建築・土木業界は人手不足に深刻な問題を抱えていますから、転職するには大きなチャンスがある業界です。
同業界内での転職だけでなく未経験歓迎企業も多いですから、転職を考える人は増えてきています。
ただし、人手不足だからと言ってどんな人でも採用されるというわけではなく、やる気があってこの業界の仕事に真摯に向き合える人が求められています。
では、応募書類の書き方や面接ではどんな点に気を付けていけば良いのでしょうか?
今回は、建築・土木業界への転職希望者向けに応募書類・面接対応のポイントをご紹介していきます。
目次
履歴書は手書きで人柄が伝わるように
最近はパソコン作成の応募書類も増えてきていますが、履歴書だけは手書きで書くことをおすすめします。
建築・土木業界は現場で職人や他のスタッフと協力しながら働くことが多いため、人柄やコミュニケーションスキルが重視される傾向にあります。
そのため建築・土木業界の経営者たちは、人柄が伝わりやすい手書きの履歴書を好む傾向にあります。
字が下手だからと悩む必要は全くなく、相手目線に立って丁寧に見やすい大きさの字を心がけることが大切です。
また、建築・土木というと見た目が気にされないというイメージがあるかもしれません。
しかし最近は汚い、作業員が怖そうといったイメージを払拭すべく礼儀正しく清潔感のある建設現場を目指している企業も増えてきています。
証明写真もラフな格好や明るすぎる髪色は避けて、常識ある爽やかな社会人という印象を持たれるようにしましょう。
向上心があってやる気がある人が可愛がられる
建築・土木関係の仕事には様々な資格があって、現場で技術を磨きながら資格取得に励み、仕事の幅をどんどん増やしていくことができます。
現場の職人たちは厳しいことを言いながらも、向上心があってやる気がある若手がいれば非常に可愛がり、色々なことを教えてくれる人も多いものです。
これは経営者も同じで、自分自身も向上心があったからこそ苦労を乗り越えてやってこれたという自負を持っている人は少なくありません。
応募書類や面接でも、「〇〇技術も身につけていきたい」「どんどん吸収していきたい」という意欲が見える人が好まれます。
口先だけで終わらないよう、今現在取り組んでいる技術習得のための工夫や勉強についても触れるようにしましょう。
志望動機は応募先の取り組みや魅力を触れた上で意欲を示そう
応募書類でも面接でも必ず述べる機会があるのが志望動機です。
業界を選んだ志望動機や、応募先企業を選んだ志望動機は必ず準備をしておくようにしましょう。
特に企業の志望動機については企業研究をきちんとしておくことが大切です。
中小零細を含め建設業界には多くの企業がありますから、その中でもなぜ応募先を選んだのかという点を述べる必要があるからです。
応募先企業が取り組んでいることや強みとしている点、目指していることなどを調べておき「だから御社で働きたい。」という意欲を見せるようにしましょう。
<例>「この業界での仕事は大変なこともありますが、モノを作る喜びやお客様の笑顔を見られる幸せは何にも代えがたいものです。
御社の〇〇という取り組みを知り、お客様の視点に立ったモノ作りを提供している会社だと感じ志望しました。
私が持つ〇〇スキルや前職での経験を活かし御社で即戦力として活躍したいと思っております。」
仕事のきつさで前職を辞めた人は言い方に注意
前職も建設業界で、仕事の体力的なきつさや現場での人間関係が辛くて退職したという場合は、退職理由の伝え方に注意が必要です。
体力的なきつさや人間関係はどこに行ってもある業界ですから、退職理由をストレートに伝えても「また同じ理由で辞めるのでは?」と思われてしまうからです。
この場合は前向きな退職理由を述べる必要があります。
前向きな退職理由というのは、仕事上での目標ややりたい仕事が前職では叶えることが難しく、応募先企業であれば達成できるということです。
こちらも企業研究を行った上で、応募先企業のどんな点に惹かれたのかということを踏まえて伝える必要があります。
<例>「前職では〇〇工程に携わる仕事がメインで専門性を磨くことができたのですが、もっと現場の全体像を把握した上で作業をしたいという想いが強くありました。
御社では一つの現場の中で計画の施策から管理まで幅広く携われるということでしたので、こちらであれば自分の想いを力に変えて活躍できると確信し退職を決意しました。」
「大変な仕事だけど続けられそうか?」の質問に対して
建設・土木業界と一口に言っても作業員から現場監督、管理者まで様々ですが、未経験の場合はまず現場作業員から経験を積み一つ一つ技術や知識を身につけていくのが一般的です。
現場では体力的にきつい場面や職人さんたちから厳しい言葉を投げかけられることがあり大変な仕事ですから、仕事への理解があるのかが大切なポイントです。
あまり下調べをせず、事務仕事よりは向いているかも…という程度でこの業界に入ると、想像以上の仕事の厳しさに途中で投げ出してしまうという人がいるのも事実です。
経営者としては未経験者でも育ててあげたいという意志はあるのですが、やはり途中で辞めてしまう人が多いことに頭を悩ませています。
ですから仕事の大変さをイメージできた上でこの業界で働きたいという意欲がある人を求めています。
面接でも「この仕事は体力も使うし職人さんから厳しいことを言われることもあるけどやっていけそうですか?」などと聞かれることがあります。
その場合は、現在している体力作りなど体力面での自信の根拠を述べる、厳しい現場でもやっていけそうとイメージできるエピソードを伝えて安心させるようにしましょう。
<例>「体力的な厳しさがある仕事だと思いますが、元々体を動かすことは苦にならず、ジムやマラソンなどで今でも体を鍛えています。
また、学生時代は運動部で厳しい先輩方の指導を受けてきましたので精神的なタフさにも自信があります。
先輩方にご指導いただきながら積極的に技術を身につけていくつもりです。」
求人探しは転職エージェントがおすすめ
建築・土木関係の仕事はどの媒体で見ても比較的豊富な求人がそろっています。
ただ中にはブラック企業と呼ばれる過酷な労働やずさんな労務管理の求人もありますので注意が必要です。
転職エージェントに掲載されている企業であれば企業審査がきちんと行われているため、怪しい企業にあたる可能性が低く優良企業も多く掲載があります。
応募書類の添削や面接対策などもしてくれますから、上手にサービスを利用しましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、建築・土木業界への転職希望者向けに応募書類・面接時のポイントをご紹介しました。
大変な仕事も多いですが、自分の手がけた作業が形になっていく楽しさや、やりがいがある業界です。
希望の企業への転職が成功できるようぜひ参考にしてみてください。