外資系企業の面接では日系企業と比べて聞かれる質問自体が大きく異なるということはありません。

ただし、答え方や強調すべき点においては違いもありますので、その違いは理解した上で面接に臨むことが必要です。

今回は、外資系企業の転職面接でよく聞かれる質問や日系企業の面接との違いについてご紹介していきます。

協調性があるエピソードは不要?

日系企業の面接官は応募者に対して「周囲とうまくやっていけるのか」「協調性はあるのか」という点を気にします。

面接でも、これまでの仕事の中でチームとして何かを達成した経験や協調性を感じられるエピソードがあると好印象につながりやすいです。

しかし外資系企業では日本のように協調性を非常に重視するという傾向はありません。

どちらかというと一個人としての能力やスキル面を重視しますし、実際の職場でもオンオフがはっきりとしているため職場の人との付き合いも淡泊な傾向にあります。

面接では特に協調性をアピールすることは避けて、自身のスキルや能力のアピールを重点的に行うようにしましょう。

実績、経験は客観的事実に基づいて

外資系企業でも日系企業でも聞かれるのが過去の実績や何を成し遂げてきたのかなどの経験です。

これらは数字などを入れて客観的にアピールしていくことが必要とされますが、外資系企業ではさらに顕著になります。

結果が出なくても頑張ってきたということではなく、どんな結果を出したのかということが外資系企業においては常に求められることなので、面接でもその点を意識した答え方をしましょう。

ただし、目標を立て、それを達成するために具体的にどのようなスキルや考えを駆使したのかという結果につなげるための過程については評価されます。

目標達成のための方法を論理的に組み立てて実践していける人が求められます。

自身のキャリアについてどう考えているのか

キャリアについての考え方も外資系企業ではよく聞かれます。

外資系企業ではキャリアアップのために転職を繰り返すのは当たり前に行われていますから、転職回数が多いことは日系企業に比べてデメリットになることは少ないです。

ただし、その転職がどういった意味を持ってきたのか、今回の転職では何を求めているのかという点についてははっきりと答えられるようにしておきましょう。

明確なキャリアプランがない人は外資系企業では敬遠されますし、応募者が描くキャリアステージを自社が提供できるのかという点も判断します。

これまでのキャリアに不満があるということではなく、攻めの姿勢、前向きでポジティブなキャリアを目指しているという視点から語ることが大切です。

仕事で困難なことにぶつかったというエピソード

これまでの職歴の中での象徴的なエピソードについての質問もよく聞かれます。

特にどんな困難なことにぶつかったのか、大変だったことは何かという質問から応募者の問題解決能力を見極めています。

単に苦労したエピソードではなく、それに対してどんな分析を行い、打開するために何を行ったのかという風に論理的に対策してきたという点を話しましょう。

精神的にどのように乗り切ったのかについても、マネジメント力が求められる年代については必要になります。

長所・短所の質問は遠慮せず堂々と

日系企業でも共通して聞かれる長所・短所についての質問は、答える内容については大きな違いはありませんが答え方にコツがあります。

日系企業では長所をアピールする際に周囲の力もあって身についたなど、自己アピールに終始しない言い方が好まれます。

謙虚な姿勢を見せつつも上手に自分の長所を伝えていくという方法です。

一方外資系企業では少しでも遠慮気味な姿勢が見られると「自信がない人」という風に捉えられます。

日本と外国の文化の違いにも通ずるところではありますが、とにかく自分を堂々とアピールできるのかという点が外資系企業の面接では重要になります。

欠点については、欠点はあるけれど改善するための工夫を行っているという観点から答えるようにしましょう。

「欠点がない」という答え方では自身を客観的に見れていないと思われます。

論理的に話すことを意識して

外資系企業の面接官は具体性がなく曖昧な表現を嫌います。

自分には何ができるのかを明確にした上で、何がどのようにしてできるのかを論理的に説明する必要があります。

単に「できると思います。」という根拠のないことは面接官の心には響かないのは日系企業の面接と共通しています。

外資系企業では、より論理的に具体的に話していくという点を重視して面接に臨むようにしましょう。

答え方に迷いが見えると良い印象を与えませんし、うまくごまかそうとしても外資系企業では通用しません。

最初から一貫した姿勢と、堂々とした受け答えを絶対に崩さないという意識も必要になります。

英語面接では文法上の誤りよりもコミュニケーションを重視して

外資系企業における英語面接は英語の文法テストではありませんから、細かい文法上の誤りや言い間違い、発音の正確性よりもコミュニケーションを重視して話していく必要があります。

面接官は応募者に対して「完璧な英語力」を求めているのではなく、仕事上のコミュニケーションを図る上での英語力があるのかということを気にします。

細かいミスに気を取られて、言いたい内容が伝わらなくなってしまうということだけは避けるようにしましょう。

英語面接の対策はプロのアドバイスを受けよう

英語面接用の対策本にはよくある質問に対しての答え方などが英語で用意されています。

それらを読み込み丸暗記しても外資系企業の面接ではすぐにばれてしまいます。

あくまでも参考程度に読んでおき、実際の面接対策はプロに依頼して行っておくのが得策です。

外資系の転職に強い転職エージェントであれば、英語面接のときの話し方のコツや実践的なアドバイスをもらうことができます。

特に語学堪能なエージェントや外国出身のエージェントが在籍していることも多い大手転職エージェントがやはり心強いです。

求人が豊富であるということ以外にもメリットは大きいので頼ってみるようにしましょう。

最後に

いかがでしたか?今回は、外資系企業の転職面接でよく聞かれる質問や日系企業との面接対策の違いについてご紹介しました。

特に外資系企業の面接に慣れていないという方は、日系企業の面接と同じような心構えでいるとなかなか内定をもらうことができません。

外資系企業専用の面接対策は必須であると思っておきましょう。