福祉を通して社会貢献をしたいと、高い志を持ってソーシャルワーカーという仕事を選択した人の中には、その大変さと待遇の悪さなどから辞めたいと感じる人も多いです。

我慢して心と体を壊してしまうよりは転職という道を選ぶ方法をお勧めしますが、自分が行ってきた仕事を整理して、より良い転職先を見つけるためのステップにしたいものです。

そこで今回は、ソーシャルワーカーの仕事の大変さと、転職先を見つけるためのポイントについてお話していきます。

ソーシャルワーカーの仕事内容は?

ソーシャルワーカーは高齢者や障がい者施設、病院、公共施設などで病気やケガなどを抱える人や、その家族に対して相談に乗ったり困りごとを解決するための支援を行う仕事です。

働く場所によって相談員や指導員などと呼ばれ方は異なりますが、広義の意味では病気やケガなどに対する困りごとの相談窓口的な役割を果たしています。

ソーシャルワーカーの仕事の大変さとは

社会貢献度が高く、高齢化社会の日本では将来的な需要も期待できるソーシャルワーカーの仕事ですが、大変な面も多いと言われます。にどんなところが大変なのでしょうか。

給料が相対的に低い

病院などの医療機関や介護施設などでで相談窓口を設け、ソーシャルワーカーを置いてあることがありますが、その給料は事務系の職員の中でもかなり低い方の部類に入ります。

ソーシャルワーカーは社会福祉士という資格を持っているほとんどですが、相談員という立場や他の専門家との協力体制を考えると、資格自体はなくても窓口に立つことはできます。

そういった意味では、医師や看護師を始めとする他の専門職に比べると、人件費に割ける率がどうしても低くなってしまうため、給料は相対的に低い傾向にあります。

精神的にストレスの多い大変な仕事の割に収入面では恵まれていないことが、ソーシャルワーカーのデメリットの一つです。

かなりヘビーな相談もある

病気やけがを抱えている人の相談事には、私たちが普段耳にすることのないような重いな内容や、倫理観に関わってくるような難しい問題もあります。

医療や福祉などについての豊富な知識が必要なのはもちろんですが、かなり高い経験値がないと難しい仕事です。

また、その相談内容によっては、相談者の心情を考えると想像に耐えがたいような辛いものもあり、ソーシャルワーカー自身にも精神的に負荷がかかる仕事でもあります。

ソーシャルワーカーの転職先にはどんなところがある?

ソーシャルワーカーの転職先としては様々なケースが考えられます。どのような形で転職をするのが望ましいのでしょうか。

ソーシャルワーカーとして別の施設として働く

ソーシャルワーカーとしての仕事は続けたいけれど、職場自体の環境や待遇に不満があるという場合は、ソーシャルワーカーとして別の施設に転職するという方法が、最も王道で転職しやすいケースです。

介護施設や医療機関の他、教育や行政機関などでも活躍できる場所があります。

ソーシャルワーカーとしての転職であれば、これまでの知識や経験を十分に活かすことができるので即戦力として期待されることでしょう。採用を勝ち取るのは難しくないかもしれません。

職場によってはソーシャルワーカーへの期待値が大きく、待遇に大きな違いがあるということもあります。

働く場所によって給料や待遇に違いが生じやすいということもソーシャルワーカーの特徴です。探せば条件の良い求人もありますから、自分の納得のいくような職場を探して安定した生活を手にいれましょう。

ただし、ソーシャルワーカーは現在介護施設などで需要が高まっているとは言え、介護職員などに比べると採用枠自体は少なく倍率は高いとも言えます。そもそも求人自体が見つからないという可能性も頭に入れておきましょう。

職種を変えて同じ福祉業界の仕事に転職する

ソーシャルワーカーとしてではなく、同じ業界内で他の業務を行う事務系の仕事などに転職する方法もあります。

ソーシャルワーカーとして培ってきたスキルそのものは活かすことはできませんが、同じ業界内であれば、医療や介護に関する豊富な知識が評価されることは大いに考えられます。

また、業界を変えないということは社会貢献への希望や自分の果たしたい役割などに一貫性があり、応募先の企業に芯がブレがないことをアピールしやすいです。

ただ、ソーシャルワーカーではなく別の仕事に変えることについては面接時に質問を受けることが考えられます。

その場合は、前職での不満や大変さなどマイナス面からの転職を考えたということを伝えるよりは、前向きに新たな仕事へのチャレンジをしたい気持ちなどをアピールする方が好印象です。

異業種・異業界で働く

ソーシャルワーカーのような、人の悩みに寄り添い解決へ導くスキルは、どんな仕事においても役に立つことができます。

自分のこれまでの経験を踏まえて、次の職場でこんな風に役に立てそうだと具体的なエピソードを交えてアピールしましょう。

面接官が転職先での活躍をイメージしやすく、異業種・異業界であっても安心して採用を決めることができます。

ただし、全くの異業種・異業界で働くにはソーシャルワーカーとしての専門知識は役に立たないので、またゼロから仕事を覚える必要があることは覚悟しておきましょう。

また、せっかく福祉の道を志したにもかかわらず全く違う仕事に転職するには、相応の理由が必要です。

面接官もそれを気にするでしょうから、どうしてもその業界で働きたいと思う強い理由を用意しておく必要があります。

面接で質問されても困らないように、しっかりと自分の考えをまとめておくようにしましょう。

転職を決めたら転職エージェントに登録しよう

転職を決めたらまずは転職エージェントに登録することをお勧めします。

ハローワークや求人誌などの他の転職方法と比べて、非公開求人を含む求人数が圧倒的に多く、希望に合った求人が見つかりやすいからです。

また、担当のキャリアコンサルタントから応募書類の添削や面接時のアドバイスなども受けることができ、転職を成功させるための良いサポーターになってくれるはずです。

登録は無料ですから、ぜひ活用してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、ソーシャルワーカーの仕事の大変さと転職先についてお話してきました。

ソーシャルワーカーは社会貢献度が高く将来的に需要も見込まれる仕事ですが、収入面などを考慮すると長く続ける仕事としては難しい面もあります。

転職も視野に入れて一度じっくり見つめ直してみてはいかがでしょうか。