フランチャイズのコンビニオーナーは儲かるという理由でオーナーを始めてしまい、その大変さに苦労しているという人は多いです。
オーナーとな名ばかりで実情は悲惨なものがありますから、一般企業のサラリーマンに転職して地道に働くことをおすすめします。
今回は、フランチャイズのコンビニオーナーの悲惨な実情とサラリーマンへの転職をすすめる理由についてご紹介します。
目次
事業主であっても立場は弱い
ゼロからの状態で起業を行うより、店舗経営のノウハウを本部から得ることができるフランチャイズオーナー制度を利用すれば、比較的簡単に事業主になれてしまいます。
そのため実業家としての経営手腕がない素人が気軽に手を出してしまいますが、その契約は決して平等ではなく、オーナー側が弱い立場にあります。
売り上げが伸びなくても本部にロイヤリティを支払わなければなりませんし、途中でやめたいと思っても多額の違約金が発生するため簡単にやめることもできません。
本部に文句があっても立場的に弱く、仕入れ等で嫌がらせを受けることもあると聞きますからそう簡単ではありません。
サラリーマンであれば会社を変えることで状況を変えることはできますが、一度オーナーになってしまうと非常に難しくなるのです。
実情は超ブラック企業
コンビニのオーナーは長時間労働や休日出勤は当たり前に行われています。アルバイトが休んだ穴を埋めるためにオーナー自ら店舗に立つことも日常茶飯事で、時間帯も早朝から深夜まで様々です。
実労働時間で換算すると労働日数は週7日というオーナーも少なくありません。
オーナーですから残業代という概念もありません。オーナーというと聞こえは良いかもしれませんが、実情は超がつくブラック企業と変わらないようです。
将来的な安定はない。本部から首を絞められることもある
近年フランチャイズのオーナーがコンビニの本部に裏切られたとして訴えを起こすというケースが相次いでいます。
例えば同じ地域内に集中的に出店することによって利益を上げようという経営戦略で、自分が経営するコンビニのすぐ近くに別のコンビニがオープンすることがあります。
別の系列のコンビニであれば苦しいけれど理由は理解できますが、中には同系列のコンビニを集中的にオープンさせる戦略を本部が取ることもあり、本来仲間であるはずのコンビニと客の奪い合いになることがあります。
コンビニの開店や閉店は目まぐるしく行われており、今現在経営が順調であっても、あるとき一気に経営が苦しくなる可能性を秘めています。
コンビニオーナーの将来性は非常に不安定で、経営悪化はコンビニ本部の裏切り行為によってもたらされる可能性もあるのです。
コンビニの堅調さはあくまでもオーナーの犠牲のもと成り立っている
コンビニ各社は順調に売り上げを伸ばし続けており、コンビニ業界全体としては潤っているように見えます。
しかし個人のオーナーなどを見ると経営が悪化し本部への借金を抱えたまま閉店を余儀なくされたり、自分の身を削って働くことで人件費を削り何とか売り上げを保っているという店舗も多くあります。
つまり、コンビニ業界はその犠牲のもとに成り立っており、実際に将来性があるというわけではないのです。
さらに、街中を歩いてみれば分かるとおり、コンビニはどこにでもある飽和状態にあります。
そのため1つの店舗だけ突出して売り上げを伸ばすことはできず、売り上げが順調な地域には本部が利益を上げるために新たな同系列のコンビニが建つようになっています。
一般企業で働く方がずっと楽
サラリーマンではなく一事業主として働くことのメリットは、収入面でのメリットと人から指図されずに自由に働けるということがあります。
しかし前述したように、売り上げを伸ばせば本部からの裏切りにあい、売り上げが伸ばせなければ借金を抱えることになります。
さらに事業主とは名ばかりで本部の顔色をうかがう必要があるとなると、コンビニオーナーのメリットはかなり少なくなります。
一般企業で雇われの身として働く方が、精神的にも肉体的にも恵まれていると言えるのではないでしょうか?
毎月同じ収入が得られるということの安定感に加え、労働環境の悪化があれば労働組合や労働局など駆け込むところはいくらでもあります。
誰にも言えず自分だけが借金を抱えるということもありません。
コンビニのオーナーをやってみて、サラリーマンがどれぐらい恵まれているかに気づいたという人も少なくないのです。
うつ病や体調不良に追い込まれる前に転職を
経営に苦しみ、途中解約するには違約金がかかることから逃げ場がないと感じ、うつ病や体調を崩す人も少なくありません。
そうなってしまうと、働くことができなくなってしまいますから、借金を返すめども立ちません。
早めに転職をした方が将来的に長く働き続けることができるのではないでしょうか?
違約金は発生するかもしれませんが、今後苦しい経営状態にしがみついて借金が膨らんでいくよりは、サラリーマンとしてコツコツ返済していく方がずっと建設的です。
一般企業で働いてボーナスなどを利用すれば1,000万ほどの借金は10年もあれば完済することも十分可能です。
今の経営状態や働き方を振り返ってしっかりと検討してみる余地はあるはずです。
コンビニオーナーの経験を活かした転職を
サラリーマンに転職すると言っても、全くの異業界や異業種に行くよりもコンビニを含む小売り業界への転職がやはり有利です。
売り上げを伸ばすためにどのような工夫をしていたのか、アルバイトなどの教育に関してどんな指導をしていたのかなど、実績として挙げられることをアピールすると良いでしょう。
異業界、異業種ならゼロからのスタートだと覚悟して
コンビニオーナーの知識や経験を活かして小売業界へ転職するのがおすすめですが、可能性を広げたいと異業界や業種にチャレンジするという場合には覚悟が必要です。
いくら年齢がある程度いっていて、コンビニでは人を教育する立場にあったという人であっても、それらをすべてリセットして「新人」としてゼロからスタートするという気持ちを持ちましょう。
一度オーナーなどを経験してしまうと、どうしても面接などでそれが出てしまい、相手企業にとっては「上から目線」だと捉えられることがあります。
謙虚な姿勢は必須だと思って転職活動に臨みましょう。
転職エージェントを利用しよう
コンビニオーナーを辞めて一般企業へ転職を考えるのであれば転職エージェントを利用しましょう。
オーナーという特殊な仕事をしていると、一般企業の感覚から離れてしまっており、応募書類や面接などで本来の力を発揮できないことがあります。
転職支援のプロであるキャリアコンサルタントにしっかり相談し、一般企業へアピールできる方法を訓練して臨む必要があります。
転職エージェントの登録は無料なので、有効に活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、フランチャイズのコンビニオーナーの悲惨な現状、と一般企業への転職をすすめる理由をご紹介しました。
借金を残したまま老後を迎えるより、今からでも一般企業へ転職し堅実に収入を得ることを考えてみてはいかがでしょうか?