様々な場所や職種で活躍する建築・土木関係の仕事。転職先としてこの業界に注目しているという人は多いです。
転職先を探す際にはまず求人広告を見るのが基本ですが、求人広告にはいくつか注意しなければならない点や、企業選びの目安になるものがあります。
建築・土木関係の求人に共通して見られる点をピックアップしてご紹介していきますので、求人探しをされる際に参考にしてみてください。
日給?月給?給与形態についてはしっかり確認を
建築・土木関係の求人を見ていると「月給制」「日給月給制」「日給制」など色々な給与形態が書かれていて、正直どれも同じようなものに見えるという人も少なくありません。
これらに明確な法的定義はありませんが、一般的に言われている定義を簡単に説明すると、月給制と呼ばれるものは毎月支払われる給与が固定化されていて、欠勤や遅刻をしても給与額が変わりません。
日給月給制も少し似ていて給与が毎月同じですが、欠勤や遅刻をすればその分の給与は減らされていく仕組みになります。
ただ、この2つは企業によっても定義の境界線が曖昧で、どちらも有休が使える場合は有休をあてるなどで対応している、欠勤や遅刻では有休は使わせないなどそれぞれルールがあります。
一番注意が必要なのが日給制で、これは建築・土木関係の企業、特に現場作業員などによく見られる給与形態です。
日給制は働いた分についてのみ給与がもらえるというもので、働いた日数が多い月は給与も多く、少ない月は給与も少ないという風に月によって変動します。
例えば現場作業は天候によって作業が中止とされることもありますので、天候の悪い日が続くと働くことができず給与も不安定になってしまうということです。
休みの場合でも副業等でカバーできるのであれば良いのですが、毎月固定のローン支払いがあるなどの場合は、稼働日が少ない月に金銭的に困るといったこともあります。
正社員であっても日給制を採用している企業はまだまだありますので、家族の状況なども含め、日給制の給与形態でも大丈夫なのかはしっかりと考えておくようにしましょう。
歩合給はあくまでも参考程度に
建築・土木関係では従業員のやる気を引き出すためにも歩合制を採用していることがあります。
歩合制というのは成果や作業量に応じてプラスの報酬がもらえるというもので、基本給プラス歩合や完全歩合制などがあります。
不安定な完全歩合制を採用している企業はほとんどないですが、基本給プラス歩合としている企業は多く見られます。
頑張れば給与に反映されるという期待がある制度ですが、実際には歩合をもらうために時間外に営業活動をしないと仕事自体がないとか、前述したように天候によって左右されてしまう現場でどうしようもないとか、歩合部分をなかなか得られないというケースもあります。
また、求人広告に載っている「〇〇万円以上稼ぐ人多数」という文言は、歩合込みの例であることが少なくないですし、実際にそれほど稼ぐには何年もかかるということもあります。
モチベーションを上げるための一つの要素として捉えておくのは良いのですが、あくまでも歩合は参考程度、基本給をベースとして給与を考えておくことをおすすめします。
資格取得支援制度って?
建築・土木関係には建築士や施工管理者、車両系など様々な資格があり、技術を磨いて資格取得をすることによって仕事の幅を広げていくことが可能になります。
各企業においても、従業員の技術力の向上を図るため資格取得を支援しているところが多く見られます。
資格を取得するには、受験料だけでなく講習を受ける際の費用やテキスト代、試験会場までの交通費等お金がかかります。
受験料だけで数千円、講習やテキスト代を含めれば数万円はかかってしまうのが一般的です。
そのため資格取得支援制度によって支援を受けられるのは高いポイントです。
資格支援制度は各企業で独自に設けている制度なので支援の度合いは様々ですが、例えば試験前に勉強に集中するため休日を取得させてもらえたり、資格取得にかかった費用を負担してくれるといったようなところもあります。
特に難易度の高い資格であれば資格取得までの期間が長くなり費用も負担になりますので、資格支援制度でどのぐらい支援が受けられるのかも確認しておくと良いでしょう。
資格手当は嬉しいけど注意も必要
前述したように、この業界の仕事は専門性が高く各種資格も多いですから、それによって資格手当などをつける企業が多いです。
この資格手当についても各社の給与規則等によって金額は異なりますが、手当に関しては少し注意が必要です。
例えば資格を持っていれば必ず手当がつく場合と、「その仕事に直接関わっていれば」という条件つきで手当が発生する場合があります。
その場合は多くの資格を持っていれば手当に反映されるというわけではなくなります。
また、求人広告には給与モデルケースなどが記載されていることも多いですが、それが手当を含めたケースである場合は、当然ですが資格を持っていない人はそれよりも低い給与になります。
さらには賞与がある場合、一般的には基本給をベースとして計算する企業が多いため、基本給が低くその分手当が多いという給与形態の場合は手当を除いて計算するため、賞与がかなり少ないということになります。
資格手当はモチベーションにもつながり嬉しいものですが、あくまでもプラスαのものであって、生活費の水準を決めるための必須要素とはしない方が無難です。
基本給だけで生活が成り立つかどうかを、給与を見る際の目安にするようにしましょう。
企業選びは転職エージェントを利用するのがおすすめ
転職活動をする際には求人誌やハローワークなどを利用するという人が多いですが、求人件数の多さや企業の信頼性で言ったら転職エージェントがおすすめです。
転職エージェントは近年特に利用者が増えているサービスで、非公開求人と呼ばれる求人を含む圧倒的多数の求人を持っています。
また、掲載にあたって企業審査が行われていますし、企業側が掲載料金を支払う必要があるため人材採用への意識が高い企業が集まる傾向にあります。
建築・土木関係の求人も豊富に扱っていますので企業選びの際に利用されると良いでしょう。
転職エージェントの利用は、求人を探す利用者はすべて無料ですから安心です。
最後に
いかがでしたか?今回は、建築・土木関係に転職を考えている人が求人を見る際に注意すべきポイントや企業選びのヒントをご紹介しました。
大変な仕事も多い業界ですが、やる気や向上心がある人であれば活躍の幅を広げていける魅力があります。
慎重に求人を見つめる冷静さを持ち、希望の企業へ転職を成功させてください。