離職率と従業員数には密接な関係があり、従業員数が多くなるほど離職率も下がっていくと言われています。
離職率が最も高いのが従業員数5人未満の事業所であり、従業員数が100人を超えると全体の平均値を下回る離職率になっていきます。
離職率が低いということは、いわゆるブラック企業ではない、働きやすい会社であるということがある程度言えるはずです。
転職先を探すときには仕事の内容や給料などをメインに考えがちですが、従業員数にも着目して見る必要があります。
単に人数が多い大企業だから給料や福利厚生が良い、ということだけではありません。
それ以外にもメリットが大きいと言えそうです。
今回は、転職するなら従業員数100人以上の会社にすべき理由についてご紹介していきます。
会社の従業員数が少ないことの弊害を理解しておきましょう。
目次
従業員数が少ないとが逃げ道がなくなる
従業員数5人の会社で、5人全員が良い人であれば人間関係に悩みを感じることもないでしょう。
しかし、良い人もいれば悪い人もいるのが普通です。
5人の規模で合わない人が2~3人いるとかなりストレス度合いが大きいですが、従業員数100人の会社であればどうでしょうか?
100人いて合わない人が2~3人程度で済むのであれば、良好な人間関係と言っても過言ではないかもしれません。
従業員数が多くなればなるほど、合わない人も増えていくかもしれませんが、代わりに合う人も増えて、楽しみができたり悩みを相談できる人も増えていきます。
合わない人とはできるだけ接しないようにする、という工夫も可能です。
従業員数が少ないほど、嫌な人とも密接に関わって仕事をせざるを得ない状況になるのです。
たった1人の機嫌が悪いだけで社の雰囲気が一気に凍り付き、仕事がやりにくいことも。
従業員数が少ないと人間関係における逃げ道が少なく、人間関係に悩みを抱えやすいでしょう。
休みが取りにくい
従業員数が少ないと、休みが取りにくい傾向があります。
一人が休むと仕事のしわ寄せが他の人に行きやすくなるため、有休はあってないようなものという暗黙の了解ができてしまいます。
体調不良や子供の用事などで仕事を休みたいときもなかなか休むことができません。
女性の場合は産休や育児休暇など、権利自体はあっても会社の雰囲気から申請できず、退社を選択するという人も多いです。
従業員数が多い会社であれば、制度も充実していたり、自分一人が休んでも代わりに対応してくれる人も出てきたりと融通がききやすくなります。
責任や業務負担が大きくなる
従業員数が少ないということは、言い換えると少数精鋭ということです。
実際に精鋭かどうか置いておいたとしても、精鋭になることは少なくとも求められているはずです。
つまり、自分にかかる責任の重さや業務の負担が大きくなるということです。
従業員数が少ない会社で一人が大きなミスをしたり、仕事の手を抜いてしまうと一気に会社の業績に影響します。
ある意味やりがいがある仕事とも言えるのですが、常に精神的なプレッシャーがかかる状況の中で仕事をしていくのはストレスも大きいことです。
従業員数がある程度いる会社であれば、社員同士の競争は激しくなるかもしれませんが、自分のミスがダイレクトに会社の業績に影響を与えることは少なくなります。
もちろん大きく見れば個人個人の力の集合体が会社組織なので、手抜き社員がいればいずれ業績が下がってきます。
ただ、そうなるには時間もかかる上に、会社側も対処できます。
これは、自分以外の人の働きが自分に与える影響についても言えます。
従業員数の少ない会社で誰かが手を抜けば自分の業務量が一気に増えたり、給料が下がることも考えられます。
しかし、従業員数の大きい会社であればそのような人は自然と淘汰されていきますし、自分だけの業務量が増えたり直接給料などの影響が及ぶこともありません。
教育体制が整っていないことが多い
従業員数が少ない会社では、一人一人が忙しいこともあり十分な教育を受けることが難しいです。
OJTがメインになり、研修やセミナーなどに参加する機会が十分に与えられない、しっかりとした教育体制が整っていないことが多くなります。
従業員数が多い会社であれば、教育担当がいることもあったり、忙しい中でも時間を割いて教えてくれる先輩と出会えることもあります。
研修などの会社としての制度が整っていて業務を覚えやすいということが多くなります。
教育体制の問題は、昔から「先輩の仕事を見て覚える」などと言われることもあり重要視していない年配者も多いのですが、今の人たちにとっては大問題となります。
実際に入社してみると悩みにつながることが多く、「先輩が教えてくれない」「わからないことを誰にも聞けず困る」などから人間不信になり退職に至るケースもある深刻な問題です。
資金力がないため残業代がでない、倒産リスクが高まるなどの問題がある
従業員数が少ないということは資金力がないことがほとんどで、例え残業をしたとしても残業代がでないというケースが多くなります。
給料は最低限のレベル、賞与もでない、交通費すらまともに支給できないという場合も多いです。
また、事業規模が小さいことで取引先や主軸の部門が限られるため、取引先が1件倒産することで甚大な影響を受けたり、自社も連鎖的に倒産してしまう可能性もでてきます。
従業員数100人以上の転職先を探すには
従業員数100人以上の企業はある程度給料や福利厚生が整っている場合が多く、そのような場合には募集をかけると人がすぐに集まるなど人気が出やすい傾向にあります。
採用枠がすぐに埋まってしまう人気企業を探すには、ハローワークや求人誌などで転職活動をするには運やタイミングが必要になってきてしまうので難しいです。
今の仕事をしながらの転職活動ともなると、転職活動に割ける時間が減り、優良求人に出会う確率がさらに下がってしまいます。
そのため、転職活動は転職エージェントを利用すると効率的です。
希望の条件やスキルなどをあらかじめ登録しておくことで、条件に合う求人の募集がでるとすぐに紹介を受けることができます。
また、転職支援のプロが仕事を探してくれるため、自分では思いもよらなかったような業界や仕事をすすめてもらえることがあり、一人での転職活動に比べても広い視野で活動を行うことができます。
そのほか、様々なサポートが無料で受けられますのでぜひ活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、転職するなら従業員規模が100人以上の会社に転職すべき理由をご紹介しました。
もちろん、従業員数が少なくても優良な企業が多くあります。
ただ、そうでない企業にあたる可能性とリスクは大きいので、従業員数というものにもぜひ着目して転職先を考えていきましょう。