人は逆に好意的な印象を持たれることもあります。

他にも、同じ職種内であっても専門資格を取得して職域を広げてきた人なども、転職回数が多いことがデメリットになることは少ないです。

面接官が転職回数を気にする理由と対処法

転職回数の多さは、自分自身が気にしすぎても意味がありませんが、面接での対処法については覚えておく必要があります。

面接官が転職回数を気にしている理由を理解した上で、適切な対処をしていくようにしましょう。

逃げの転職をする人ではないかと思われるから

転職を繰り返してきた人は、仕事で辛いことや大変なことがあっても、それを乗り越えようとせず転職に逃げてしまうのではないかと思われることがあります。

この場合の対処法は、これまでの転職が逃げではなく、ステップアップのためなど前向きな理由であることを述べることです。

転職回数が多くても、着実にステップアップしてきていることが伝われば、転職経験を強みと変えてアピールすることができます。

ストレスを抱えやすく落ち込みやすい人だと思われるから

上司や先輩から厳しいことを言われたり、客から理不尽なクレームを受けるなど、仕事をしていると精神的にダメージを感じるときが必ずあります。

その場合にストレスを抱えやすい、落ち込みやすいタイプの人だと、仕事に影響を与える可能性があります。

精神的に負荷が大きくなり、休みが多くなる、転職を繰り返してしまうなども考えられます。

このように思われることを避けるためには、退職理由として人間関係や仕事の辛さなどを挙げないようにしましょう。

例えそれが大きな退職理由だったとしても、やりたい仕事があったなどポジティブな理由に変換して伝えるようにすることが大切です。

やりたいことが曖昧な人だと思われるから

多くの業界や業種を渡り歩いている人は、キャリアに一貫性がないと思われることになります。

ここはかなり突っ込まれるところで、なぜこの仕事を選んだのか、退職理由は何なのか、多くの質問に対する答えの信憑性が疑われることになります。

キャリアに一貫性がないということは、自分でやりたいことが曖昧、自身の強みや適性についての理解が足りていないということです。

こう思われないようにするためには、異なる業界や業種の中でも共通して大切にしてきたことを伝え、仕事に対する姿勢に一貫性があることをアピールしましょう。

また、これまでの経験の中でも、特に今回転職を希望する企業に関係性の深いものに絞ってアピールしていくのも効果的です。

転職は最後にしたいということを伝える

転職を重ねてきた理由が何であれ、今度の転職先で最後にしたいということを伝えることが大切です。

例えばキャリアアップのための転職を重ねてきた人であっても、キャリアアップのためにまた辞めてしまうのではないかと思われることは避けるべきだからです。

「今までの会社では社内でのキャリアアップを果たすことができなかったため転職を選択してきた」ということ、そして「今度の会社ではそれができる環境にあるため志望した」ということを伝えましょう。

家庭の事情などやむを得ない事情で転職を繰り返してきたという場合は、そのことを正直に伝えた上で、今は状況が改善していて再転職の可能性はないということを伝えると良いでしょう。

転職回数が多い人は戦略的な転職活動を

転職回数が多い人は、多いからと言って転職を諦めるのではなく、どう攻めたら成功できるのかという戦略を考えることの方が大切です。

そのためには、転職エージェントを利用して、転職支援のプロに一緒に作戦を立ててもらうようにしましょう。

特に転職回数がかなり多いという場合は今度こそ失敗したくないという想いが強いでしょうから、やみくもに一人で転職活動をするのはおすすめしません。

転職エージェントを利用すると、応募書類の書き方や面接で転職回数の多さについて聞かれた場合の対策など、様々なアドバイスを受けることができます。

最後に

いかがでしたか?今回は、転職回数が多いことで面接官が気にする理由と対処法をご紹介しました。

転職回数が多いことを悩むよりも、面接官が気にする理由を理解してその不安を解消させることが大切です。

それができれば、転職回数が多くても転職を成功させることができます。

ぜひ参考にしてみてください。