東京都在住 30歳 女性 Nさん
手術室看護師となって早7年。希望して配属されたものの、手術室はまるで異空間で非日常の世界。毎日緊張の連続で(それは今もですが)常に神経がすり減りっぱなしでした。
ドラマで見るようなDrからの「汗」や「メス」は、現実でも行われており、初めてそれをみたときは「おお~」っと感動したものです。あの時は純粋だったなと思います。
手術室看護師はキャラの強い人が多い
看護師ってそもそも気の強い人種の集まりだと思いますが、手術室看護師はさらにその上をいく強烈なキャラが多い部署だと思います。(自分は非該当と思いたい。)
病棟看護師と違って、手術室看護師は医師(外科医や麻酔科医、病理医、まれに内科医)・臨床工学技士、検査技師、放射線技師・・・など様々職種の人間と同じ空間で手術を担当することが多いです。
なので、とにかく主張をしなければ波に飲まれてやりたい看護もできなくなってしまうことも少なくありません。特に手術室看護師は、その多くの職種の間を取り持つコーディネーター的役割もあると言われているので、主張することはかなり重要なポイントなのです。
そのため、新人のうちはその波に飲まれに飲まれ、なんにもコーディネート出来ないまま、他職種に好き勝手されて自分のやるべきこともやれずに流されてしまうことも多いように思います。
ですが、そんなことをやっていると怖い先輩から「なにやってるのっ。そんなんじゃ患者さんを守れないでしょっ。」と一喝され、板挟みになってとりあえず泣きたくなります。
そんな新人たちも、徐々に鍛えられて主張ができるようになり、その結果強烈なキャラが出来上がっていくのです。その過程を辿る後輩が何人いたことか・・・。
患者さんとの関わりが少ない
さらに、意識のある患者さんとの関わりの場面が少ないのもキャラが強烈になる原因の一つだと思います。
手術室では、患者さんは全身麻酔で眠っている状態です。そのため、全身麻酔中は、患者さんに対する看護師らしい振る舞い(言葉遣いや動作)をするという意識が無意識に低くなっている気がします。
もちろん、仕事中なので常識の範囲ではきちんとした態度ではいますが、病棟看護師と比較すると、やはりきちんと感は劣っている気がします。そういう環境が長くなるとキャラも濃くなっていきます。
これが手術室看護師における強烈キャラ誕生のカラクリです。
一言付け加えますが、手術室看護師全員が強烈というわけではありません。もちろん天使のような手術室看護師もたくさんいます。
私も天使側にいられるよう、自分を律することを心がけようと常々思っています。