「転職に踏み切るには勢いも必要。」と思っていませんか?
転職は企業との縁ですし、適切なタイミングはいつくるとも限りませんから、決断する勇気や思い切りのよさは必要なのかもしれません。
ただしそれは最後の決断をするときに限ったことです。
勢いよく転職してしまう人は大抵が準備不足であったり、後先考えずに行動して後悔することが多くなります。
では、勢い転職にはどんなパターンがあるのでしょうか?
目次
1.とりあえず辞めてしまうパターン
転職には勢いが必要だから、自分を追い込まないと転職を決断できないから、こういった理由で、転職先を決める前に退職してしまう人がいます。
確かに優柔不断な人は在籍中に転職先が決まっても最後の最後で決断に踏み切れませんから、その意味では先に辞めるのは一つの方法です。
しかしやはり高いリスクがつきものである点は見逃せません。
転職市場は相変わらず厳しく、年齢やスキルなど様々なハードルが待ち構えています。
優秀な人でも数十社受けることは珍しくなく、いつ転職先が決まるかは誰にも分からないのです。
勢いをつけるのはまだ先だということは理解しておきましょう。
2.同窓会など友人たちに触発されるパターン
同窓会や友人たちとの集まりでは、社会人になると仕事の話をする機会が多くなります。
特に普段仕事に対して何らかの不満を持っている人は、友人たちが生き生きと仕事の話をしている姿を見てうらやましいと感じます。
キラキラと輝いているように見えて、自分との対比で余計に素敵に思えてきます。
同窓会の場合は自分と学力が近い人も多いので、年収や立場に差がついていると愕然とすることもあるでしょう。
明らかに自分とレベルが違うと思っている相手なら気にならないことでも、同レベルだと思っている人に差をつけられるのは悔しいと感じてしまうものです。
こうして頭に思い浮かべるのが転職の二文字です。
あの人にできたなら環境さえ変えれば自分だってと、とにかく環境を変えたいと願うようになります。
しかし、この転職は失敗しがちです。
転職の基準が他人との比較にあるため、自分の中に本来ある転職理由を見失うからです。
面接で転職理由を聞かれてもうまく答えられない、転職してもイメージとのギャップに悩まされるなどいいことはありません。
3.ルーチンワークや暇な仕事がつまらなくて転職するパターン
何年も同じ仕事をやっている、仕事中に暇な時間が多くてつまらないなどの理由で転職する人がいます。
こういう人は転職に刺激や成長を求めているわけで、転職しようと思ったら割と勢いよく一直線に動き出しがちです。
しかし、具体的にやりたい仕事がなかったり、単に今の仕事が面白くないから辞めたいということが先に来ていることも多いので、転職して苦労するケースはよくあります。
慣れている仕事だけをやっていればよかったり、仕事が暇だということは、厳しい言い方をすればぬるま湯につかっているということです。
それを変えようとするのは良いことなのですが、まずは今の職場でその努力をしたのかということです。
今の職場で何の努力もせずにぬるま湯につかっていた人が転職するとどうなるかというと、厳しい社会を目の当たりにすることになります。
例えば暇な仕事が嫌で忙しそうな会社に転職した場合、当たり前にある長時間労働や周囲のスピードについていけません。
ハードワークへの耐性がないため、早い段階で辞めたいと感じてしまうのです。
今の会社でも努力を続けてきた人は、耐性や覚悟ができているので転職先でもついていけます。
4.配偶者に黙って転職を決めてしまうパターン
勢いよく転職してしまう人は、周囲に相談したりすることなく即座に行動に移します。
行動力があるのはいいのですが、相談しないで転職を決めると後々のトラブルに発展することがあります。
特に配偶者への相談は必須で、転職先を決めたり退職する前に必ず意志を伝えておきましょう。
先に決めて後で報告は高い確率で嫌がられるケースの一つです。
自分の仕事なのだから自分で決めるべきだという考え方は間違っていないのですが、配偶者にとっても家計収入や家族との時間にも関わってくる大事な問題です。
内定がでてから配偶者の激しい反対に合い、結局内定辞退することになる、家庭内トラブルに発展してしまうというケースもあります。
5.今の会社とのトラブルに合ってしまうパターン
勢いで転職先を決めてしまう人はとにかく早く転職したいという意識が強いため、今の会社の状況を省みず退職しようとします。
退職の申し出は会社の就業規則によって定められていますし、繁忙期などが重なった場合は引き留められる可能性もあります。
退職の引きとめは退職時のトラブルとして多く、場合によっては退職時期の調整が遅れて内定先から取り消しにあってしまうこともあります。
結果的に今の会社も辞めて内定先も棒に振る、勢いだけが先にくると痛い目に合うのです。
6.面接時の印象だけで決めてしまうパターン
転職先を決めるには企業研究や自己分析、面接で聞いた内容など総合的な判断材料が必要です。
しかし、たまたま目についた企業に勢いで応募して面接をしてもらえ、面接での印象だけで転職先を決めてしまうケースがあります。
特に中小企業などで面接が1回しかなく、さらに経営者自らが面接官である場合、面接官へのイメージや相性だけで判断しまうことがあるのです。
中小企業とはいえ、経営者という立場は一般のサラリーマンにとっては憧れや尊敬の念を抱きやすいものです。
経営者=すごい人という先入観を持ちやすく、少し堂々としているだけで根拠なくカリスマ性を感じてしまうものです。
入社してからただのおぼっちゃん二世だったとか、ワンマン社長に誰も逆らえない社風だったとか、後悔することも多くなります。
勢い転職はリスクが高いから計画性こそ大事
ここまでご紹介したように、勢いで転職してしまう人は総じて計画性がありません。
転職したいという気持ちが沸いてきたら、なぜ転職をしたいのかの理由からじっくり考えておきましょう。
そして退職時期を見極める、転職先企業を慎重に研究するなど、計画性を持って転職活動を進めていくことが大切になります。
自分一人で転職活動をすると、つい自分の感情を優先させて勢いだけで動いてしまうことがあります。
転職エージェントのサポートを受けながら計画的に転職活動を行うなどして、リスクを可能な限り減らしていきましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、勢い転職でやりがちな6つのパターンをご紹介しました。
今まさに勢いよく転職しようとしている方は、ちょっと待ってください。
今回ご紹介したパターンに当てはまるなら、後悔するかもしれません。
冷静に慎重にもう一度考えてみてください。