転職活動中には面接の日程調整や応募書類の確認など、企業の人事担当者と電話でやり取りするという機会もあるでしょう。

電話でのやり取りが直接選考に影響するということは少ないですが、電話での印象が人事担当者の応募者へのイメージとなって残るということはよくあります。

面接ではないのだからと気を緩めることなく電話対応にも注意を払うようにしましょう。

今回は、転職活動中に企業の人事担当者から電話がかかってきたときの「電話の取り方」について、気を付けたいことをご紹介していきます。

携帯電話だからと言ってプライベート感丸出しはNG


携帯電話は個人の番号なので、普段電話に出る際は「はい」「もしもし」などと出ることがあるでしょう。

仕事関係の人からかかってくる習慣がないという人はその癖が転職活動中にも出てしまうのです。

しかし企業側からすると、面接の日程調整の連絡をした際に「はい?」などとプライベート感丸出しで出られると、少々引いてしまいます。

なぜなら応募をした段階で企業側から電話連絡が入ることは予想できるものですし、予想した上でその取り方であれば失礼にあたることもあります。

そしてそもそも、番号登録された知り合いからの着信でない以上、相手が誰か分からないのですから、ビジネスライクに出るというのが大人としての常識というものです。

応募を一つでもしたら、知らない番号からかかってきたときは名前を名乗って丁寧な出方を心がけるようにしましょう。

応募をした段階で電話は必ず出ると決めよう

普段は非通知番号拒否の設定をしていたり、知らない番号の電話は無視するという人もいます。

自分の身を守るという意味でも悪いこととは言えないかもしれませんが、転職活動中に応募をスタートさせたら非通知番号拒否は一旦解除しておき、電話が出られる状態であれば出ると決めるようにするのが無難です。

留守番電話設定をしていれば、基本的には留守番電話に入れてくれる企業が多いですし、知らない番号に出るのが怖いという場合でも発信元を調べてからかけるなどすると安心です。

企業はなぜ非通知設定にするのか?

ところで素朴な疑問として、怪しい会社でも何でもないのになぜ企業は非通知設定をするのかと思いませんか?

理由は色々あるのですが、一つに電話回線上の問題があります。

携帯電話の着信履歴から電話を折り返すと、かけてきた部署ではなく代表電話にかかるなどの回線設定がされていることが多くあります。

代表電話を取った職員が別の部署だった場合、「そちらから今着信があったのですが。」と言われても一体どこの誰がかけたのか分からないということがあり、募集をかけている企業内でも混乱が起きてしまいます。

しかも、応募者側が着信履歴の電話番号を調べた上で折り返したのであれば「採用の件だと思います。」と伝えることができますが、実際には「着信履歴があるからどこからか分からないけどとりあえず折り返そう」とする人が多いのです。

そのため、折り返した本人も電話を受けた人もよく分からないという不幸が起きてしまうのです。

このように企業側としても非通知設定にせざるを得ない理由がありますから「非通知設定にしてくるなんて非常識な企業だ」と思わず丁寧に電話に出るようにしましょう。

電話に出られないことが多い人は対策を立てておく


在籍中の転職活動が基本ですから、仕事中は全く電話に出られないという人もいるでしょう。

その場合は、履歴書の本人希望欄などを使って、電話に出られない時間帯を明記しておきましょう。

また、人事担当者は応募者と電話がつながらない場合、留守番電話に要件と電話番号、担当者名などを入れておくのが基本ですが、そもそも留守番電話に切り変わらないという電話の場合は留守番電話に入れることができません。

留守番電話の設定をもう一度確認しておく、先ほどと同じく履歴書希望欄などに「留守番電話に入れてもらえれば折り返す」旨を書いておくなどして、対策を立てておきましょう。

運転中や電車乗車中はでないこと

通勤や仕事で車を運転する機会があるという人は、ついつい運転中に出てしまうことがあるかもしれませんがやめましょう。

そもそも危ないですし、道路交通法違反でもあります。

たまに「すいません、今運転中なので折り返します。」という人がいますが、運転中なのになぜ出たのだろうと思ってしまいます。

一旦車を停車させて電話ができる状態になってから折り返せばよいのです。

また電車の中で出て「今電車の中なので後で折り返します。」というのも一般マナーがなっていない人だと思われることがあります。

一旦次の駅で降りて折り返すようにするなどしましょう。

それから、「後で折り返します」にも注意が必要で、何分後になど言わないと時間帯によっては迷惑になります。

夜の電話の場合は人事担当者が残業をして待っていなくてはいけなくなりますし、日中であってもこれから会議の予定があって出られないということもあります。

何らかの事情で「詳しい話は後ほど」としたい場合は、「〇分後には折り返せるのですがご都合はいかがでしょうか?」と人事担当者に配慮した言い方をしましょう。

折り返しの時間帯は企業側にも配慮して

留守番電話を聞いてから折り返し電話をするという場合、自分の都合ばかりを考えるというのもいかがなものです。

一般企業であれば日中は失礼になりませんが、あまりに遅い時間に当たり前のようにかけてしまうと、例え残っている人がいても常識はずれな印象を与えます。

また飲食店などに応募するという場合は、ランチやディナーなどの忙しい時間帯は避けるのもマナーです。

「そうは言ってもこちらも電話できる時間帯が限られている」と思うかもしれませんので難しいですが、大切なのはできる限り配慮を心がけるという点と、予想できることは対策を立てておくということです。

もしどうしても電話が取りにくい状況にあるという場合は、転職エージェントなどを利用して電話での調整ごとをすべて任せるというのも一つです。

面接の日程調整など応募者に代わって行ってくれるため、忙しい時間の合間を縫って転職活動をするという人にとって心強い味方になります。

最後に

いかがでしたか?

今回は、転職活動中に企業の人事担当者から電話がかかってきた場合の取り方について、気を付けたい点をご紹介しました。

電話の取り方に配慮が感じられる、感じのいい取り方をするという応募者は人事担当者としても良い印象を受けます。

ぜひ転職活動に役立ててください。