業務遂行の前提となる経験や技術力のほか、近年転職で特に重要視されているのが「ヒューマンスキル」と呼ばれるスキルです。

ヒューマンスキルを磨くことで、経験不足を補い、実績や経験豊富な応募者たちとも勝負ができるようになるのです。

そこで今回は、ヒューマンスキルとはどんなものなのか、転職活動でどのようにアピールしていくのかを紹介します。

転職に必要なヒューマンスキルとは?

ヒューマンスキルとは、対人関係を円滑に進めていくための能力と言い替えることができます。

一般的にはコミュニケーション能力が評価されることがありますが、ヒューマンスキルとはさらに広義の意味でさまざまな要素が含まれるものになります。

ここでは、ヒューマンスキルの具体例を紹介します。

30代以降転職組はマネジメントスキルが必須

まずはマネジメントスキル。

部下や後輩を統率し、それぞれが力を発揮できるよう導いていく管理能力のことを言います。

特に今30代~40代の、係長から課長クラスの若手管理職が転職市場では求められています。

30代以降の転職組であればマネジメントスキルは必須だと言えるでしょう。

プレイヤーとしてだけでなく、部下や後輩を育成し引っ張っていけるプレイングマネージャーの需要が高いのです。

どこに行っても必要なコミュニケーションスキル

業界や職種問わず必要なのがコミュニケーションスキル。

各企業の人事担当者は口をそろえて、コミュニケーション能力が高い人を求めていると言います。

コミュニケーションスキルとひとくちに言っても、職場の人とコミュニケーションを取るだけではありません。

別の部署との調整や顧客への対応、取引先とのやり取りなど、さまざまな場面で必要になるのがコミュニケーション。

自分の要望を押し付けるのではなく、相手が何を求めているのかをうまく聞きだし代替案を提案するなど、均衡スキルも含まれます。

どんなに優秀でもないと敬遠される協調性

面接官も人間ですから、一緒に働きたいと思う人を採用します。

高学歴で経験や資格もあるハイスペックな人であっても、周囲から孤立してうまくやれない人とは一緒に働きたくないでしょう。

特に日系企業では個人的な能力よりチームの一員として機能できる協調性がある人が求められますから、協調性の有無も立派なヒューマンスキルの一つと言えるでしょう。

ヒューマンスキルはどのようにアピールすべき?

企業が人材採用時に重要視しているヒューマンスキルですが、実際の転職活動ではどのようにアピールしていけばいいのでしょうか?

資格などで客観的にスキルレベルを判断できませんから、応募者の工夫次第と言えるでしょう。

ここからは、ヒューマンスキルのアピール方法を紹介します。

マネジメントスキルは職務経歴書で視覚化する

関わってきたプロジェクトの規模や応募者の役割などから、ある程度のマネジメント能力は推測することができます。

職務経歴書では業務を整理して伝えるだけでなく、どんなポジションで何を求められ、具体的にチームにもたらした影響を客観的にわかるように書きましょう。

例えば、チームリーダーというポジションであれば、部下の業務に対してどんな指示をだし、問題があったときの対応はどのように行ったのかなど。

チーム内の業務をスムーズに進めていくための工夫を常に行っている人が、高いマネジメントスキルがあると判断されるでしょう。

もちろん、職務経歴書だけでなく面接時に聞かれたときにしっかり答えられるかどうかも重要です。

職務経歴書で視覚化し、面接でも部下や後輩たちを統率する工夫を述べることができれば、高い評価を得ることができます。

部下を持つ立場にないという人でも、30代、40代はマネジメントスキルは必須。

日々の仕事で行っている後輩指導において、どんな工夫やアドバイスをしているかなど、具体例を整理しておきましょう。

コミュニケーションスキルのメインは面接での受け答え

コミュニケーションスキルの判断はやはり、面接でどんな受け答えができるかにかかっています。

単に覚えてきたことをスラスラと話せる能力ではなく、面接官の質問を聞いて意図を理解し、適切な答えを返せるかどうかが重要です。

質問の意味がよく分からない場合は自分の言葉に置き換えて聞き返すようにし、分からないまま答えて質問の意図とずれてしまうことがないようにしましょう。

聞き方も重要です。

面接は緊張する場面ですが、それは誰もが同じこと。

その中でも面接官の話に熱心に体や耳を傾けて聞いている様子の応募者に、面接官は悪い印象を持つことはありません。

相手が話しやすい環境を作れるかどうかもコミュニケーションスキルの一つ。

顧客のニーズをうまく聞きだしてくれる高い能力があれば、企業利益に大きく貢献するのです。

協調性は具体例の準備と面接の態度

「協調性があります。」と口では言っても、実際に協調性があるかどうかはわかりません。

具体的にどんな場面で協調性を発揮し、それが職場にどんなメリットをもたらしたのかを振り返っておきましょう。

応募書類や面接で協調性をアピールする際には具体例の準備が必要になります。

また、面接の受け答え方を見て協調性の有無を判断する面接官もいます。

例えば面接官が多少厳しいことを言ったときにすぐ不快感をあらわにしたり、「しかし」などの否定言葉から入る人。

そういう人は、職場の周りの人たちも自己主張が激しく協調性がないと思っているかもしれません。

面接ではにこやかで感じのいい態度を心がけるとともに、相手の言葉を真摯に受け止める誠実さをアピールしましょう。

ヒューマンスキルのアピールはプロの面接対策で

ヒューマンスキルは面接において判断されることが多いですから、面接対策によって底上げできます。

転職支援のプロである転職エージェントなら、本番の面接に近い環境下で面談を実施、対人スキルに問題があれば修正方法や注意点などをアドバイスしてくれるでしょう。

応募書類の添削や企業情報提供など全サービスが無料で利用できますので活用してみてください。

最後に

いかがでしたか?昨今の転職では経験や業務スキルとともに必要なのがヒューマンスキル。

どんな業界や職種でも活用できる汎用性の高いスキルですから、磨かない手はないと言えるでしょう。

転職活動をより有利に進めるために、ぜひ身につけてください。