販売・接客業の転職市場は常に需要があり、転職先として選ぶには選択肢が多いというメリットがあります。
しかし一方で、安易に転職先を決めてしまって、転職してからギャップを感じ辞めてしまう人が多い離職率の高い業界でもあります。
販売・接客業に転職を考えている人は企業選びを慎重に行う必要があるでしょう。
今回は、販売・接客業界の企業選びのポイントや企業研究の方法をご紹介していきます。
目次
客として店舗に訪れるのが効果的
販売・接客業に転職したいのに企業や店舗のHPだけを見て、規模や知名度から転職先を決めてしまうという人がいます。
この方法は家にいながら応募先を決めることができるため、手間もお金もかかりませんが、消費者向けの一般的な情報や上辺の質しか見ることができません。
こんなはずじゃなかったと後悔する例も多く、おすすめできる方法ではないのです。
企業研究の基本としてHPを見ることは大切ですが、やはり客として店舗に訪れ、店の雰囲気や職員の質、商品サービスの特徴を実際に確認するのが一番良い方法です。
企業選びの基準が見えてくる他にも、面接で志望動機を述べたり、自己PRをする際にも活用できる生の情報です。
エステや飲食店などではお金を使わず帰ってくることは難しいかもしれませんが、お試しキャンペーンやクーポンなどを上手に利用すれば決してできないことではありません。
一般企業より現場情報が入手しやすいのが販売・接客業の強みです。
この強みを活かした企業選びを行っていきましょう。
転職口コミサイトや利用者口コミから見えるもの
企業選びのためには複数の情報源を持つことが大切になりますから、転職口コミサイトや利用者口コミなども参考になる情報です。
転職口コミサイトでは実際に働いている人の声を聞くことができます。
基本的には匿名での投稿なので鵜呑みにすることはできませんが、同じようなことを言っている人が多ければそれなりに信憑性があると判断できます。
また、利用者口コミは客が店員に対してどう思ったのかが正直に書いてあることが多いです。
接客態度に関する評価が高い、逆に横柄な店員だったなどのコメントから、その店の職員の質が推測できます。
接客レベルが低いようであれば、転職しても教育を受けられない、やりがいを感じられないなど辞めたい要素が増えてくると思っておきましょう。
実際に一緒に働く人の人柄や考え方が自分に合うかが重要
販売・接客業は店の中という比較的小さな空間で働く時間がメインになります。
事務仕事のように1日中パソコンに向かって黙々と作業をするわけではありませんし、基本的には接客と職場の人との人間関係で仕事が成り立っています。
そこで重要になるのが、一緒に働く人の人柄や考え方が自分と合っているかどうかの相性の問題です。
多少仕事が大変でも、嫌な客と出会ってしまっても、職場の人たちとの人間関係が良好であればこの仕事は長く続けられる傾向にあります。
前述した店舗を訪れる方法とともに有効なのが、店長や副店長など直属の上司と話をしてみることです。
面接では、店長など直属の上司が直接対処する場合と、その上のマネージャークラスや人事部が対応する場合とがあります。
店長と直接話ができるのであれば、その人がどんな人なのか、仕事に対する心構えや部下に対してどんな風に思っているのかを聞いてみましょう。
面接で店長と話ができなければ、直属の上司となる人と会ってみたいと伝えてみても良いでしょう。
その場で面接官が店長に連絡を取って、店舗に行けば話をさせてくれるようにしてくれたケースもあります。
将来的なステップアップも見据えて求人選びを
販売接客業は相対的に見ると給与に恵まれていない職場も多くあります。
しかし、現場で実績を積み将来的には店長やマネージャーになって給与がアップするケースは多く、将来的なステップアップが可能な職場を選ぶことが長く仕事を続けていくためのポイントになります。
ずっと一販売員でいる人が多いのか、それとも経験を積んで立場を上げていく人が多いのか、面接の質問タイムなどを利用して聞いてみましょう。
「しっかりと現場で経験を積み将来的には店長を目指したいと思っているのですが、そのようなキャリアアップは可能でしょうか?」などと聞くことで、やる気や熱意があることも伝わります。
販売・接客業界は、その他の業界に比べても年齢や性別によって管理職への道筋が制限されない傾向にあります。
若い人や女性であっても実力があれば認められる世界でもありますから、中・長期的な視点で活躍できる職場を選べば、給与待遇とやりがいの両方を手に入れることができるでしょう。
アパレルや美容系など女性人気の販売・接客業の企業選びの注意点
アパレルや美容部員などを転職先として選びたいという女性の中で、「結婚したら仕事を辞めるんだし若いうちにしかできない仕事を…。」という理由でこれらの仕事を選ぶ人は意外と多くいます。
確かにこれらの仕事はノルマがあったり女性同士の人間関係が難しい側面もあって大変な仕事だとして知られていますから、結婚までの数年間であれば頑張れると思うのかもしれません。
何となく30代には結婚して仕事を辞めて…と、自分の中で人生設計を立てている人もいます。
しかし、結婚を機に辞められれば予定通りかもしれませんが、結婚の平均年齢は昔より上がっていますし、恋人すらいないという人も珍しくない時代です。
いつ来るか分からない結婚の時期を勝手に想像して転職先を選んだ結果、仕事がハードで休みも不規則、結婚どころか恋人すらできない、いつになったら仕事を辞められるの?なんて予定外のことは往々にして起こるものなのです。
結婚するまでの腰かけ的に仕事を選ぶ時代はもうとっくに終わっていると認めましょう。
自分の職業人生というものをしっかりと見据えて、長く働くことができる企業を選ぶことが大切になります。
企業選びは転職エージェントを利用して
販売・接客業への転職を成功させたいのであれば、転職活動の方法として転職エージェントを利用するのがおすすめです。
あらかじめ希望の条件やスキルを登録しておくことで適切な求人を紹介してくれるだけでなく、企業の内情を教えてくれたり、面接で聞きにくいことを応募者に代わって聞いてくれます。
転職活動を通して全面的にサポートしてくれますので上手に利用しましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、販売・接客業に転職を考えている人が知っておきたい企業選びのポイントや企業研究の方法をご紹介しました。
求人数が多い業界だからこそ、企業選びは慎重に時間をかけて行う必要があります。
転職して後悔しないためにも、複数の方法を使って企業を知り、自分に合った職場に転職を成功させるようにしましょう。