ビジネスで必要なスキルとしてコミュニケーション能力が挙げられることが多いです。
転職活動の面接でもコミュニケーション能力があるかどうかは、しっかりと見られています。
コミュニケーション能力を考えるときには、自分の意見が堂々と言えたり、緊張しないでスラスラと話をするなど、話す力に注目しがちです。
しかし、実際にはそれよりも人の話をしっかりと聞き、相手の意図を読み取り、それに対する的確な返事をすることの方が大切です。
つまり、聞く力がコミュニケーションにとっては必須で、聞けない人は面接でも敬遠されてしまうのです。
そこで今回は、「聞けない人」が面接でどんな失敗をしてしまうのか、また聞く力を鍛えるためにはどうすれば良いのかについてご紹介していきます。
目次
「聞けない人」の面接失敗例
聞く力がない人は面接でどんな失敗を犯してしまうのでしょうか?
質問と全然違うことを答えて満足してしまう
面接官から聞かれた内容と答えた内容にずれがあるという人がいます。
これは、聞かれた内容を頭でしっかり考えることなく、自分が上手に話をすることに意識を向けてしまうことで起こります。
面接に限らずこのようなタイプの人は職場にもいませんか?
メディアなどでインタビューに答える人の中にも、質問とは全く違う方向に話をすすめ、自分でも一体何が言いたいのかよくわからなくなり、質問者も少々困っているという場面をよく見かけます。
中には、敢えて質問の意図とは違う答えをすることで質問から逃れることもありますが、面接ではそうはいきません。
面接官はしっかりと、自分が質問した内容に対しての答えかどうかを判断しています。
何を質問してもそれに対して的確な答えが返ってこない場合、その場で考えることができない人だと思われてしまいます。
面接官が一体何を質問してきているのか、聞きたい内容は何なのかを考えながら答えるようにしましょう。
よく聞かれる質問にはスラスラ答えられるが変化球に対応できない
志望動機など定番の質問に対してはスラスラと堂々と答えられても、変化球の質問に対しては別人のようにどもってしまったり目が泳いでしまう人がいます。
これはまさに聞く力がない人の典型パターンで、覚えてきたことを発表することしかできないのです。
面接官からすればこのような人は非常にわかりやすく、「柔軟性がない」「対応力がない」といった印象を受けてしまいます。
また、その場で考えることができる地頭が悪いと思われてしまうこともあります。
いくら高学歴であっても、変わった質問やその場で考える質問に対して対応できないようでは、面接で評価されることはないでしょう。
「かぶせる」癖がある
「かぶせる」というのは、人の話を最後まで聞かないで話の腰を折る人のことです。
人の質問には、前半の言葉だけで何を聞きたいのかがある程度予想できることがあります。
そして「かぶせる」癖がある人は、最後まで聞かずにもう答え始めてしまいます。
これは、その予想が当たっていようとなかろうと相手に「偉そう」「せっかち」「辛抱できない」といった印象を与えてしまいます。
この癖は普段から自分自身で意識しない限り治すことができません。
日頃の人との会話の中で、相手の話の途中なのに予想で答えたり、話をさえぎって自分の話をしてしまう癖がないか振り返ってみましょう。
普段の癖は面接でも出てしまいます。
例えば面接官が緊張をほぐすためにしてくれた雑談の中で気が緩み、つい出てしまうということもあります。
「かぶせる」のは聞けないと同じことです。
聞いているのか聞いていないのか反応が薄い
聞く力があるのは聞く態度があるかどうかとも言えます。
本人はいくら聞いているつもりでも、反応が薄かったりどこか別のところを向きながら聞いていたら、相手は不安になるのです。
面接でも同じです。
聞いているのか聞いていないのか、よくわからないような反応の人は面接官も「この人大丈夫かな?」と思います。
面接官が質問をしている間は、しっかりと目を見て、真剣に相槌を打つようにしましょう。
少し前のめりで耳を傾けながら聞くようにすると、一生懸命さが伝わって好印象です。
聞く力を鍛えるための方法
面接官に聞く力がない人だと思われないために、日頃から聞く力を鍛えるように意識しておきましょう。
相手が何を聞いているのかを常に考える癖を持とう
日頃の会話の中で、相手が何を聞いているのか深く意識しているという人は少ないです。
職場でも慣れている人が相手だと、何となくで話をしてしまうという人も多いのではないでしょうか?
相手が職場の上司でも家族であっても、普段から相手が何を聞いているのかを考える癖を持つことは大切です。
それが結果として仕事でも面接でも、「この人はしっかり人の話に耳を傾けている」「質問の内容をその場で考えている」と、評価される聞く力になるのです。
また、相手の質問に対してトンチンカンな返事をしてしまうという人は、まずは「はい」か「いいえ」で結論を答えるようにしましょう。
自分の頭で結論を先に導きだすことで、質問の意図や結論のあとに続く根拠をどのように説明するかを考えることができます。
違う言い方だけど同じ意味にまとめる癖を
聞く力を鍛えるためには、相手が何を言いたいのかを自分の頭に落とし込むという練習が効果的です。
相手の質問に対して「それは〇〇ということですか?」と、違う言い方だけど同じ意味の言葉に置き換えて答えることができると良いでしょう。
また、普段から本や新聞などを読むときに要約する癖をつけておくのも良いです。
長い文章でも、「つまりこの文章で言いたいことはこういうこと。」と自分にわかりやすい言葉で置き換えて考えるようにしましょう。
面接対策は転職エージェントの力を借りよう
転職時の面接は、新卒の場合と全く違う切り口で質問を受けることも多く、戸惑う場面がでてきます。
また、業界によっても対策が異なってくるなど、自分一人の力で面接対策を行うのは限界があります。
面接対策は転職支援のプロである転職エージェントの力を借りましょう。
転職の面接でどんなことを聞かれるかの基本的なことに加え、カウンセリングを通して自分の癖やアピールした方が良い点など、個別にアドバイスを受けることができます。
面接対策本などではどうしても一般論が書かれていますが、転職エージェントを利用すれば、個人の特性や話し方を考慮したアドバイスが受けられて非常に参考になるでしょう。
転職エージェントの利用は無料なのでぜひ活用してください。
最後に
いかがでしたか?今回は、「聞けない」人の面接失敗例と聞く力を鍛えるための方法についてご紹介しました。
コミュニケーション能力=聞く力だと言っても過言ではありません。
このことを念頭に、転職を成功させるための対策を行っていきましょう。