転職活動を効率的に進めていくためには、企業が求める人材を把握し、自分の適性や能力と照らし合わせた上で応募することが必要になります。
しかし、企業が求める人材はどうやって知ることができるのでしょうか?
今回はその方法についてご紹介していきますので、転職活動の参考にしてみてください。
目次
なぜ企業が求める人材を知る必要があるのか
まず、企業が求める人材を知ることの重要性についてお話します。
転職活動はお見合いのようなものだと言われることがありますが、どんなに素敵な人でも相手の好みに合わなければお見合いは成立しないでしょう。
転職活動も同じで、企業が求める人材でない限りは、例え超ハイスペック人材であっても採用されることはありません。
そして、求められていない人が応募することは応募者にとっても企業側にとっても時間、労力の無駄であり、転職活動が長期化してしまう大きな要因となるのです。
企業が求める人材を知り、自分がその人材像に当てはまるのだとアピールすること、これこそが内定を勝ち取るための近道になるのです。
企業HPで紹介されている人を分析する
企業HPには実際に働いている職員の紹介や、職員の1日のスケジュール例など、どんな人が働いているのかのコーナーが設けられていることがあります。
では、ここで紹介されているのはどんな人なのかというと、まさに企業が求めている人材のモデルケースです。
紹介されているのが若手が多い場合は「若手を積極的に採用したい。」、ベテランが多数紹介されていれば、長く働ける職場であることのアピールとも言えます。
改正雇用対策法施行から、求人票には基本的に年齢の表記ができなくなりましたから、求める人材の年齢層を知るにも有力な情報の一つになります。
いずれにしても、ダメ社員をわざわざ企業HPで紹介しないことは容易に想像ができるでしょう。
紹介されているのは企業のエースや活躍が期待されている人など。
企業HPの紹介コーナーには「こんな人を歓迎している。」という企業側のメッセージが込められています。
職員のインタビューで仕事に関する考え方などが見られることがありますので、しっかりと見ておきましょう。
求人広告から読み取れる情報を見逃さないこと
求人広告には個人の適性や能力に関係のないこと、例えば「若い女性歓迎」など年齢や性別を限定するような言い方をキャッチコピーとして使用ことはできません。
しかし実際に企業としては「〇〇歳ぐらいの女性が来てくれたらいいな。」という希望はあるわけです。
求める人材像に合わない人が応募してくるのは、企業としても手間になりますから、求人広告内に何とかして応募者に求める人材像が伝わるように工夫してきます。
企業の人事担当は、たった一言のキャッチコピーでさえ、求人広告の営業担当と何回もやり取りをするほどです。
つまり求人広告には「法律上応募者を限定できないけど、察してね。」という意図が隠されているのです。
先ほどの例であれば、「20代女性が活躍している職場です。」と、事実を伝える分には応募者の限定にはあたりませんし、年齢性別問わず企業側は応募を受け付けることになります。
しかし実際には20代の若い女性を求めているのです。
この企業のサインを見逃してしまい、50代男性管理職経験者が応募してしまったらどうでしょうか?
よほど有能であれば、別の枠での採用を検討してくれるかもしれませんが、書類段階で落とされてしまう確率が高くなり、応募書類作成の労力が無駄になってしまうわけです。
このように求人広告からは企業側の求める人材に関するメッセージが込められているということを理解し、求人広告は隅から隅まで読むぐらいの気持ちが必要なのです。
企業にとっての「利益」が何かを知る
企業が求めているのは会社の利益に貢献できる人なので、企業にとって何が利益になるのかを知る必要があります。
例えば今後の事業展開で海外進出を考えているのであれば、語学堪能で海外マーケティングに強い人がいれば、海外部門の事業の主軸におきたいと考えるかもしれません。
利益と言うと単純に売り上げ額や営業利益そのものを思い浮かべるかもしれませんが、直接的に売り上げに貢献せずとも、大きな利益につながる人材というものがいます。
「今後、企業が何を成し遂げたいのか?」ということを知ることで、それを成し遂げるために必要な能力やスキルを読み解くことができます。
企業の事業展開や今後の方針を知りたければ、投資家向けのIR情報を検索したり会社四季報を読むなどして調べることが可能です。
企業は自分の力で考えて行動できる人を求めている
今は当たり前すぎてあまり聞かなくなりましたが「指示待ち人間はNG。能動的な行動ができる人が求められる。」というのは、企業側が共通して持っている求める人材像の最低条件です。
では、「私は自分の頭で考えて行動できる人間です。」と企業にアピールするにはどうしたら良いのでしょうか?
それには、これまでの経験から得てきたものを整理して自分の軸を作ってきたことを伝えるということです。
応募書類や面接でも、「こういう経験があって失敗や成功をしたけれど最終的には自分のこんな軸になった」という経験談を、志望動機や自己PRに関連付けていくつも伝えることができるようにすることが大切になります。
転職エージェントに聞いてみる
転職エージェントには得意分野があり、企業側と太いパイプがある場合があります。
企業側も「〇〇エージェントさんの紹介なら安心ですね。」という風に信頼関係が構築されていれば、転職エージェント経由で採用する人が増え、エージェントもおのずとその企業へ転職した人の情報を積み重ねることになります。
そこで聞いておきたいのが、過去に同じ企業へ転職が決まった、内定を得た人の人物像です。
どんな経歴やスキルを持った人が転職したかを聞くことで企業の求める人材を知ることができるというわけです。
また、転職エージェントは企業の採用担当と話をする機会が多く、採用担当も「こんな人に来てもらいたいんだよね。」という話をすることがあります。
それはまさしく企業が求めている人材のヒントになるものですから、そういった情報を持つエージェントを利用する価値があるということです。
最後に
いかがでしたか?今回は、企業の求める人材を知る方法についてご紹介しました。
応募する前の段階で企業ニーズを知ることは可能です。
マッチングを成立させるためにも、ぜひ求める人材を知った上でアピールしていくようにしましょう。