今の仕事に不満があって転職を考えているけれど、今度こそ良い企業を見つけたい!そう思う方は大勢いらっしゃいます。

良い企業を見極める一つの方法として「掃除が行き届いている企業を探す」という考えがあります。一体どういうことなのでしょうか。

そこで今回は、掃除が行き届いている企業が良い会社である理由と探す方法についてお話していきます。

掃除がきちんとできている企業は業績がアップする

業績が堅調な企業であれば安定力もありますし給与や待遇などが良い可能性も高いです。もちろん業績だけで必ずしも良い企業と言えるわけではありませんが、転職先を決めるのにあたって一つの大きな判断材料となります。

社内の掃除を徹底的に行ったところ飛躍的に業績がアップしたという企業は実際に数多くあります。では、なぜ掃除をすることで業績がアップするのでしょうか。

掃除や整理整頓を行うことで業務の無駄がなくなる

ビジネスマンが1年間に探しものに費やす時間は150時間にも上るという話を聞いたことがないでしょうか。私たちは仕事中に書類や資料、備品など常に多くの探しものをしています。

掃除や整理整頓を徹底的に行うことによってこの無駄な150時間の時間をすべてその他の業務のために使ったり、または早く帰って人件費を削減することもできるのです。無駄を省くことで本来するべきことに集中でき、生産性が高まるというわけです。

掃除は誰もやりたくないこと、それに真摯に取り組めることが大事

汚い場所を掃除したり臭いがする場所に行ったりするのは誰しもができればやりたくないと思うことでしょう。掃除をするということは「嫌なことを行う」ということです。しかし、掃除は誰かがやらなくてはならないことです。

掃除を徹底的に行うということは、この「嫌なことだけれど誰かがやらなくてはならないことに真摯に取り組む」ということと同じことです。

仕事においては嫌なことだけれど誰かがやらなくてはならないことが多くあります。掃除をしっかり行うことを社員に習慣づけることで、その嫌なことにしっかりと向き合い、真摯に取り組むことができる社員を教育しているとも言えるのです。

目標を定めてやるべきことを考える力がつく

掃除や整理整頓の完成形が、「職場を美しく整え働きやすい環境にする」ということだとしましょう。

掃除はその完成に向けて個々が分担し、工夫しながら掃除方法や整理整頓を行っていく行動とも言えます。つまり掃除とは目標を先に定め、そのゴールに向かって個々がやるべきことを考え工夫しながら行うということの縮小図とも言えます。

掃除が習慣化された企業であれば従業員に目標を定めてやるべきことを考える力を備わっているとも言えるのではないでしょうか。

掃除が徹底されている企業かを調べる方法

では、掃除や整理整頓が徹底されている企業かを調べる方法はあるのでしょうか。

企業HPなどでアピールしている企業も多い

整理・整頓・清掃の頭文字を取って3S活動としたり、これに清潔・躾を加えた5S活動と呼ばれるのを聞いたことはないでしょうか。

これらの活動の大切さを理解し徹底しようとしている企業では、企業HPなどでこれらの活動実績などをアピールしていることも多いです。

もちろんすべての企業がそうではありませんが、企業HPでこれらの活動実績のアピールがあれば、業績が安定して堅調な企業であると判断する一つの材料とはなります。

客として行ける企業であれば実際に利用してみる

例えばホテルや飲食店など実際に客として利用することで、ある程度職場の掃除に関する考えが分かります。

特にトイレは非常に重要で、トイレ掃除が徹底されていないお店や施設などは、目先の利益だけに囚われた将来性のない企業かもしれません。

評判が高く商品やサービスが優れている店や施設のほとんどは、トイレが非常に美しく清潔感があります。

始業開始前や終業後の強制的な掃除がないかを見極めることも必要

ここまで掃除が業績に与える影響や理由などについてお話してきましたが、いくら掃除が徹底されている企業であっても従業員の快適な労働環境が整っていないのではないかと疑われる企業があります。

それは、始業開始前や終業後の強制的な掃除や片づけがあり、それに対して給料が払われていない企業です。

職場の掃除などは強制力があれば労働時間にあたり業務とみなされます。判例でも、「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」を労働時間とする判決がでており、職場全体でグループを決めて強制的に行っているような掃除は労働時間であり賃金の支払対象となると考えられます。

「たかが掃除でそんな細かいことを言うなんて…。自分たちの職場の掃除をするのなんて当たり前。個人のモラルの問題。」という意見は確かにそうとも言えるのですが、これほど様々な価値観の人間がいる社会において「モラルの問題」とするのも問題になってしまうことがあるのです。

始業前や終業後に掃除をすることの良し悪しの問題そのものよりも、労働基準法などのコンプライアンスを意識せずに「モラルの問題」と決めつけてしまう企業は、その他の労働環境についても同じくコンプライアンスを意識せずに何となく営業している場合が多いのです。

要は、「家族だけで助け合いながらやってる小さなお店」の価値観を、「従業員を何人も雇う企業」に同じように当てはめてしまっているため、経営者が意図せずともブラック企業になってしまっている可能性があるのです。

転職エージェントを利用して確認しよう

始業前や終業後に強制的な掃除や準備、片づけの時間がないかどうかは面接時に採用担当者に確認することは可能ですが、それはなかなかハードルが高いことかもしれません。企業の方針に文句をつけたがる人物なのではないかと勘繰られてしまうこともあります。

そこでお勧めなのが、転職エージェントに登録してキャリアコンサルタントに確認してもらうという方法です。

応募者が誰かわからない状態で聞いてもらうようにすれば、企業の採用担当からの情報を教えてくれることも可能でしょう。また、キャリアコンサルタントは企業の内情に詳しいため、ブラック企業の可能性がないかどうかを判断する情報を持っていることもあります。

転職エージェントは、その他にも多数の非公開求人を持っていたり、応募書類の添削や面接日程調整などの具体的サポートも行ってくれます。登録は無料ですから是非活用しましょう。

最後に:掃除を大切にする優良企業への転職を成功させよう

いかがでしたか?今回は、掃除が企業の業績に影響を与える理由や、掃除を大切にする企業を探す方法などについてお話してきました。

もちろん掃除が徹底されているということだけで企業の良し悪しを判断することはできませんが、一つの有力な手がかりにはなりえます。自分の能力や適性に合った優良企業に転職し、生き生きと働く毎日を手に入れてください。