近年続くペットブームで、トリマーという仕事は徐々に人気が出ています。
最近ではペット専用のネイルや、マッサージなど様々なサービス生まれています。
沢山の活躍の場があるトリマーですが、とても離職率の高い仕事でもあります。
やりがいや喜びが多い反面、想像以上にキツイ仕事内容、生き物を相手にする大変さなどがあります。
今回は、トリマーの過酷な現状とその将来性、転職先についてお話していきます。
目次
トリマーの仕事の過酷さとは
トリマーは、犬や猫などトリミングを行う、ペットの美容師さんとも言える存在です。
ペットブームも後押しして、トリマーの需要は都心部を中心に高まってきています。
かわいい動物たちを相手にする仕事なので、動物好きな人なら楽しく働けそうなイメージが強いですが、実は相当過酷な仕事でもあります。
トリマーの仕事はどんな大変なことがあるのでしょうか?
家族を預かるという責任の重さ
今の時代は、ペットはペットではなく、家族の一員であるという認識が浸透している時代です。
そのため、トリマーは大切な家族の一員を預かる責任の重い仕事なのです。
ハサミなどを使ってカットしますから、動物を傷付けないように細心の注意が必要です。
また、言葉が通じない相手ですから、人間相手の美容師の仕事のように自分の指示で動いてくれるわけではありません。
中には暴れてしまったり、噛みついてきてくることもありますが、それでもお客様の家族ですから、神経を使って接しないといけないのです。
臭いや汚れが体に染みつく
動物ですから臭いがすることもあります。
お客様によっては、ペットを汚れた状態で連れてくる場合もあって、トリマー自身も汚れや臭いがついてしまうことは日常茶飯事です。
事務や営業などの仕事であれば、仕事終わりに予定を入れることもできますが、トリマーの場合は一旦帰宅してシャワーを浴びなければならないと、仕事後の状態に不満を感じる人もいます。
立ちながら神経を使うため職業病になることも
トリマーの仕事は立ち仕事ですし、その状態で動いて暴れてしまう動物たちを相手に神経を使う大変な仕事です。
想像以上に体力を使い、中腰で作業することもあって、腰を痛めてしまうというトリマーも多いです。
仕事の過酷さの割に給料が低い
トリマーはペットブームで需要が高まっているとは言え、その給料や待遇は決して恵まれた環境にありません。
多くが個人経営でトリマーを雇っていたり、また経営者自身はトリマー経験がなく、その仕事の過酷さを理解していない場合も多いです。
そのため、仕事の大変さの割に給料も低く、福利厚生などもほとんど期待できないという場合が一般的です。
トリマーの仕事の将来性について
トリマーという仕事の今後はどうなっていくのでしょうか?
その将来性や求められる資質について見ていきます。
少子化に伴いペットを家族にするという選択肢が
晩婚化や未婚率が高まり、子供を産むという選択よりも、ペットを飼って家族のように育てるという選択をする女性も増えました。
今後ますますその傾向が強まり、少子化が進むことが予想されますから、ペットに対する需要は増える可能性が高いと言えるでしょう。
我が子にかける教育費の代わりに、ペットにお金をかける家庭も数多くあります。
トリマーとしての需要もなくなるということは考えられず、将来性は比較的高いのではないでしょうか?
新しいサービスの増加によって需要が見込める
近年は店を構えて客が来るという従来の形態だけでなく、出張やペット同伴可のホテルでのカットサービスなど、様々な場所でトリマーの活躍が期待されています。
技術力を磨き、顧客とのコミュニケーションが十分に取れて、より良いサービスができるトリマーであれば、今後の活躍の場は広がっていくと考えられます。
高いコミュニケーション能力やサービス力が必要
ペットの家族化がますます進む現代の中で、トリマーとしての技術はもちろんですが、顧客の要望を聞く力や求められるサービスを自ら提供する力が求められます。
技術を磨くことだけに固執して、コミュニケーション能力の向上に努めないでいると、他のトリマーや店との競争に生き残れません。
営業力があるのであれば自営も
前述したように雇われトリマーは給料が低く待遇が悪いことが多いです。
技術力と営業力があるのであれば自営も検討してみても良いかもしれません。
ただし、都心部を中心としてペットサロンやショップは増えていますから、他店と差別化を図れるようなメリットがないと、経営は難しいと覚悟はしておきましょう。
トリマーの転職先について
今の職場でのトリマーの仕事が辛いという場合には、働く場所を変えるかトリマーの仕事を辞めて別の仕事に就くのかのどちらかです。
どちらにしても何となく転職先を決めるのではなく、しっかりと冷静に判断することが今後の職業人生に大きな影響を与えることになります。
トリマーとして転職するなら経営者の考えが大切
トリマーとして働く場所を変えてみることで、働きやすくなったり待遇が改善されることもあります。
転職先を探すのであれば、経営者や店長の人柄や考え方をしっかり確認することをおすすめします。
経営者のトリマーの仕事に対する理解が浅いと、仕事の大変さが分かってもらえず低賃金の長時間労働を強いることがあります。
面接などで臆せず色々と質問をしてみたり、可能であれば客としてお店を訪れてみるのも良いでしょう。
職場の雰囲気を知れたり、経営者や店長の動物に対する考え方などを知ることができます。
転職ならトリマー専用求人サイトの利用がおすすめ
トリマーとして別のお店へ転職するのであれば、トリマーなど動物に関わる仕事を専門に扱っている求人サイトを利用するのも手です。
専用求人サイトであれば、トリマーの求人同士の比較検討がしやすいというメリットがあります。
PetJOBやトリマージェイピーなど専用サイトも多数ありますので、トリマーとしてとにかく転職したいという場合には活用してみてください。
トリマーの仕事を辞めて別の業界へ転職するなら
トリマーの仕事が過酷で低賃金だから、早いうちに別の業界へ転職したいという方もいるでしょう。
その場合には、どんな業界や業種があるのか正直よく分からないという人も多いと思いますので、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職支援のプロに転職活動での困りごとや疑問点を相談することができますし、転職フェアなどの転職イベントもありますので、今まで知らなかった将来性を感じられる仕事との出会いがあるかもしれません。
ぜひ活用してみてください。
過酷なトリマーから転職も視野に
今回は、トリマーという仕事の過酷さとその将来性についてお話してきました。
イメージとは違ってかなり過酷な仕事です。
将来性はあるものの、乱立するペットサロンの中で生き残れるのは、技術があり顧客を獲得できる一部のトリマーのみでしょう。
トリマーの仕事に不安を感じたら、転職も考えてみて下さい。