転職活動中に企業の人事担当者に問い合わせをしたり、面接の日程調整などをメールで行うという機会があるかもしれません。
メールは便利で手軽なツールですが、使い方に気を付けないとマナー違反や人事担当者の負担になることがあります。
そこで今回は、人事担当者とメールのやり取りをする際の注意事項をご紹介していきます。
目次
電話よりもメールの方が良いときがあるって本当?
問い合わせをするのにメールでは失礼にあたるのでは?と感じるかもしれませんが、ビジネスではメールが当たり前に使われています。
また、連絡先としてメールアドレスが公開されている以上、メールが失礼にあたることはありません。
むしろ、忙しい人事担当者やそれに取り次ぐ職員の負担を考えると、何でも電話連絡してこられると仕事が中断されてしまいますから好ましくありません。
メールでの問い合わせが可能な企業であれば、相手の立場に立ってみるとメールは使うべきツールなのです。
質問内容にも注意が必要
メールでの質問が可能だとしても、給与や残業時間などメールで聞くべき内容ではないものもあります。
メールで問い合わせしても問題ないのは、面接の日程や応募条件の確認などの応募にあたって必要な事項になります。
例えばある人事担当者に問い合わせがあって嫌がられていたのは、入社してからの手当についての質問です。
その企業では同居家族の収入など要件を満たせば扶養手当の支給があったのですが、要件について詳細を尋ねてきた上に「扶養手当がもらえるなら応募したい」という文言まであったそうです。
「扶養手当がもらえないなら応募しないのか?」と、仕事内容よりも給与ありきで応募してくる姿勢が見てとれてかなり悪印象を受けたそうです。
給与は確かに大切ですが、仕事への姿勢が疑われるような印象を与えることだけは避けるようにしましょう。
悪印象なのは調べればすぐに分かることについての質問
電話に比べて時間があいたときに返信できるということがメールの良さですが、それでも返信には人事担当者の手間がかかるわけですから、問い合わせは本当に聞きたいことに絞るべきです。
ときどきあるのが、企業HPに載ってある内容や説明会でした内容を堂々と質問してくる人です。
企業研究に手を抜いている印象が拭えませんので、調べても本当に分からないことなのかしっかり確認してからメールを送りましょう。
また、ここぞとばかりにあれもこれもと質問してくるのもあまり良い印象を与えません。
あくまでも問い合わせは求人内容や説明会などで分からなかったことを補う程度にとどめておき、仕事内容の詳細などは面接の質問タイムでするようにしたいところです。
件名検索できるようにわかりやすいタイトルを
メールのタイトルは人事担当者の業務負担を減らすためにも大切なポイントです。
人事担当者だけでなく、ビジネスでは社内外問わず大量のメールのやり取りが発生します。
その中で案件ごとに整理したり、優先順位をつけて返信をしていくことになるのですが、件名がわかりにくいと手間になることがあるのです。
例えば「お世話になっております。」という件名は、とりあえず無題を避けただけで何の案件メールなのか判断できません。
件名検索をする際にもヒットせず見つけにくいものになりますし、迷惑メールだと思われてしまうこともあります。
また、人事担当者とメールのやり取りをする応募者は一人ではありませんから、誰からのメールか分からないのも不親切です。
件名は「応募書類について(応募者の名前)」「面接時間について(応募者の名前)」などが適切です。
件名を見れば誰からの、何のメールなのかがすぐに分かります。
件名の「Re:」と本文は消さないこと
返信機能である「Re:」は友人同士のメールやり取りなどでは気持ちがこもっていない印象を与えることがありますが、ビジネスメールではつけている方が良いです。
なぜなら同じ案件についてやり取りを行う場合に、「あの案件についての返信だな。」と、人事担当者がすぐに判断することができるからです。
ただし、複数回メールのやり取りがある場合は「Re:」が多すぎると見にくくなりますので、一つだけ残して他は削除しましょう。
また、返信機能を使ったときの本文をわざわざ消してしまう人は多いですが、人事担当者は一人だけとやり取りするわけではありませんから、すべてのメール案件を覚えているわけではありません。
本文も残しておくのが人事担当者の立場に立って考えるということです。
丁寧すぎる挨拶文はメールを読む側の手間になるだけ
メールのやり取りを慎重にマナーを守って…とするあまりに、丁寧すぎて本題に入るまでが長いメールを送っていませんか?
例えば時候の挨拶や説明会の感想を長々と伝えるなど。
読み進めていくとやっと本題に入るというメールは、読み手の負担大です。
心をこめてメールを送ろうという気持ちは良いのですが、ビジネスメールは簡潔に要点を絞るということが基本です。
何を聞きたいのか、とにかくわかりやすくを意識してメールを作成するようにしましょう。
送っておいて返信なし?マナー違反には気を付けて
家族や友人同士のメールやり取りであれば、多少のマナー違反があっても許容してもらえるかもしれません。
しかし、相手は企業の人事担当者ですから、マナー違反はご法度です。
問い合わせをしておいて、企業側からの返信メールをほったらかしにしていませんか?
疑問点が解決したのならその旨を返信すべきですし、面接日程などで返信に時間がほしい場合は、メールを受け取った旨だけは先に伝えておくべきです。
基本は24時間以内の返信がマナーですが、できるだけ早く返信するのに越したことはありません。
ただし、人事担当者が「返信は不要です。」と書いてくれていた場合は素直に従います。
そこを敢えて返信すると、「返信不要ってわざわざ書いたのに、見てなかったってこと?」と思われてしまいます。
転職活動で分からないことがあったら転職エージェントを頼ろう
メールマナーだけでなく、転職活動中にはよく分からないことが起こることもあります。
企業によって採用活動の方法が違っていたり、求人内容や説明会だけでは判断できないということもあるからです。
そんなときに頼りになるのが転職支援のプロである転職エージェントの存在です。
基本的な転職活動マナーから、実際に応募するときの注意点まで疑問点があれば解決に導いてくれます。
その他にも書類添削や面接対策、求人紹介まで幅広いサポートを受けることができますので上手に利用しましょう。
最後に
いかがでしたか?今回は、転職活動中に人事担当者とメールのやり取りをする際に気を付けたいことをご紹介しました。
メール一つで不採用になるということはほとんどありませんが、マナーを守れない、知らない人と思われるのはマイナスポイントです。
メール送信前に今一度確認するようにしましょう。