意志決定のスピードと革新的なアイデアが魅力、自由な風土で自分の力を試したいという人は転職先としてベンチャー企業を考えていることでしょう。

近年特にベンチャー企業の活躍が目覚ましいですからチャレンジしたいと考える人も多いはずです。

ただし、歴史ある企業と違って情報量も少なく判断が難しい、資金力不足で経営が立ち行かなくなるリスクがあるのでは?と、不安も大きいのがベンチャー企業です。

念入りな企業研究を行って、不安をできる限り解消してから応募したいものです。

そこで今回は、ベンチャー企業を転職先として見極める際のポイントをご紹介していきます。

消費者として商品やサービスを利用してみよう

どの業界でも、一時的なブームに乗ってぽっと現れるベンチャー企業というものもあります。

当然のことですが、将来的な見立てが甘く、ブームとともに去ってしまう企業に転職してしまっては自分のキャリアに傷がつきます。

それを見極めるためには、展開している商品やサービスにオリジナル性があり、明確な理念に基づいて設立された会社かどうかを確かめてみる必要があります。

方法としては、会社HPを読み込む、面接で経営者に理念を聞いてみるほか、消費者として利用できるものであれば一度使ってみると良いでしょう。

アプリ開発などIT系のベンチャー企業も多いので、手軽に利用できるものもあります。

同時に、他のベンチャー企業が手がける同分野の商品やサービスも使ってみて、比較検討してみることも必要です。

会社HPには重要な要素が隠されている

会社HPを応募前に確認するのはどの企業研究においても基本的なことですが、ベンチャー企業の場合は重要な要素が隠されていることがあります。

まずはHPの充実度ですが、成長性が高いはずのベンチャー企業であるにもかかわらず、会社HPが充実していない場合は注意が必要です。

特にIT系ベンチャーの場合は企業の顔とも言えるぐらい大切なものですから、他社と比べて充実度が低い場合は資金力がない、発信力に欠けるなども考えられます。

また、社員紹介などで社員の顔写真を載せているかどうかもポイントです。

入れ替わりの激しいブラックベンチャーの場合は退職のたびに写真を削除する必要があるため、敢えて社員の顔写真を使わずに文章だけ、商材写真だけという場合もあります。

透明性が高いという点でも社員の働く様子は声などが確認しやすいHPの方が安心です。

現実問題として業績についても確認すべき

誰もが知っているような企業であったり、会社四季報に載っているような企業であれば業績や今後の経営見通しも予想できます。

しかし、ベンチャー企業の場合は情報が少ないのがネックです。

聞いたことのないベンチャー企業で情報が足りないという場合は、転職を急がず下調べをしっかり行うことも大切です。

また、面接で業績について尋ねてみても良いでしょう。

会社設立以降の業績が好調であれば企業としてもアピールポイントになりますから、説明してくれるはずです。

逆に曖昧にされたり、嫌な顔をされたりする場合は、業績が不調の可能性もあります。

リスクが高いベンチャーということで慎重になるべきかもしれません。

今後の事業展開について聞いてみよう

ゲーム一つとっても、売り上げが好調だった企業があっという間に世間から忘れ去られてしまうということがあります。

それは売り上げの柱が一つしかなく、その柱が折れると同時に企業も衰退しているからです。

今柱となる事業があるとしても、別の柱を用意してある企業でなければ、変化の速いこの時代についていくことはできません。

面接の質問タイムなどを利用して、今後の事業展開について聞いてみるようにしましょう。

熱意のアピールにもなりますし、企業側がどのように戦略を立てているのかを知ることができます。

重要なポストや経理担当が同族の場合は注意

重要なポストや資金繰りを担う経理担当が、社長の同族である場合は注意が必要です。

同族会社はブラック企業になりやすいですし、資金繰りを担う大切な役である経理を同族に任せているのも考えものです。

会社を私物化し利益を従業員に還元しないなど将来的な不満につながる可能性もあります。

もちろん同族経営で健全な経営をしている企業も多いのですが、優秀な人材は外部から連れてくる経営者の方が、企業の高い成長につなげる手腕があるとも考えられます。

有力なベンチャーキャピタルから投資を受けているか

ベンチャーキャピタルというのは、成長率が高いと見込まれた未上場企業に対して投資を行う投資ファンドのことです。

専門家の視点から将来性があるという判断がされている証になりますし、専門家から経営コンサルなどが行われますから、様々な経営ノウハウを得て業績を伸ばしていく確率が高まるというわけです。

日本のベンチャーキャピタルとして有名なのはジャフコやフューチャーベンチャーキャピタルなど多数あります。

リスクが高いと言われるベンチャー企業に挑戦するのであれば、ベンチャーキャピタルについても調べておくと良いでしょう。

職場見学はぜひしておきたい

面接が終わった後に職場見学が可能かどうかぜひ聞いてみましょう。

生き生きと働く社員の姿を見てほしいと、快諾してくれる経営者も多いものです。

設立間もない企業の場合は社員数はさほど参考にならないことがあり、実際に職場を訪問してみたときの雰囲気を確かめるのが効果的です。

電話がよく鳴って活気があるか、社員同士が笑顔でコミュニケーションを取りながら仕事に取り組んでいるか、実際に自分の目で見て確かめましょう。

少しでも雰囲気が悪いと感じたり、何らかの違和感を感じるようであれば、避けるのが賢明かもしれません。

ベンチャー企業へ転職するならベンチャーに強いエージェントを

転職活動に欠かせない転職エージェントですが、ベンチャー企業に強い、ベンチャー企業の求人を豊富に扱っているエージェントやサイトもあります。

求人数が多いジョブセンスリンクやIT系に強いGreenなどが有名です。

また、大手転職エージェントであれば、比較的規模が大きめの経営が安定してきているベンチャー企業を見つけることができます。

転職エージェントを経由することで、ベンチャー企業の見極め方や転職ノウハウ、さらにエージェントだけが知っている企業の内情なども手に入れることができます。

転職エージェントの利用は無料なので、ぜひ活用してみてください。

最後に

いかがでしたか?今回は、ベンチャー企業に転職を考えている人が企業選びの際に見極めたいポイントをご紹介しました。

成長力に期待できる分リスクもありますが、自分の可能性を確かめたいという気持ちは大切です。

転職する際にはしっかりと企業研究をし、見極めた上で決心するようにしましょう。