事務系の仕事は、近い将来なくなると言われています。

高度な専門知識や特別なスキルが必要ないことから、会社の業績が悪化した場合に人員削減をされやすい職種でもあります。

派遣社員やアルバイトに取って代わられることも多いです。

将来、事務職の仕事ができなくなって、途方に暮れないためにも考えておきたいことがあります。

事務系の仕事の今後や、事務系の仕事がなくなってしまったときに、困らないための対策についてご紹介していきます。

会計や給与などの事務系はほぼなくなると言われている

人工知能の発達により、今現在ある多くの仕事は将来的に消えてなくなると言われています。

その中でも特に会計や経理、給与・福利厚生担当事務などの仕事の減少は、ほぼ現実味を帯びてきています。

欧米では、リーマンショック後にこれらの事務系の仕事の減少が最も著しかったと言われており、日本においても今後そのような流れになっていく可能性が高いでしょう。

現在事務系の仕事についている人も、普段の仕事で感じたことはないでしょうか?

新システムの導入によって入力作業が減ったり、今まで手作業で行っていたことがボタン一つでできるようになったり…。

今はまだ「仕事が楽になってラッキー。」ぐらいに感じているかもしれませんが、気づいたときには「あれ?私がやる仕事がない?」となる危険性があるということを忘れてはいけません。

なぜ事務系の仕事がなくなるのか

基本的に事務系の仕事は、ルールやパターンが決まっている仕事がほとんどです。

入力作業や計算、書類の作成など、内容によって多少変えることがあるとしても、そのパターンをコンピューターに覚えさせてしまえば済む話です。

入力や書類作成だけではありません。

毎日取る電話であっても、電話を受けて上司や営業につなぐ、それがメインの電話対応であれば、今後コンピューターで十分対応は可能なのです。

オックスフォード大学が発表した「今後消える仕事」の中や、日本の有識者たちが考える近いうちになくなる仕事の中にも電話オペレーターなどの受付業務は含まれています。

日々の仕事を振り返ってみたときに、「現代の技術力があればこの仕事は容易に機械化できそうだな」と思う仕事はないでしょうか?

もしかすると、ほとんどがそんな仕事だという人も少なくないはずです。

やれる仕事がない!?そうならないための対策とは

一般事務の仕事は比較的体力的にも負担が少なく、土日休みの場合も多いことからワークライフバランスも取りやすく、人気の職業でもあります。

しかし、毎日同じような作業を繰り返しているという場合には、いずれ「やれる仕事がない」状態に陥ってしまう可能性があります。

では、仕事がなくなって困らないための対策としてどんなことが考えられるのでしょうか?

今から意識しておくことが大切

将来的に仕事がなくなるからと言って、今すぐ慌てて仕事を変えた方が良いということではありません。

まずは、今の仕事への意識改革を行ってみましょう。

常に「今やっている作業が機械化されてなくなったとしたら自分は何をするべきか」を考えながら仕事をすることが大切です。

こうすると、単純作業以外にも自分がするべき仕事が浮かび上がってくるはずです。

例えば職員たちの労働環境を整えたり、満足度を上げるために何かできることはないかと企画を考えるなど、柔軟な思考が問われる仕事はあるはずです。

そして、今の単純作業の効率化をより深めることも実は大切です。

これは将来的な機械化へ向けての訓練になるほか、今まで単純作業に追われていた業務時間を縮小することで、思考が必要な仕事を行う余裕ができ、結果的に業務改善につながったり、自分の仕事の幅が広がる可能性があるからです。

また、ルーチンワークに飽き飽きしていたという方は、今ある仕事をスピーディーに終わらせて新しい仕事への取り組むを行うことで、現在の仕事のやる気ややりがいにつながるというメリットもあります。

幅広い知識やスキルを磨くこと

将来的になくなる仕事に向けて、今の仕事以外の知識やスキルを磨く努力は必要です。

それは、機械化が進んでも機会を使えなければ意味がないという点から、パソコンや機械に強くなっておくことかもしれません。

あるいは、外国人労働者や観光客が増えることに備えて、英語力を磨くことかもしれません。

何が将来的に使えるスキルかは実際のところ明確ではありませんが、視野を広く持って様々な可能性に備えておくということは、将来的に仕事を失わないためにも必要なことでしょう。

自分には変なプライドはないか?と自問自答してみること

長く事務系の仕事を行ってきた人にとっては、その仕事に誇りを持っていることでしょう。

しかし、それが変なプライドになっていないかと、自問自答してみることも必要です。

例えば、これまでやったことのない仕事を頼まれたときに、「自分は今の仕事で成果を出しているのだから新しい仕事を覚える必要はない」と拒む気持ちはないでしょうか?

新しい仕事を覚えることに積極的に取り組めるのか、それとも今の仕事へ固執してしまうのかは、将来的なことを考えると随分差が出てきます。

どんな仕事へもチャレンジできる、その精神を鍛えておくことが大切です。

長い目で見ると創造性や人間力をアップさせておくこと

ルールが明確でパターン化された仕事が今後消えてなくなることを考えると、長期的に見てると創造性や人間力をアップさせる努力も必要です。

仕事だけでなく趣味を充実させたり、読書や芸術に触れるなどは、創造性や柔軟性を鍛えるのに効果的です。

また、人間力をアップさせるためには人の気持ちを考えたり、コミュニケーションを積極的に取って会話力の向上に努めることも必要でしょう。

人脈は大切。しっかりとコミュニケーションを取っておこう

仕事もプライベートも気が付けばいつも会社の仲良しの人と一緒…という人は注意が必要です。

特に同じ職種や部署で働いている同僚といつも行動を共にするという場合には視野が狭くなりがちです。

いざというときに仕事をもらえたり、新しい仕事につながる可能性があるのは、社内の人ではなくやはり社外の人とのつながりです。

そのためだけに人と知り合おうとは言いませんが、視野を広げるという意味でも、社外の人とも積極的に知り合う機会を作っておいて損はないのではないでしょうか?

他業種への早めの転職を考えてみることも手

他の業界や職種への興味があるという方は、今の仕事が消えてなくなる前に早めに転職をしてみるというのも手です。

例えば営業の仕事などはどうでしょうか?

営業も将来的には人工知能にとってかわられるのでは?と言われることもありますが、対人スキルやコミュニケーション能力が必要な仕事のため、事務系などに比べるとスキル次第では生き残れる可能性が高いです。

また、前述したような人脈づくりやコミュニケーション能力の向上を鍛えるのにも、もってこいの職業とも言えます。

他にも、興味のある仕事や将来性を感じる仕事があったら、今から数年が転職のチャンスです。

転職エージェントを利用するなどして積極的に情報収集をしておくことが必要です。

今の自分の転職市場価値を知っておくことも必要

事務系の仕事への消滅に備えて転職を考えるのであれば、自分の転職市場での価値を知っておくことも必要です。

それによっては価値を高めてから転職した方が良い場合もあります。

市場価値の確認方法は、転職エージェントや転職サイトを利用するのがおすすめです。

年収診断や適性診断などを無料で行うことができますので、試してみても良いのではないでしょうか?

今の仕事や立場に安心しすぎることなく、危機感を持つことが必要な時代がきているのかもしれません。

今後の職業人生の参考にしてみてください。