IT業界は将来性抜群として転職市場では注目の的となっています。

確かに近年のITの発展は目覚ましいものがありますし、今後ますます需要が伸びていくことは考えられます。

しかし、この業界で働くにはそれなりにリスクが伴うことであることも忘れてはなりません。

自分の体と心を酷使し将来的に働けなくなってしまっては業界の将来性の恩恵にあずかることはできません。

そこで今回は、IT業界で働くことのリスクと転職をすすめる理由についてご紹介していきます。

IT業界で働くことのリスク

IT業界で働くことにはどのようなリスクがあるのでしょうか?

残業が大前提だから長時間労働で体や心をを壊すリスクがある

IT化が進み、次々とITを利用した新しいビジネスが生まれていますから仕事の需要自体は非常に多くあります。

そのため、IT業界では残業が大前提にあり長時間労働になりやすいというデメリットがあります。

長時間労働が何をもたらすのかというと、効率低下から始まり体調不良や精神面にまで悪影響を及ぼします。

IT業界はうつ病などになって辞める人が非常に多いということでも知られています。

気づいたらパソコン相手としか仕事ができないように?

社内外の人とコミュニケーションを取る必要はありますが、それもすべてパソコン1台あれば済んでしまいます。

そのため、基本的には毎日パソコン相手に仕事をこなしていくことになります。

時間も短縮できて便利ではありますが、これは人とコミュニケーションを取る能力を著しく低下させる要因にもなります。

人付き合いが苦手な人にとっては楽なことかもしれませんが、どんな時代でも人は他の人の助けがなければ生きていけません。

将来的に見るとコミュニケーション能力の低下は大きなリスクとなると言えます。

フレックスタイム制導入の罠

IT業界は、自由な社風であったり、経営者の考えが柔軟であることも多く、働き方を選びやすいというメリットもあります。

これは良いことでもあるのですが、常に逆の側面も持ち合わせていることを忘れてはなりません。

例えばフレックスタイム制は出勤時間を自由に選べるというメリットがありますが、単に出勤時刻があと倒しになって深夜労働に至りやすいだけという側面もあります。

また、自由な働き方は、その人の自己管理能力が求められることであり、管理能力がない人にとっては怠惰な生活を助長させ仕事効率を下げるだけになるということも言えます。

自由というのはあくまでも自分の裁量範囲が増えるということなので、どんな人にとっても自由な社風が向いているとは言えないのです。

「会社は助けてくれない」はIT業界でより顕著に見られる

IT業界は将来性が高く成長産業ではありますが、その分業界としての未熟度も目立ちます。

前述したような長時間労働が多いこともそうですが、従業員への自由度を還元する代わりに会社自体の従業員の管理やフォロー体制は整っていません。

放任主義は楽な反面、いざというときに助けてくれる責任を持たないこととも言えるのです。

うつ病寸前まで働いている社員に対して適切なフォローを行ったり、コミュニケーションをしっかり取ることで苦労や悩みを共有することも少なくなります。

企業という組織に所属しながらもある意味自営業的要素があり「自分の身は自分で守るしかない」のが現在のIT企業の実情です。

今はIT優等生かもしれないけど今後もそういられるか

IT業界では年齢を問わず実力があれば出世の可能性も大いにある、成果主義の世界です。

特に20代30代の若い人はITが身近な存在のため、他の世代に比べると技術や知識の面で優位に立つことも多いことでしょう。

ただし、それは次の世代にも言えることです。

今の子供たちは学校や家でもパソコンを使うのが当たり前で、大人になる頃にはその世代がIT優等生として自分たちの立場を脅かす存在になるのです。

将来性があるという理由でIT業界に入っても、自分が活躍できなくては意味がありません。

下の世代に負けない技術力を身につけるためには、長時間労働をこなしながら常に勉強を続けるという非常に厳しい生活を強いられるということでもあります。

心身ともにボロボロになっているなら転職しよう

仕事上の悩みを誰にも相談できず、長時間労働がたたって心身ともにボロボロだという人も多いのがIT業界です。

将来性があるから今が頑張りどきだと思っても、その頃までには体がもたず働くことすらできなくなってしまっている可能性もあります。

成長する可能性がある業界が必ずしも将来性があるとは言えないのではないでしょうか?

本当の意味で将来性があるのは、自分がしっかりとその業界で働き続けることができる業界のことです。

もし今心身ともに疲れ果てボロボロになっているのであれば早めに転職を考えましょう。

転職するなら転職エージェント

IT業界からの転職を考えるのであれば転職エージェントを利用しましょう。

ハローワークや求人誌などと比べても圧倒的に求人数が多いですし、非公開の求人の中には条件の良い求人も隠れています。

また、IT業界の人が比較的苦手とする面接などのアドバイスも受けることができます。

転職支援のプロであるキャリアコンサルタントに、疑問点や不安なことをどんどん相談するようにしましょう。

転職エージェントの登録は無料なので、ぜひ活用してみてください。

転職活動でのアピールポイントは?

IT業界から全く別の業界に転職することに不安はあることでしょう。

しかし、ITのスキルはどんな業界でも使うことができます。

IT業界での勤務経験があれば、それは強みとなりますから是非アピールしていきましょう。

また、普段パソコン相手に仕事をすることが多く面接が苦手という場合でも、上手に話すことに注力する必要はありません。

たとえ口下手であっても、一生懸命やる気をアピールすれば熱意が伝わるものです。

スラスラと決まり切った文句を言える人が必ず良いということではありません。

あとは笑顔を忘れずに面接に臨むことで採用の確率はアップすると心得ましょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、IT業界で働くことのリスクと、転職をすすめる理由についてご紹介してきました。

将来性があるとして注目度の高いIT業界ですが、実際に働くと多くのリスクがあることが分かります。

一番大切なのは自分の体であることを念頭に置いて、冷静に見つけることが必要ではないでしょうか?