転職活動で応募書類を書くときも面接でも、必ず聞かれるのが志望動機です。

志望動機が明確でなければ熱意も伝わりにくく、相手にとっては「どこでもいいのかな?」と思われてしまうことにもなります。

とはいえ、正直なところ現時点で志望動機が明確ではなく、とにかく給与が高いところで働きたいだけだから…などと条件面を優先的に考えている人も多いことでしょう。

もちろん内心の志望動機はそこにあったとしても、そのまま「給与が高いから」と伝えても受かる可能性は低いです。

そこで応募前にやっておきたいのが志望動機の掘り下げです。

では、具体的にどのような切り口で考えていけば良いのでしょうか?

今回は、面接官に納得してもらえる志望動機をどう考えていくべきかをご紹介していきます。

領域ごとに分けて考えてみると整理しやすい

志望動機は大きい領域と小さい領域に分けて考えていくとわかりやすいです。

具体的には、最も大きい領域は業界になり、なぜその業界を選んだのかを掘り下げていきます。

次に、その業界でもなぜその会社を選んだのか、さらにその会社でもなぜその職種を選んだのかという風に、領域が小さくなるにつれてより志望動機の具体性が上がっていくことになります。

これをしておくと、面接でどの領域についての動機について聞かれても答えることができますし、志望動機全体としても説得力が生まれます。

また、自分がどんなところに転職したいのかを考えるときにもこの流れで考えていくと転職したい先が見えてきます。

例えば、需要があるペット業界に行きたい、その中でも業績の良いA社に行きたい、職種は販売よりも経験を活かした事務系が良い、などが基本的な流れになります。

いずれかの領域だけで決めるケースもある

もっとも、これはあくまでも王道の流れであり、3つの領域すべてにあてはまる人ばかりではありません。

職種を問わずとにかくその企業で働きたいという人もいるでしょう。

そういう場合は逆に志望動機は本人も明確です。

職種関係なくその企業で働きたいと思うぐらい、その企業に魅力を感じているということですから、いくらでも熱意をアピールすることができます。

また、業界や企業を問わずとにかく職種にこだわりが強い人もいるでしょう。

例えば事務や営業などはどの業界や企業でも職種として存在します。

この場合は、主にスキルや経験をアピールしていくことになりますが、なぜその企業や業界を選んだは大抵聞かれますから、反対に領域を広げて志望動機を考えていく必要があります。

領域ごとの志望動機を伝えるときのコツ

志望動機は、業界、会社、職種の領域ごとに考え方や伝え方のコツがあります。

どんなことに気を付けて志望動機を考えていけば良いのでしょうか?

業界はしっかりとリサーチしてボロがでないように

業界の志望動機は、将来性についてや業界の流れなどを中心に挙げていくことになりますから、リサーチが必要です。

業界内で最近起きている流れや、勢いのある分野など、ある程度掘り下げて知っておきましょう。

応募前であれば、調べていくうちに「この業界はないかな。」とか逆に「益々興味を持てた」ということもでてきます。

業界に詳しい人であれば比較的容易な業界の志望動機ですが、未知の業界に転職する場合にはしっかりとリサーチしておかないと「将来性が高い」と言っても「この業界今けっこう厳しい面もあるんだよね…。」と言われてしまいます。

そう言われたときに、「その点に関しては○○の分野が成長性がありますから業界をけん引してくれる可能性が高いと感じています。」という風に、自分なりの業界への展望を述べると良いでしょう。

会社の志望動機が一番重要

もっとも大切なのが「なぜこの会社を選んだのか」という会社への志望動機です。

業界の志望動機は明確でも、会社への志望動機が曖昧であれば「じゃあうちでなくてもいいんだね。」ということになってしまいます。

その業界の中でも、その会社が特に力を入れていることや、強みとしていることを研究し、その会社にしかない魅力を志望動機として伝えるようにしましょう。

伝え方のポイントとしては、まずは会社への志望動機を結論として先に伝えること、そしてその根拠となる会社の特性を伝えていくことになります。

例えば「御社を選んだのは介護業界の中でも先進的な取り組みに積極的で成長性が高いからです。」と伝えた上で、具体的な取り組みの内容や成果を挙げていくなどの方法です。

職種は適性や能力を踏まえて説明

職種の志望動機は具体的な適性や能力をアピールしながら答えるようにしましょう。

その職種を選んだきっかけや、自分の性格や得意なことを照らし合わせてこの職種が向いていると感じたということです。

例えば、「年の離れた弟がいて勉強を教えているうちに教えることが多かった」のをきっかけとして「自分の知識を人に説明するのが楽しく、友人たちからよく質問を受けて感謝される」ことがあるから塾講師を選んだ、のようにです。

志望動機は重要だからプロの力を借りて添削してもらおう

業界、会社、職種、それぞれについて志望動機を掘り下げて考えていったら、いきなり応募や面接に臨むのではなく第三者に添削してもらうようにしましょう。

「もっと具体性が欲しい」や「志望動機としては弱い」など客観的な意見がもらえます。自分一人では気づかなかったポイントが見えるのが他人の目が入ることの強みです。

特におすすめなのは転職エージェントに見てもらうことで、転職支援のプロですから適切なアドバイスをもらうことができます。

また、これまで多くの転職成功者をだしてきた経験から、同じ業界や職種での成功した志望例などを紹介してくれることもあります。

もちろん、そのまま丸のみにするのではなく、参考にしながらも自分なりの言葉に落とし込んでいくのは有効です。

転職エージェントのサービスは転職活動に役立つ有益なノウハウがつまっていますが、最初から最後まで無料で利用できますので、ぜひ活用してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、面接官に納得してもらえるような志望動機を、どうやって考えていくかについてご紹介しました。

志望動機を考えると言っても、その切り口さえつかめずに立ち止まってしまう人は多いです。

切り口をつかめればあとは自分なりの志望動機が見えてくるはずですから、そこから応募書類も書きやすくなっていくことでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。