病院・介護施設等には多くの栄養士が働いていて、将来的にも需要が高まる栄養士注目の業界です。

では、医療、介護業界で栄養士として転職を果たしたいという人は、どのように転職活動を行っていけば良いのでしょうか?

そこで今回は、求人探しや企業選びのコツ、内定を勝ち取るために知りたい応募時のポイントをご紹介していきます。

求人の探し方や適切な企業を見極めるためのコツ

病院、介護・老人施設等で働ける栄養士求人を探すには、どんな方法で行うのでしょうか?

適切な企業を見極めて自分に合った企業を選ぶ際のコツと併せてご紹介していきます。

病院・介護施設等で働くにはどうすれば良い?

病院や介護施設が栄養士を雇用する際には、施設に直接雇用されるケースと給食配給会社などに所属して派遣されるケースがあります。

基本的には病院や介護施設の運営元に直接雇用されるケースが多いです。

ただし、医療法人の場合は多くの医療機関や施設を運営していることがあり、実際の勤務地にいくつか候補がある場合もあります。

通勤が可能な範囲内なのかは必ず確認した上で応募するようにしましょう。

転職エージェントや転職サイトなどを見ると多くの求人が掲載されており、栄養士の需要の大きさが分かります。

特に病院や介護施設等に絞って栄養士求人を探す場合は、医療系や介護系の転職エージェント・サイトなどの中で職種を絞って検索すると、各企業ごとの給与や条件等が比較検討しやすくおすすめの探し方になります。

病院と施設では利用者と触れ合う機会に違いがある

介護や老人施設で勤務する場合は、献立作成だけでなく介護職員などと一緒にイベントを企画・実行するなど施設利用者やその家族と触れ合う機会が多くなります。

食事の感想を直接聞けたり、美味しそうに食べる様子を見るのはやりがいや喜びにつながることでしょう。

人と触れ合うのが好きという方には特に向いている職場です。

一方病院など規模が大きくなると、栄養士が直接患者さんの声を聞ける機会は少なくなります。

とにかく時間内にたくさんの配膳チェクを終わらせないといけないので、食事の時間帯は目まぐるしく動き回ることになります。

また、顔も見たこともない患者さんの情報だけを渡されて病状などから献立を作成することもあり、医療に関わりながらもそのやりがいを実感しにくいと言えます。

栄養士の資格を活かしてどんな風に利用者と関わっていきたいのかも、職場を選ぶ際の大切なポイントになります。

施設見学はしているところが多いから可能なら依頼すべき

介護・老人施設などでは、施設見学をさせてもらえる場合が多くあります。

職場の雰囲気、衛生管理など施設運営の質、自宅からの通いやすさなど、実際に確かめられる良い機会ですから施設見学はぜひしておきたいところです。

一方病院の場合は、病院にもよりますが規模が大きく忙しい病院になると個別見学に対応できないというケースもあります。

その場合は職場を確認するのは難しいですが、代わりに転職口コミサイトや病院利用者から聞いた食事の評判など、幅広い方法で情報を得やすくなります。

転職エージェントを利用すれば病院の採用担当とパイプがあるため、病院内情や事前に知りたい情報などをエージェントに聞いてもらうことができます。

また、病院ブログなどで食事の工夫や患者さんの反応などを紹介しているケースもありますから病院HPは頻繁にチェックしましょう。

できる限り実際に働いたときのイメージができるよう、事前に何らかの形でリサーチしておくことが大切です。

病院、介護施設等へ応募する際のポイント

では、病院、介護施設等に応募するときはどんな点を意識すれば良いのでしょうか?

面接での対応や仕事の幅を広げる方法をご紹介します。

病院や施設の栄養士面接でよく聞かれる質問

病院や介護施設等に転職を希望する栄養士は、他の職場で働く栄養士と違って聞かれることがあります。

それは「なぜ医療、介護業界で働くことを選んだのか?」ということです。

この業界で栄養士として働くには、栄養知識だけでなく医療系の知識も学んでいく必要がありますし、利用者視点に立って食べやすい工夫を日々行っていくことになります。

ときには利用者への栄養指導や管理が、命に関わるような自体にもなり得るほど責任のある仕事です。

また、病院や施設には医師や看護師、薬剤師など多くの専門職が働いており、それらの人たちと連携を取りながらチーム医療の一員として栄養面のサポートをすることになります。

高いコミュニケーション能力と他職種への理解も必要な仕事で、単に料理が好きというだけでは務まらない職場なのです。

医療、介護業界で働く人たちは職種に関わらず社会貢献意識が高い人が多くいますし、多少の仕事の辛さで辞めてしまっては困ると採用担当も思っています。

なぜ医療、介護業界で働くことを選んだのかという質問は、応募者の覚悟と仕事へ取り組む姿勢を見る重要な質問なのです。

この業界で働きたい理由、栄養士の仕事を通して医療や介護にどのように貢献していきたいのかを掘り下げて考えておきましょう。

病院、介護施設等で内定を勝ち取るには

医療・介護業界と他の業界で働く栄養士とでは業務内容や知識が異なりますので、他業界から転職を考える場合は、いかにこの業界への理解を深めておくかがポイントです。

単に栄養士資格を活かして働きたいというだけではだめで、業界への熱い想いを栄養士として叶えたいという意欲を伝えるべきでしょう。

また、前述したように他の専門職との連携や、調理現場の調理師たちとうまくコミュニケーションを図る必要があるため、面接ではハキハキとして受け答えができる人が好まれます。

面接官の質問に対して要点をまとめて答えられるよう、面接対策を行っておきましょう。

管理栄養士求人が多いからチャレンジすると仕事の幅が広がる

病院や介護施設の栄養士求人を見ると、管理栄養士資格を求めている企業が多いことが分かります。

栄養士は専門学校や大学を卒業すれば無受験で取得できますが、管理栄養士は4年制の管理栄養士養成課程を経ていなければ受験資格として1~3年以上の実務経験が必要になり、栄養士より実践的なレベルにあると判断されるためです。

ただ、栄養士求人自体は比較的豊富にありますから、管理栄養士を持っていなければ転職が難しいというわけではありません。

より条件が良く、幅広い業務を担当できる求人を探すのであれば、管理栄養士にチャレンジすることが一つの方法になります。

また、現在栄養士資格のみ持っているという人は、近い将来に管理栄養士を取得したい旨を面接等で伝えるとやる気が評価されますし、資格手当等で給与が今後アップする可能性があります。

最後に

いかがでしたか?今回は、病院、介護・老人施設等で栄養士として転職するための求人探しや企業選びのコツ、応募時のポイントなどをご紹介しました。

食事や栄養のサポートを通して地域医療や福祉に貢献できる、やりがいにつながる仕事です。

転職を成功させるためにぜひ参考にしてみてください。