どうしても転職したい企業があったけれど不採用になってしまった場合、諦めきれずに再応募をしたいという気持ちになることがあります。

再応募をすれば、熱意が認められて採用されるのではないか、という淡い期待を抱く人もいるかもしれません。

しかし、一度目の応募で不採用になったのにはそれなりの理由があるのですから、再応募にあたっては慎重になるべきです。

では、どんなことに気を付ければ再応募は可能になるのでしょうか?

今回は、一度不採用になった企業に再度応募する場合に、注意すべき点をお伝えしていきます。

一度不採用になった企業に再度応募することは可能か?


まず、一度不採用になった企業に再応募することが可能かどうかについてお話します。

これは企業によって考え方が異なるため一概には言えませんが、再応募を受け付けている企業も少なくないようです。

そして再応募から採用に至ったというケースも存在しています。

ただ企業によっては、一度目の応募から半年から1年程度の期間は再応募を受け付けないと決めていることもあります。

場合によっては3年程度は受け付けないこともあります。

これは企業側の決め事なので判断できないことが多いのですが、募集要項などに書いてある場合もあります。

書いてあった場合は残念ながらいくら意欲があっても選考はしてもらえません。

それどころか、条件をちゃんと見ていない=ルールが守れない。という烙印を押されてしまうことでしょう。

企業ごとに再応募が可能かどうかは異なるので、どの企業に再応募したいのかによって判断していくようにしましょう。

同じ職種に短期間で応募してくると非常識と見られることも

一般的に再応募を受け付けられやすいケースとしては、応募職種が違うとか勤務地が異なるといった理由で、採用を判断する人が違う場合です。

選考には人事担当者だけでなく、大抵その職場の長が同席しています。

選ぶ側が変われば欲しい人材も変わるため、採用に至るというケースは珍しくありません。

また、不採用になった直後ではなく1年以上先であれば他の応募者と同様に選考してくれるケースも多くなります。

これらを反対から考えてみると、同じ職種での募集に対して短期間で応募してくる場合は、非常識だと思われることもあります。

どうしてもその企業への熱意が捨てきれず自分には、貢献できるスキルがあると思うのでなければ、再応募には慎重になるべきでしょう。

同じ応募書類を使うは絶対使ってはダメ


一度目の応募で不採用になったのは理由があるのですから、まずはそれを受け止める必要があります。

人事担当者が一番困るのは、不採用になった理由を考えずにやみくもに再応募してくる人です。

しっかりと時間をかけて選考した結果不採用にしたのに、以前と全く変わらない内容の応募書類を送ってくるような人は書類選考で間違いなく落とされます。

採用側の貴重な時間を割いてもらうということの重要性を考えなくてはなりません。

仮に運よく面接をしてもらえることになったとしても、前回の応募時から特に変化が見られないようであれば結果は同じです。

この場合に採用されるのは、前回応募時に内定をもらった人から辞退を受けてしまったという事情が企業側にある、もしくは最終選考ギリギリだったのに惜しくも不採用になってしまったというぐらいのレベルの人です。

判断は難しいですが、最終面接まで残っていた、面接でも好感触だったなどの場合は可能性があるかもしれません。

「一度きりの勝負だから負けただけ」は危険な考え方

面接で力を発揮できなかった場合「一度きりの勝負だから負けただけ。もう一度トライすれば分かってもらえるはず。」と思うのは少々危険な考え方です。

面接は確かに本番一発勝負ですが、最終的な選考は経歴や実績、面接での様子を見て総合的に判断されます。

面接当日に緊張していたからダメだったというわけでは必ずしもないのです。

面接では緊張するのが当たり前ですから、企業もそれは理解していてその奥にある真実を見極めようとします。

つまり、不採用だった理由は一度きりの勝負に負けたのではなく、色々な理由があって不採用になったのです。

それを理解できないと再度応募したところで以前と変わらないアピールになり、採用に至ることはないでしょう。

一度目の応募でなぜ不採用になったのかは、自己分析やキャリアの棚卸という初期の行程からやり直した上で考えていくことが必要になります。

再応募はどうしてもその企業に熱意がある場合のみ

転職活動がうまくいかないからと言って、志望動機が明確でない企業に再応募すべきではありません。

一度目の応募で不採用になっている以上、不採用になった会社に再応募してまで入りたい理由があるのかという、さらなる強い熱意が必要になるからです。

応募書類を作成する時点で再応募したい理由を書かなくてはなりませんから、単に条件が良いなどの薄い理由ではなく、応募先でなくてはならない理由が必要になります。

まずはそれだけの理由があるのかを自分自身に問いかけてみて、それがある場合に限って再応募が可能かどうかを考えていくことになります。

再応募が可能かは転職エージェントに聞いてみると良い


再応募を受け付けないなどの規定は募集要項に書いていない限りは判断が難しく、企業に直接聞いてみてもその時点では難色を示されることは予想されます。

ただ、再応募には労力も時間もかかりますから、絶対に無理ならば応募しないのが望ましい選択だと言えるでしょう。

その場合は、再応募が可能かどうかを転職エージェントに聞いてみるようにしましょう。

転職エージェントを経由することで再応募の可否が確認しやすいですし、転職エージェントの紹介ということであればと選考を受け付けてくれる可能性も出てきます。

再応募が可能であれば、転職エージェントのアドバイスを受けながら、なぜ一度目に不採用になったのかも踏まえて戦略的に応募する必要があります。

もちろん、転職エージェント経由であっても再応募が無理なものは無理としている企業では可能性はありません。

そのときこそ潔く諦めて次の応募企業を探していきましょう。

なぜ不採用になったのかを理解しサイドチャレンジ!

今回は、一度不採用になった企業に再応募する場合に気を付けたいことをご紹介しました。

どうしても入りたい企業があるなら再応募を考えることは悪いことではありません。

ただし、一度目の応募の不採用理由を熟考した上で戦略的にトライすることの重要性は言うまでもないでしょう。

ぜひそのことをよく理解された上で、再応募に踏み切るようにしてください。