接客が好き、食に関わる仕事がしたいなど、飲食店に転職を考えている人は、正社員として採用されるために覚えておきたいことがあります。

求人選びのヒントから応募書類、面接対応まで6つのアドバイスがありますのでぜひ参考にしてみてください。

1.一度も店に来たことがない人は論外?

正社員の転職活動で基本となる企業研究は、飲食業界の場合は応募前に店を訪れて客として利用してみるのが一つの効果的な方法です。

飲食店の経営者たちの多くは、応募前に一度店に来てみてから応募してほしいと考えています。

それはもちろん、1人分でも多くの売り上げを得るためということではなく、「店に来たか来ないか」そのこと自体が選考基準になるわけではありません。

大切なことは「店の雰囲気や提供している飲食サービスに理解があり、働き手として一緒にやっていきたいと思っているのか。」ということです。

好きでもないお店、自分が良いとも思わない店で働いていても、「やりがいを感じられない。」「仕事が楽しくない。」などの理由で辞めたくなってしまうのが人間というものです。

飲食に限らず、自分が良いと思っているものであれば他人にも堂々とすすめることができ、それが飲食店で働くことのモチベーションややりがいにつながっていくのです。

2.自分のやりたい仕事の方向性と企業が提供しているサービスが一致している

飲食業界と言っても様々で、とにかく安価で早い商品提供を売りにしているお店から、食材や提供の仕方にこだわったお店、接遇レベルが高く店での時間そのものを一つのサービスとして考えているお店などがあります。

では、自身が客へ提供したいサービスとはどんなものでしょうか?

実は、自分のやりたい仕事や飲食店に求めるものと、企業側が提供しているサービスの方向性が一致しているということが、転職活動の非常に大切なポイントです。

これが同じ方向を向いていないと、いわゆる「価値観の違い」が生まれてしまい、上司や仕事そのものに不満を感じることになってしまいます。

飲食業界の仕事は離職率が高いことで知られていますが、実際にはその道で長く働いているという人もいて、その人たちは店の提供するものに納得ができているからこそモチベーションを保ってやっていけているのです。

自分という人間が飲食業界の中でどのような価値を提供していきたいのか、自己分析を通じてじっくりと考えていきましょう。

3.「自分の店を持ちたい」という夢は語っても良いのか?

一般企業などでは独立志向の強い人は敬遠される傾向にあります。

なぜならせっかく採用しても数年後に独立で退社されては、採用活動にかけた手間暇や人件費を考えても無駄に終わってしまうと考えるからです。

では、飲食店への転職も同じように独立志向が敬遠されるのでしょうか?

答えはNOで、飲食店の経営者たちはむしろいつかの独立を積極的に応援したいと考えている人も少なくないのです。

もちろん中には、ずっとこの店でスタッフとして働いてほしいと思う人もいますし、チェーン店の店長候補であれば話は別です。

その場合はその系列で店長になるという目標設定が必要になるでしょう。

しかし、苦労して自分の夢を叶えてきた経営者の中には、夢を持っている人を応援し育ててあげたいという気持ちを持っている人が大勢いるのです。

飲食店で働くということ、それも正社員で働くとなれば休みも不定期、仕事は大変というお店がほとんどでしょう。

しかし、独立という夢や目標が支えとなって頑張れるという人が多いため、離職率が高い飲食店ではむしろ独立志向は邪魔にはならないのです。

ただし、伝え方に注意は必要で、「資金が貯まったらすぐにでも独立したい。」など全面的に押し出した言い方はあまり良い印象を与えません。

いずれは独立をしたいという夢があるけれど、応募先の飲食店でじっくりと下積みをして、この店に高い貢献をしたいという意欲を見せる必要があります。

夢は語っても良いけれど、あくまでも目の前の仕事に真摯に取り組む姿勢を示すことが大切ということです。

4.応募書類は空欄がないように丁寧に書こう

飲食店は接客業のため面接重視の傾向が強く、経験がなくてもまずは会ってみようと思ってもらえる率は比較的高めです。

しかしそれでも応募書類が適当で良いかというとそうではなく、人柄や誠実さが伝わる内容であること、証明写真から見える清潔感なども重要になります。

最近はパソコン作成も増えた応募書類ですが、せめて履歴書は手書きの方が飲食店の経営者には好まれやすいです。

字が下手でも丁寧に、空欄を作らず埋めることで応募先への熱意が伝わります。

証明写真は第一印象として大切ですから、長い髪はまとめる、前髪が目にかからないようにするなどして表情がよく見えるように撮影しましょう。

リラックスして笑顔を作ることも大切です。

さらに年齢的にハンデがあるという人は経験重視になりますから、職務経歴書でいかにわかりやすくスキル面をアピールするかがポイントになります。

5.「思っていたのと違った!」を避けるためにやっておきたいこと

飲食業界は、求人内容と実際に働いたときの労働条件にギャップを感じやすい業界です。

一般企業のように人事専門の面接官が面接を行うケースばかりではないため、面接での説明不足や法知識不足、あるいは応募者の勘違いなどもよくあるパターンです。

ギャップを避けるためには前述したように一度店を訪れてみるのが一つですが、給与や勤務時間については事前に把握するのが難しいというものです。

面接の質問タイムなどを利用して実情は確認しておくべきでしょう。

ただし、仕事内容そっちのけで給与や残業などの質問ばかりするのは面接官の心象が良くありません。

仕事について納得できるまで質問した上で「目標があると頑張れるので数年後の給与モデルケースなどを教えていただけませんか?」など控えめな聞き方をすると良いでしょう。

また、労働条件については言った言わないを避けるために、できる限り書面にて雇用契約内容を提示してもらうよう依頼しましょう。

6.ブラック企業を避けるためには転職エージェントを使うべし

世の中には数多くの飲食店があり、中にはいわゆるブラック企業と呼ばれる、長時間に及ぶサービス残業、働きに見合わない低賃金など、悪評高き企業もあります。

労働力だけを不当に搾取するという考え方のブラック企業にだけは、絶対につかまるべきではありません。

そこで、飲食店での正社員求人を探す場合は、転職エージェントを利用されることをおすすめします。

企業審査がしっかりと行われているエージェントであれば怪しい求人に出会う確率が低いですし、応募書類の添削や面接対策など転職活動を全面的にサポートしてくれます。

転職エージェントのサービスはすべて無料ですので、ぜひ利用を検討してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、飲食店に正社員として採用されるために必要な6つの転職アドバイスを行いました。

転職活では注意すべきポイントがいくつもありますので、慎重に転職活動を行っていきましょう。