退職は自分の意志であるにもかかわらず、上司や同僚たちから引き止められて困っているという悩みをよく耳にします。
特に円満退職を目指す人にとっては、何とか会社に納得してもらって辞めたいと感じることでしょう。
退職がうまくいけなければ、せっかく決まった転職先に転職することができず、これまでの転職活動が水の泡になってしまいます。
そうならないためにも、しっかりと退職するための対処方法を覚えておきましょう。
今回は、会社から退職を引き止められて困る場合に、思い出してほしいことをご紹介していきます。
目次
本当に辞めるという意志を持つ
転職したいけど辞められないという場合、まだ退職の意志が固まっていない可能性があります。
辞めると決めたのか、それとも辞めようか迷っているのか、この二つには大きな違いがあります。
後者の場合、上司や先輩に相談しても引き止められるに決まっています。
そもそも相談というのがおかしなことで、本当に辞めると決めたときは相談ではなく報告です。
まずは本当に辞めるのかどうするのか、自分の意志をしっかりと確認しましょう。
迷っているのであればそれは、引き止めに合って辞められないのではなく、あなたが辞めると決めていないという自分自身の問題に過ぎないのです。
会社は「代わりがいる場所」と認識しよう
引き止められるときの言葉として、「あなたには期待している」「あなたがいないと皆が困る」と言われることもあるでしょう。
引き止められる以上は、確かに辞めて欲しいとまでは思われているのではないのは事実です。
自分がこれまで言われたことのないような評価の言葉を投げかけられると、正直嬉しいと思ってしまうのが人間です。
しかしそれは、嘘とまではいかないとしても100%の気持ちではありません。
評価の言葉の真実はせいぜい良くて2~30%が本心、残りは「辞められると人員の確保が面倒」「余計な仕事が増える」などで埋め尽くされています。
はっきり言うと、会社はいくらでも代わりがいる場所です。
例えどんなに優秀な人材であったとしても、必ず代わりは見つかります。
なぜならそれが会社という組織であり、そうでなければ会社として成り立っていけないからです。
どんなにあなたをほめたたえる言葉を言われても、真に受けてはいけません。
引き止めるための常套文句であり、思ってもないことを言うのもまた上司の仕事のうちなのだと思っておきましょう。
辞める理由は必ずしも本当のことでなくても良い
辞める理由は「一身上の都合」、本来はそれで良いのですが、今まで一緒に仕事をしてきた上司や同僚たちが納得してくれないということもあるでしょう。
その場合は必ずしも真実を伝える必要はありません。
仕事内容や残業の多さへの不満など、改善が可能な理由であれば改善を条件に引き止めに合う可能性があります。
しかしそれで残ったとしても、自分だけ改善されることに肩身の狭い思いをしたり、口先だけで実は改善されないということもあります。
引越しや他にどうしてもやりたい仕事があるなど、例え嘘でも良いので相手がこれ以上引き止められない理由を伝えましょう。
自分と相手の価値観が違う以上、自分の退職理由を本当に理解してもらうことなどできないのです。
相手に理解してもらう必要はなく、ただしっかりと辞める、必要なのはそれだけなのです。
相手が強気ならこちらも毅然とした態度で
こちらが引き止めに応じない態度を取ると、相手が逆ギレして「非常識だ」「裏切り行為だ」などのようなことを言ってきたり、豹変したような強い態度に出てくる場合があります。
その場合はこちらも毅然とした態度で返しましょう。
そもそも自分の意志で辞めれば良いのに引き止めに合って困ってしまうという場合は、気が優しくて相手の立場を気遣いすぎてしまう他に、法律について詳しくないなどが考えられます。
会社と労働者とは雇用契約の関係にあり、あなたが「雇ってもらっている」という一方的な立場ではなく対等な契約関係にあります。
実は労働基準法には退職に関しての規定がなく、一般法である民法の契約の規程に基づいています。
民法の基準によると、退職の14日前までに解約の意志表示をすれば良いことになっており一般的に言われるような「退職の1~3ヶ月前までに伝えなければならない」という決まりはありません。
それは、あくまでも就業規則などの会社上の規則や一般常識として言われることなので、法律上は14日前で良いのです。
これを理解してさえおけば、相手の脅しとも取れる言動に怯える必要はないのです。
辞めるときこそビジネスライクに徹しよう
退職は「これまで一緒にやってきたのに。」「残された仲間たちはどうなる?」など感情論で引き止められることもありますが、そのような感情的なことを色々話をしてもきりがありません。
これまでお世話になった人には辞める最後の日にしっかりと感謝を伝える、それで良いのです。
あとはビジネスライクに、退職の具体的な手続きをすすめる動きを見せましょう。
上司が何とか説き伏せて退職の意志を弱めようと曖昧にごまかすこともあるでしょう。
そのときは「〇日までに返事をください。」と期限を定めてあやふやにされないように、自ら働きかけるべきです。
これまで社会人として培ってきたビジネスライクにする技術を、辞めるときにこそ実行しましょう。
同じような悩みは多いから転職エージェントに相談しよう
会社から引き止めに合うことを考えても、転職活動は転職エージェントを利用してするのがおすすめです。
転職エージェントは転職支援のプロで、多くの転職を手助けしてきた実績があります。
この引き止めに合って困るという悩みはよくあることであり、転職エージェントとしても退職をスムーズに行うための知識を持っています。
退職と転職は切り離すことはできませんから、転職先での入社日と現職との退職日の調整をどうするのか、どのように上司に伝えたら円満退職できるのか、具体的なアドバイスを受けることができます。
もちろん、辞めるのを最後に決めるのは自分です。
しかし転職エージェントのバックアップがあれば安心して退職に向けて動き出すことができるでしょう。
転職エージェントは、無料で利用できるのでぜひ活用してみてください。
最後に
いかがでしたか?今回は、退職を引き止められて困る場合に思い出してほしいことをご紹介しました。
辞める強い意志と適切な行動さえあれば、しっかりと辞めることはできます。
次の転職先で頑張るためにも、現職との別れはスムーズに行っておきましょう。