管理職という地位を手に入れても、会社の経営方針と合わない、給与や待遇に不満があるなど転職を考える人も少なくありません。
その場合は、一般社員の転職と同じように転職活動を行っていけば良いのか、それとも管理職ならではの転職方法があるのでしょうか?
今回は、管理職クラスが転職を考えるときにおすすめしたい転職方法と、応募時の注意事項などをまとめてご紹介していきます。
目次
管理職の転職はどんな方法で行うべき?
管理職クラスの転職は一般社員のようにハローワークを使ったり求人誌で応募をするというケースは多くはありません。
では管理職クラスの人たちはどうやって転職活動を行っているのでしょうか?
企業の経営者宛てに経歴書と手紙を送る
ある有名ホテルの元支配人は何度も転職を行っていますが、すべて経歴書と自筆の手紙を経営者宛てに送るという活動方法を取っています。
知名度の高いホテルでの支配人経験があるということは大きな強みなのでしょうが、転職先はすべてホテル業界とは関係のない企業の管理職。
経歴だけが転職成功のポイントとは言えないでしょう。
積極的なアピールと自筆の手紙という熱意が功を奏し、ぜひ会ってみたいと思われるようです。
このような方法を取る管理職クラスの人材は意外と多く、成功率もそれなりに高いようです。
ヘッドハンティングもある
管理職クラスであれば業界内で知名度もあり、ヘッドハンティングを受けるケースもあります。
ヘッドハンティングと言っても、必ずしも転職活動中の人に声がかかるわけではなく、転職を全く考えていない管理職人材に対して行われることも珍しくありません。
その場合は、すぐに転職しないにしても、連絡をしてきたヘッドハンターとのパイプを保っておくことが大切です。
どちらにしても、ヘッドハンティング会社の実績を調べた上で、適切なヘッドハンティングなのかどうかは判断する必要があります。
これまでの人脈を最大限に利用する
管理職クラスにまで上り詰めるには、社内外問わず様々な人脈があるという人が多いでしょう。
その人脈を使わない手はありませんから、気になる業界や企業があればそこで管理職を募集していないか確認したり、紹介を依頼してみても良いでしょう。
人脈を利用した転職活動であれば、応募者に対する信頼性や評価が高まり、年齢によって応募を受け付けてくれないなどのリスクが低いというメリットがあります。
実際に管理職クラスの転職ではいわゆる縁故入社と呼ばれるものが多くなり、王道の転職方法とも言えます。
ハイキャリア特化型の転職エージェントを利用する
転職エージェントを利用した転職方法も、管理職クラスでよく見られる成功率の高い方法です。
応募書類や面接の対応など、転職活動の方法など忘れてしまったという方でも、一から正しい転職ノウハウを指導してくれます。
また、求人の紹介だけでなく、管理職クラスともなればこだわりたい年収などの条件面の交渉も行ってくれます。
特にハイキャリアに特化した転職エージェントであれば、年収が高い管理職クラス求人のみの紹介になりますから、希望の条件に合った企業が見つかりやすいでしょう。
管理職の転職で注意したいポイントは?
管理職クラスの転職ではどんなところをアピールしていけば良いのか、注意点もあわせてご紹介していきます。
部下への対応などマネジメントスキルをしっかりアピール
管理職クラスに求められるのは、やはりマネジメントスキルが多くを占めます。
組織を統率する力があるか、部下たちを育成するスキルがあるのかなど、管理職としての経験が重視されます。
今一度、今の会社での自分のマネジメント姿勢について整理し、日々どんなことを考えながら部下たちを指導しているのか、自分の工夫によって組織にどんな変化があったのかなど、実績を具体的にアピールしていきましょう。
このとき、希望企業で求められている管理職のイメージに合っているのかも大切です。
経験豊富だからこそアピールしたいポイントを絞ることが必要
管理職にまで上り詰めたのですから、経験豊富でアピールしたいスキルも多くあることでしょう。
ただ、応募書類や面接であれもこれもとアピールするのは考えものです。
一体何を言いたいのかが伝わらなければ意味がありませんから、もっとも伝えたいポイントを絞ることも必要です。
応募書類や面接は、自分がどれだけすごいのかをアピールする場ではなく、希望企業に管理職としてどんな貢献ができるのかを意識することが大切なのです。
大企業と中小企業では求められるスキルが異なる
同じ管理職でも、大企業と中小企業とでは求められるスキルが異なります。
大企業ではマネジメントスキルを主に求められますが、中小企業ではそれ以外にもプレイヤーとしての資質が求められることがあります。
中小企業では大企業のように人材が多くありませんから、一人で幅広い業務を担当するということはよくあり、管理職であっても同じです。
もっとも、大企業の管理職を手放して中小企業に応募するということは、現場レベルでの仕事にやりがいを感じているからこそだとも言えます。
その場合は、積極的に幅広いスキルや能力についてもアピールしていくべきでしょう。
もし大企業と中小企業の管理職で同じようなことをしようとすれば、「あいつは口ばかりで何もできない。」と、部下たちに思われ、中小企業の管理職としての資質を疑われる可能性もあります。
面接では役職者以外への対応にも注意が必要
管理職クラスの面接は、相手もかなり上位の役職者であることが多くなります。
面接相手の心に響くようなアピールはもちろん大切ですが、それ以外の一般社員への対応も見られています。
今の会社で管理職クラスの場合、転職先でも役職を与えられることが多いせいか、一般社員への対応が偉そうになってしまう人がいます。
一般社員への対応があまりに横柄で上から目線であるなどの場合、面接をした役職者から後で一般社員に応募者の印象を聞かれることもあります。
相手によって態度を変えるのは、管理職としての資質以前に人間性を疑われることにもなります。
相手の立場の如何を問わず誰にでも丁寧で謙虚な姿勢が求められます。
最後に
いかがでしたか?今回は、管理職クラスの転職方法とアピールポイント、注意点をご紹介しました。
管理職転職は、管理職クラスならではの成功率の高い転職活動や、気を付けたいポイントがあります。
ぜひ参考にしてみてください。