転職をするときにこだわりたい条件は色々ですが、現実的な問題としてお金の問題があります。
いくらやりがいを感じられる夢のある仕事であっても、生活できるお金やいざというときの蓄えがなければ、その仕事を続けることはできません。
給与はもちろん生活できるかの判断になりますが、賞与や退職金のありなしにもぜひこだわって転職先を探しましょう。
そこで今回は、その理由と待遇の良い適切な求人の見つけ方をご紹介していきます。
目次
賞与と退職金にこだわりたい理由
お金の面では、給与だけに目を向けるのではなく、賞与と退職金のありなしにもこだわる必要があります。
その理由についてご紹介していきます。
毎月の給与だけに目が行きがちになると優良求人を逃す
仕事を探す上で毎月の給与は大切な要素です。
そもそも給与という基盤がなければ生活が成り立ちませんから。
しかし、求人票を見るときついつい給与だけに目を向けがちで、賞与や退職金は妥協してしまうという人は注意が必要です。
なかなか内定をもらえる焦る気持ちが生まれると、賞与と退職金は諦めてせめて給与だけは…という気持ちが生まれてしまいます。
給与だけに注目すると、詳細を見なくなってしまいますが、「給与は多くはないけど賞与や退職金がしっかりある」「所定労働時間が短く残業も少ない」という企業は意外とあります。
賞与があれば給与が多くなくてもしっかり貯金ができますし、所定労働時間が短く残業も少ない企業であれば、副業などをしてお金を稼ぐ余裕もあります。
もちろん生活できないような低すぎる給与は論外ですが、給与額だけを比較して優良な企業を逃してしまうことは実際にあるということを覚えておきましょう。
給与も賞与も退職金もすべて充実、それが一番ですが、その企業を探すとなると大手に限られてしまいます。
しかし、「給与はそこそこ、でも勤務時間が短く賞与や退職金はわりといい。」という企業であれば、意外と中小企業などにも隠れているのですよ。
貯金はやっぱり賞与がないと厳しい
例えば毎月の給与が25万円の企業と20万円の企業では、25万円もらえる企業に行きたいと思うでしょう。
しかし前者は賞与なし、後者は賞与あり(2ヶ月分×2回)であればどうでしょうか?
前者の年収は300万円ですが、後者の年収は320万円です。
1年で20万円の違いですが、30年間勤めあげるとすると、その差は600万円にもなります。
しかも、給与25万円の場合は、よほどお金への意識が高く管理がしっかりできる人以外は、人はどうしても25万円で生活できるレベルの生活になりがちです。
しかし20万の場合は20万円で生活できるレベルの少し生活レベルを落とした身の丈にあった生活を心がけるようになります。
その上で、年に2回の賞与があるため、生活費以外でまるまる貯金に回せますし、車検や税金の支払いなどたまの大きな出費にも対応できます。
給与25万円で賞与なしと比べても、圧倒的に貯金がしやすい環境になるというわけです。
貯金は毎月の給与から少しずつ行っていくことも大切ですが、やはりトータルの貯金額を加速させて老後に備えるには賞与がないと厳しいのも事実なのです。
いざというときのために退職金がないと大変
退職金があるのとないのとでは、いざというときに大きな違いがでてきます。
例えば持ち家ですが、築30年もしてローンが終わる頃には大抵がかなり古くなってリフォームが必要になります。
その費用は数百万は必要で、定年後にもらえる年金からの貯金でまかなうことは到底できません。
そのときに、退職金があれば修繕費用にあてることができます。
また、定年まで勤める前に急に退職する必要がでてくることもあります。
それは、病気や人間関係などが原因でうつ病になり退職する場合です。
そうなると一時的に職を失い働くことができなくなるわけですが、雇用保険からもらえる手当だけでは毎月の生活費をすべてまかなうことはできません。
また、多くの人が忘れがちなのが税金や社会保険料です。
特に住民税は退職月によっては一括徴収と言って、何ヶ月分まとめて一気に払うことになり、最後の月の給与はほとんど残りません。
さらに前年の所得に対してかかるため、失業中もバリバリ稼いでいた頃にかかる住民税を支払うことになります。
このときに、退職して数か月後に入る退職金があれば、何とか病気療養中の生活を乗り切ることができるのです。
そう考えると、退職金がない企業がどれだけ不安定かわかります。
賞与や退職金がある条件の良い企業の見つけ方
賞与や退職金がしっかりしている条件の良い求人はどんな方法で探すことで見つけることができるのでしょうか?
求人誌は給与をごまかしやすい
仕事を探すときに、手軽に利用できるツールとして求人誌があります。
求人誌にも良い求人が掲載されることはあるのですが、求人内容の情報量が少なすぎるというデメリットがあります。
求人誌に掲載されている求人はその記事の大きさによって掲載料が異なり、一番小さいものでは名刺ぐらいのサイズのものがあります。
そこに給与や仕事内容など最低限のことを詰めこむわけですから、さすがに応募者として知りたい情報を得るには無理があり、賞与や退職金については書かれていないこともあります。
さらに企業側はいかに掲載料金を抑えて応募者を募るかに力を入れるため、応募者が応募したくなるような文言を入れたがります。
例えば給与について「〇〇万円以上可能」などのように、あたかも給与に恵まれている企業のような印象を与える書き方をします。
しかしこれはその企業で働く一番稼いでいる人の給与であることが多く、転職してすぐにその給与をもらうことは大抵できません。
求人誌が悪いわけではありませんが、上手に見極めをしないと給与をごまかされやすいと覚えておきましょう。
ハローワークにはブラック企業が多い
ハローワークの求人票は情報量もあり行政が運営しているということで何となく安心感もあります。
しかし、ハローワークはすべてが良い企業というわけではなく、ブラック企業も多いと言われています。
その理由としては、ハローワークに掲載する際に無料で利用できるということがあります。
求人誌や転職エージェントは、掲載料を払って応募者を募りますので、「採用に力を入れている」「労働者に対してコストがかかるのは当たり前」という考えの企業になります。
しかし応募にお金をかけたくない企業の中には、「労働者にお金をかけたくない=給与を多く払いたくない」という考えの企業がいるというわけです。
もちろんハローワークの中にはホワイト企業と呼ばれる優良求人もありますが、その見分けが難しいのは事実です。
ブラックが少なくて優良求人があるのは転職エージェント
ブラック企業が少なく条件の良い求人を一番見つけやすいのは転職エージェントです。
優良な転職エージェントでは掲載するための企業審査がしっかり行われますし、企業からの掲載料がかかるため、ブラック企業にそもそも引っかかる確率が下がります。
また、転職支援のプロが転職活動を全面的にバックアップしてくれ、賞与や退職金がしっかりある条件の良い求人をプロ目線で探して紹介してくれることもあります。
さらに給与交渉なども代わりに行ってくれたりと、サービス内容が充実しています。
応募者は一切料金がかからず利用でき、最もメリットが大きいです。
最後に
いかがでしたか?今回は、転職先を探す際に賞与と退職金ありにこだわるべき理由と適切な求人の見つけ方についてご紹介しました。
大事なお金については、毎月の給与だけに囚われすぎず、トータルで見ていくことが大切です。
今後の転職活動の参考にしてみてください。