仕事とプライベートの両方を充実させ、自分の能力を最大限に発揮することをライフワークバランスと言います。
残念ながら、満足のいくライフワークバランスを保てているという人はごく少数です。
特に賃貸不動産会社での仕事は、サービス残業も多くプライベートの充実を図ることは難しい仕事です。
では、賃貸不動産会社の仲介営業の仕事にはどんなデメリットがあり、なぜ残業が多くなってしまうのでしょうか?
目次
賃貸不動産会社での仲介営業の仕事とは
賃貸不動産会社での営業の仕事は、賃貸物件を探しにきた客に対して部屋の間取りを説明したり、実際に部屋に案内などをして契約に結び付ける仕事です。
単に部屋を案内するだけでなく、実際に希望の物件があれば保証人や収入確認、契約書類の作成から、鍵の手配まで住み始めるまでのすべてのプロセスに関わります。
入居したあとも、管理会社に代わって物件の欠陥や鍵の紛失などのトラブルに対応することもあり、退去時の手続きや立ち合いを行うなど、その仕事は多岐に渡ります。
賃貸不動産会社の仕事はどんなデメリットがある?
賃貸不動産会社での仲介営業の仕事は、どんなところが大変なのでしょうか。
休みが取りにくい
多くの勤め人が平日は仕事で土日が休みのため、週末を利用して物件を探すことが多いです。ですから、仲介営業の仕事は土日祝日に休むことは難しいです。
また、母体企業が大手であっても、各店舗の人数は限られているため、連休を取得することのもそう簡単ではありません。
家族や恋人、友人たちと休みが合わず、プライベートの充実を図れないことに不満を持つ人も多いです。
利用者の仕事が終わる夜にまで仕事が及ぶことが多い
物件を探している人たちは日中仕事をしていて連絡が取りにくかったり、仕事終わりに物件を探しにくることも多いため、基本的には夜にまで仕事が及ぶことが多くなります。
中には閉店間際に来店した客に物件案内をすることもあり、必然的に残業になってしまいます。
店に戻ってきたらそのまま帰れるわけではなく、それから書類作成や電話連絡などの雑務をこなしていきます。
終電ぎりぎりの時間まで残業を行うという人が多いのも、この仕事の特徴です。
繁忙期の仕事が大変でミスを起こしやすい
1月から5月ぐらいまでは、入社や入学、転勤などが多い超繁忙期で、このときはどの不動産会社も、物件案内や退去作業に日々追われることになります。
元々少人数体制の店が多い不動産会社ですから、1人が担当する客数は相当な数に上ります。
そのため、ミスも増えやすくなりますし、他の不動産会社と同じ物件を扱っている場合には、タッチの差で他の会社に物件を抑えられてしまったりすることもあります。
せっかく物件の案内をしたにもかかわらず、すでに予約済であると二度手間ですし、場合によっては利用者の信頼を損ねることにもなります。
そのため、スピードと適切な情報収集力が求められる大変な仕事です。
毎日のように朝早く出社して、夜遅くまで残業をする、この繰り返しが5ヶ月近くにも及ぶわけですから、意識がもうろうとしてミスにつながってしまうのも無理のないことです。
契約ノルマがあることもあり精神的プレッシャーが大きい
本社や各店舗の方針にもよりますが、契約ノルマが設けられているお店もあります。
中には、1ヶ月に何件以上契約を取らなければペナルティが課せられるという厳しいノルマががある場合もあります。
精神的プレッシャーも大きく非常にストレスを感じることが多くなります。
また、顧客の満足のいく物件よりも、自身のノルマ達成を優先させてしまうような適当な説明をしてしまうこともあり、自己嫌悪に陥ってしまうこともあります。
常にクレームに追われている
賃貸仲介営業は、物件の仲介だけでなく入居後の住居に対してのクレームを受けることも多くあります。
基本的には管理会社や大家が対応するようなことであっても、利用者にとっては入居時に担当してくれた仲介営業担当が、そのまま入居後の世話をしてくれると思っている場合も多いのです。
管理会社自体は大手も多く、細かいクレームにすぐに対応してくれないこともあります。
そのような場合には、電球の交換一つのために賃貸営業仲介スタッフが出向くということもあります。
これに加えて契約ノルマも平行して達成しなくてはならないため、常にクレームやノルマに追われているという状況になってしまうようです。
家賃滞納など金銭トラブルが大変
家賃は、生活費の支出の中でも大きな割合を占める、いわば高額商品です。
入居時には審査を通った場合でも、退職や借金などによって家賃を払えなくなり滞納してしまう入居者はやはり一定数います。
その場合に家賃の督促をするのも仕事の一つで、そもそも連絡がつきにくい、逆ギレされて怒鳴られるなど、理不尽な応対を経験することもあり、金銭トラブルへの悩みは尽きないようです。
接客業なので体調不良になりやすい
不動産会社によっては、風邪やインフルエンザなどのシーズンであっても、客からのイメージを大切にするため、マスクの着用を許可しないところがあるそうです。
外から不特定多数の人が出入りする事務所や、外出先での物件案内時など、菌が体内に入るのを防げず、体調を崩しやすい職業でもあるのだそうです。
しかも、特に風邪が流行る冬場は繁忙期のため、睡眠不足や長時間残業になりやすく、さらに体調を崩しやすいという過酷な労働環境の中での仕事になります。
体を壊す前に転職をすることも必要
ここまでお話したように、賃貸不動産会社での仲介営業の仕事は、長時間労働が多いなど肉体的に大変なだけでなく、ノルマやクレームに追われる精神的にも負荷が大きい仕事です。
我慢して続けていても、心や体の病気になってしまいます。
また、ライフワークバランスを保てないことによって、本当に大切にすべき家族や恋人、友人との付き合いにも溝ができてしまうことも考えられます。
もし今不動産会社での仲介営業の仕事が辛いと感じているのであれば、転職を考えてみることも必要ではないでしょうか。
転職を成功させるためには
忙しい仲介営業の仕事ですから、働きながら転職活動をするのは大変なことです。
そこで、転職活動のサポーターとして転職エージェントを利用することをおすすめします。
応募者に代わって企業の採用担当と連絡を取り合い、面接の日程調整を行ったり、疑問点などを解消してくれます。
求人数が多く、希望の条件に合う求人が見つけやすいこともメリットです。登録は無料ですから、活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、賃貸不動産会社での仲介営業の仕事について、その仕事の大変さをご紹介してきました。
色々な物件が見れて楽しそうな仕事だと思うかもしれませんが、実際には肉体的・精神的にハードな仕事です。
仲介営業の仕事が辛いと思っている人は、心身ともに病んでしまう前に転職を考えてみてはいかがでしょうか?